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空間魔導書と少年魔法使い  作者: atu78963254
帝国事変編
109/110

第十章 無辜か否か

冰は礼に従ってウェルズの椅子の後ろに控え、手を垂れ、目を伏せたまま、静かな影のように佇んでいた。


二人の会話が一区切りついたところで、傍らのフリーデがとうとう堪えきれなくなったように身を乗り出し、テーブルに両腕を預けて尋ねた。


「あなたが立憲派の主権者だというのなら、ご自分の治める帝国がどのような姿であってほしいと、お考えなのですか?」


大広間はしばし静まり返り、遠くのシャンデリアがかすかに揺れて、屈折した光が揺らめくばかりだった。第二皇子はわずかに顎を上げ、真剣そのものの澄んだ光を眼差しに宿した。そこにあるのは、彼の描く壮大な構想と誓いだった。


「私は帝国議会と帝国裁判所を強化し、帝国議員に法的免責の特権を与えたい。国民が直接議員を選び、一般意志と国民の意志を執行させる。一人一票、一票の平等を保証する。同時に皇帝と貴族院の権力を削ぎ、皇帝は表に立たない最終裁定者とする。あらゆる武力闘争をなくし、議院の投票で決着をつける形に改める。そして経済制度においては、市場の自由競争がすべてを決める」


それは美しい展望に聞こえた。だがフリーデはわずかに首を傾げ、別の疑問を投げかけた。


「では、ホッブズの理論をどうお考えですか?絶対君権を説く、彼のあの主張について」


「もちろん、彼の講演は聞いている」第二皇子は軽く笑った。「聞けば、彼はわざわざ破砕年華を演壇に担ぎ上げ、皆にあの『唯一の銃』を見せつけたそうだね?」


彼は指を伸ばし、ゆっくりと目の前の杯をテーブルの中央へ押しやった。続いて、左右の客の前にある杯を一つずつ引き寄せていく。瞬く間にテーブルクロスの中央には、高さの異なる七、八個のクリスタルの杯が立ち並び、蝋燭の光を受けて色とりどりの酒の輝きを放った。


「残念ながら、彼は皆に言わなかった――この世に銃器クラブが一つきりではない、ということを」


「あの理論には誤りが多いと私は考えている。中でも肝心なのは、この世の主権者は一人ではない――つまり、国は一つではないという点だ」指先が杯の輪を一つずつなぞっていく。「人は足で投票できる。この杯からあの杯へ流れていける。それどころか、強大な暴力を握る国は、他国をじかに滅ぼすことさえできる」


そう言って、彼は曲げた指で杯の一つを軽く叩いた。澄んだ音色が大広間に響き渡る。


「どういう意味ですか?」フリーデはわずかに眉を寄せ、腑に落ちない顔で尋ねた。


「彼の論理が詰め切れていない、ということさ」第二皇子は自分の杯を手に取ってひと口含み、根気よく説明した。「たとえ全次元界の国が彼の考えどおりに専制政権を打ち立てたとしても――このテーブルの杯が一つ残らず酒で満たされているように――じきに聡い者が気づくだろう。君主にも賢愚の差がある、とね。賢明な君主が公正に治めれば、より多くの富が手に入る。富があれば、国はより多くの武力を握れる。統治の巧みな君主は、拙い君主より必ず強くなる。だから前者はいずれ、後者の国を滅ぼすことになる」


彼は二本の指を伸ばし、杯の一つをゆっくりとその輪から押し出して、ぽつんと脇へ置いた。


「これでホッブズの論理はひとりでに崩れる。ホッブズ自身も言っている。外敵の攻撃で主権が潰えたとき、主権は解除されうる、と。だから人々が専制君主に従おうと従うまいと、最後にこの世界を治めるのは、結局のところ賢明な者なのだ」


フリーデの表情がいくらか和らぎ、どうやら呑み込めたらしいと見て、第二皇子はさらに言葉を継いだ。


「自然淘汰という理論を聞いたことはあるかな?私は、この理論をそのまま社会の個々人に当てはめられるとは思わない。『自然状態』というものがあるうえ、帝国の哲学者ミルも、多様性こそ社会をより良くし、より多くのリスクに耐えさせると述べているからだ。だが、社会制度の選択に自然淘汰を当てはめるのは正しい。より多くの武力を生み出せる政体は、武力に劣る政体を必ず打ち倒す。そして平等は生産力を高め、生産力は武力に転化しうる。だからこそ、先進的な生産力が勝つのは必然なのだ」


「でも、より平等を追い求めるなら、蓮華の体制こそ最も平等なのではありませんか?」彼女は問い返した。


「平等とはすべてを均分することではなく、貢献に応じてふさわしい報酬を与えることだ」


第二皇子は空論を続けなかった。手を上げて従僕を一人呼び、低い声で一言命じる。ほどなく、従僕がずっしりと重いビロードの金袋を捧げ持ってきた。第二皇子が袋の口を解くと、「ジャラッ」という音とともに、袋いっぱいのきらめく金貨が真っ白なテーブルクロスの上にあふれ出た。


満座の客の視線が一斉に集まった。腿肉の丸焼きをくわえたシャーロットでさえ、口を動かすのを忘れていた。


「『公正』それ自体に、反乱を防ぐ働きがある。口で説明するより、一局遊んでみようではないか」第二皇子は袖口をまくり、長い指を金貨の山の中で躍らせ、瞬く間に百枚を数え出して、テーブルクロスの上に十列に整然と積み上げた。「たとえば帝国の体制の下で、企業家が一人で働けば三十の価値を生み出せるとしよう――」


