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AIが運営するVRMMO  作者: ケイ
9/19

装備について

AIオンライン バージョン1.0

・一部の移動スキルに対して状態異常回復スキルを使用した際、本来移動できない場所に移動できてしまう不具合を修正しました。

・一部条件下にて騎士スキル《避雷針》を使用した際モンスターのスキルだけでなくプレイヤー側のスキルも攻撃と判定し、《避雷針》使用者に集中砲火が起きてしまう不具合が発生しています。原因の特定を終え次第修正を行いますのでしばらくの間《避雷針》スキルの使用はお控えいただきますようお願い致します。多大なご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。


――――――――――――――――――――――――――――――


「コバト向こうで一匹だけはぐれてる骸骨。あれをやろう!」


「よっしゃ!《影走り》」


身体が影の中に沈み込んでいく。

それと同時に木陰から飛び出して骸骨に一直線に走っていく。

移動速度増加の恩恵は伊達ではなく最初は小さく見えていた骸骨ももの凄い速さで目の前まで迫ってきた。だが影走りのデメリットは攻撃するダメージが最小(1)になることなので本来このスキルはただ姿を隠しながら移動するだけのスキルなのだろう。現に周りの骸骨は俺のことに気がついていないようだし隠密という状態は他のモンスターから見つからない効果もあるのかもしれない。


骸骨の背中が目の前にきた刹那、一瞬だけ影走りを解除する。影走り中には他のスキルが使えず、通常攻撃しかできない仕様になっている為だ。


「《影縫い》」


スキルを発動させながら骸骨の背中に思いっきり短刀を叩きつけた。


『《影縫い》の効果は攻撃した対象に対して一定時間、移動不可状態を付与します。スキルの性能は熟練度に応じて上昇します』


初回使用の際にヘルプが勝手に出て視界の邪魔になるこれはなんとかならないものか。

スキル欄のアイコンをタップすれば説明なんて見れるんだからスキルに関してはこの機能はいらない気がする。

運営さん、なんとかしてくださいとか祈ったらなんとかしてくれそうな気がしてきた。なんせAIだし。


「後は任せた!」


骸骨の影に漆黒のナイフが刺さるエフェクトが発生した。恐らくこれが状態異常なのだろう。ピクピクと動けない様子の骸骨を確認するやいなやシークの元まで影走りを使って急いで戻る。


「《ターンアンデッド》《ターンアンデッド》《ターンアンデッド》」


漆黒のナイフが消えて無くなるまでが効果時間のようで効果が切れる度に骸骨の視界の外まで爆走する羽目にはなるのだがそれでも一回にできるくじ引き(ターンアンデッド)の回数は随分と増えた。


おかげでこの日のうちに俺は40レベルを超えることができた。


―――――――――――――――――――――――――――


ひとしきり遊び回って街に帰ってきた俺とシークはモンスターからドロップしたアイテムを商店で売って半額ずつ分けあった。


「やっぱ高レベルの敵を時間をかけて倒してるだけあって経験値効率はいいんだがお金が貯まらんなぁ」


「まぁしょうがないだろうさ」


骸骨のドロップアイテム。モンスター毎に決められている倒すと一定確率で手にはいるアイテムだが、こいつの場合は黒い布というアイテムだった。


AIオンラインサービス開始から数日しかたっていない。アイテムごとの使い道も皆手探りで探している現状であんな高レベル御用達のダンジョンで得られるアイテムの使い道など分かろうはずもなくNPCの商店で適当に売ってしまえという結論に至った。


シークと俺がスキルを連発する為に使ったMPポーション代も結構ばかにならない出費であることだし。


「んじゃ俺は今日はもうログアウトするわ。じゃあねー」


「おっけーおつかれー」


そう、今日はシークが用事があるとのことでここでお別れだ。

このゲームを始めてからモンスターを倒すことしかしていなかったので街の観光をしてもいいかもしれない。


「所持金は…2万とちょっとかー」


装備を揃えるのに使い、サソリと骸骨を倒して得たドロップアイテムを売ったお金が合わさってこの値段となった。


ここで暗殺者という職業に対して今更だがおさらいしよう。


防具には軽装、重装の二種類がある。

前者はいわゆる弓使い、魔法使い等の装備可能な装備で防御力の上昇値は低いが他の能力値が上がるようになっている装備であり、重装は騎士系列の前に出てガツガツ戦う職業の装備可能な防具で防御力、魔法抵抗力の上昇値が高いのが特徴なのだが…


砂漠の外套 軽装 防御力+5 回避力向上


暗殺者用装備であるところの外套が軽装なんだよね。

安い外套なのも悪いけど防御力5ってなんだよ5って!

同じランクの重装なら+20いってたぞ!

回避力向上はどうだろう。ちょっと身体が軽くなったかな?ぐらいである。

どうやら暗殺者は相手の攻撃を避けてなんぼという職業らしい。


次に武器だがこちらは両手武器、片手武器で別れ、更にそこから枝分かれするように多くの武器種が存在するようだ。さっき情報掲示板見てきたから間違いない。たぶん。


暗殺者は片手武器であれば基本的になんでも装備できるようだ。

それも暗殺者という職業の特性で二刀流が、右手と左手で別の装備ができるようだ。両手武器が使えない理由はこれかな?

ここで今装備している短刀を見てみよう。


右手 短刀 攻撃力+15

左手 短刀 攻撃力+15


そして武器屋に売っていた同ランクの両手武器を見てみよう。

バスターソード 攻撃力+40


まぁ…暗殺者以外でも片手武器を使えばもう片手に盾は持てるようだし両手が塞がるリスクを考えたらこんなものだろうか…そうなのだろうか?なんか理不尽に思えてきたぞ?

後で運営に片手武器救済措置をごねておこう。


ちなみに全ての片手武器に順応できる暗殺者は関係ないことだが片手武器の杖を装備したシークは神官だがそんな彼が同じ片手武器である短刀を持つとどうなるのか。結果は持てる。モンスターを斬りつけることもできる。だがダメージは本来の50%しか出ない。そうなるらしい。もともと通常攻撃でダメージを出すことのない神官ではもはや使い物にならないだろう。


俺はシークの片手杖でサソリをポコポコ殴って楽しんでいたが、短刀を持ったシークはサソリ相手に助けてくれと悲鳴あげていた。

それを見て俺はたいそう笑い転げていたがもしかしたらあれは助けた方がよかったのかもしれない。


話は脱線したが今日の残った時間はポーションの補充とできれば少しでも良い装備に変更。ダメでも街に何の施設があって何ができるのかを調べたいと思う。

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