シークとコバト
AIオンライン バージョン1.0
・音声コマンドにてポーションを呼び出しする際、稀にHPポーション、MPポーション、毒瓶等がランダムに呼び出されてしまう不具合を発見。現在不具合は修正済みです。プレイに支障をきたしてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
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「ぐわぁぁああああ!!」
髑髏の小瓶からぶちまけられた赤黒い液体が男を襲う。
明らかにポーションとは言い難いそれは初心者でレベルもまだ1であろう彼の体力を無情にも削り去り…
「どうして…こうなった…」
彼は帰らぬ人となった…
「おいー!お前なにしてくれとんじゃい!」
嘘だった。倒れた彼の頭上に10…9…とカウントが表示されている。
おそらくあれが無くなると近くの安全地帯に移動するのだろう。
そんなことよりもだ。
「サソリの野郎!敵討ちだ!二度と明日の朝日を拝めると思うなよ!!」
俺は果敢にも無手を構えサソリに突貫していくのだった。
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「「だはははははは!!」」
そして現在、近場の名も知らぬ町に仲良くリスポーン(移動)した後適当なベンチに座って話していた。
「おまwお前ww今助けてやっかんなぁ!って毒瓶はないだろw」
「お前もポーションじゃなくて毒瓶だって分かった時の顔あれやべぇってw絶望的な顔してたぞw痛くもないだろうにぐわぁってw」
「お前こそなにさらっとサソリのせいにしてんだよwあげく負けてんじゃねぇかww」
そいつはやたらとノリのいいやつだった。
できれば助けてやりたかったが助ける方法も分からんかったけどな!
「おい、ヘルプ見ると復活には専用のアイテムかスキルがいるんだとよw」
「無駄死にじゃねぇかおい!」
ちなみにだが会話にちょいちょい出てくる『w』は(笑)の意味と同じでネットスラングみたいなものだ。なんでこうなったのかは知らん。
「悪い悪い。ポーション出したつもりが何故か毒瓶出てきてな?」
「構わんさ。死んでもデメリットないみたいだしな。えーと…コバトさん?」
「呼び捨てでいいよーそっちは、シーク?」
茶髪短髪で頭の上にぴょこんとアホ毛が出ている青年。それがシークの外見だった。
俺の見た目は下手すれば女の子にも見えそうな見た目な為どっちかというと目の前のシークみたいな感じがよかった。普通にイケメンなだけにアホ毛だけがミスマッチだけど…。
相手の頭上にはシークと表示が出ていたたぶん俺の頭上にも同じ表記がされているのだろう。
「はぁー笑った笑った。よかったらフレンド登録はどうだい?」
「あぁ、そんな機能もあるのか。こちらこそよろしく!」
チームのアイコンが点滅する。
そこをタップするとフレンド依頼がきています。という表示が…
そこをタップして承認ボタンを押すと目の前のシークの頭上。名前の横にハートマークが追加された。
これがフレンドになったマークなのだろう。
おっとメニュー画面を開いて気づいたけどそろそろゲームをやめる頃合いだな。
「そろそろ俺はログアウトするわ。楽しかったよー」
「こっちこそ。俺はもう少し遊んでくるよ」
この日は気の合うフレンドができて非常に満足した一日だった。
こんなに笑ったのも久しぶりだ。
『――――おめでとうございます。この世界で最初に職業、暗殺者の条件を達成しました。暗殺者ギルド。ギルドマスターの権限を付与させていただきます』
サソリとシークに気を取られ、こんなヘルプが表示されていたこともにも気がつかなかったのだから。