彼は百枚の金貨から三十枚を分け、左へ押した。


「労働者が一人で働けば、十の価値を生み出せる」


さらに十枚を分け、右へ押した。


「二人が比較優位に従って協力すれば、合わせて百の価値を生み出せる」彼はすべての金貨を中央へ戻し、小さな金の山を築いた。「ところが分配となると、労働者は二十しか受け取れず、企業家が八十を手にする」


金の山は彼の指先で二つに分けられた。大きな山と、小さな山に。


「ここで『連邦』が現れ、帝国の人民を買収しにかかったとしよう」第二皇子は従僕にもう一つ袋を持ってこさせ、一握りの銀貨を注ぎ出すと、異国の紋章が刻まれたあの銀貨と一緒にテーブルの隅へ押しやった――連邦の国庫の代わりである。「それから、買われた者は煙のように消えるわけではない。場所を変えて協力するだけだ」


「さて、これが何を意味するか。フリーデさん、どうぞ――この一局は、あなたに連邦の手番を任せよう」


フリーデはテーブルクロスの上の金貨をじっと見下ろした。抽象的な哲学の思索は苦手だが、算術なら彼女にはお手のものだ。


彼女は白い指を伸ばし、まず二十一枚の銀貨を数えて「労働者」の側へ押した。「連邦は労働者に二十一の価値を払うだけで、二人の協力を瓦解させられます」続いて中央の金の山を崩し、三十枚だけを残す。「協力が崩れれば、企業家は一人で三十の価値しか生み出せません。そこで連邦は、三十一の価値で企業家を買収します」


テーブルクロスの上で指先を軽やかに動かし、彼女は最後の清算をしてみせた。「最終的に、連邦は五十二を費やすだけで、残りの四十八の価値を独占できます」


連邦が帝国を併呑しようとするなら、これこそ最も割のいい取引だった。


「あなたは聡明だね」第二皇子は賞賛の色を浮かべ、両手で金貨を中央へ寄せて積み直し、再び二つに分けた――今度は、過不足なく同じ高さの二つの山だ。「では、半分ずつの均分に変えたらどうなる?企業家と労働者がそれぞれ五十を取る時、連邦はどう動く?」


フリーデの指が再び動いた。五十一枚の銀貨が「企業家」へ滑っていく。


「連邦は五十一を出して企業家を買収できます。協力が瓦解した後、労働者は十の価値しか生み出せませんから、連邦はあと十一を出せば労働者を買収できます」彼女はテーブルの隅の残りの貨幣を寄せ集めた。「合計六十二を費やして、連邦は三十八の価値を占有します」


「その通り。では、最後の一局だ」第二皇子は三度目に金の山を組み直した――今度は六十枚と四十枚だ。「仮に今の帝国の分配が、企業家六十、労働者四十だとしたら?」


フリーデは少し計算すると、銀貨の上で指先を止め、そのまま下ろさなかった。


「連邦が先に労働者を買収するなら四十一かかり、続いて三十の価値しか生み出せない企業家を買収するのに三十一かかります。あるいは先に六十一で企業家を買収し、次に十一で労働者を買収する。どちらの順序を取っても、連邦は七十二を費やす必要があり、二十八の価値しか占有できません」彼女は顔を上げた。「これが外部勢力の利益を最小にする案です」


「これこそ我々が公正を追求する理由だ。そして公正な規則は、それ自体が自由競争の前提なのだ」第二皇子はぽつんと残った連邦の銀貨を一枚つまみ、指の間で半回転させると、無造作にテーブルの隅へ投げ戻した。「公正は道徳上の要求であるだけでなく、理性的な戦略でもある。外部勢力の侵蝕を防ぎ、内部の長期的な協力を保ち、皆が勝つ結果をもたらす」


フリーデは何かに思い至ったように考え込み、三度分かれては合わさった金の山にじっと目を留めていた。これこそ、自分がずっと追い求めてきた正義なのだろうか?公正な分配も、正義の一部であることは確かだった。


考えがまとまると、彼女はいっそのこと、何より気にかけている問いをまっすぐぶつけた。「あなたにとって、正義とは何ですか?」


第二皇子は一瞬面食らった。まさか彼女がいきなり核心を突いてくるとは思っていなかったのだ。それから、滔々と語りはじめた。「その問いはあまりに深く、あまりに広い。簡単に言えば、法の下で人々が受け取るべきものを守ることが正義だと私は考える。強盗、窃盗、傷害といった悪行を止めることが、正義だ」


「もし法が誰かに操られていたら?あるいは法そのものが善き法ではなかったら?」


フリーデはわずかに身を乗り出し、両手を膝について、向かいの皇子をひたと見据えた。シャンデリアの光が彼女の金の瞳に落ち、鋭い二つの光点となって宿った。


「仮にあなたが帝位を奪い、専制派の貴族が敗れたとして、その貴族たちの妻や子供まで、父祖の罪を背負って罰を受けるべきだとお考えですか?」


大広間の空気が、にわかに凝固した。


酒を注いでいた従僕の手が宙で止まった。傍らで一心不乱に食べていたシャーロットさえ異変に気づき、肉をくわえたまま、少しだけ動きを潜めた。


第二皇子は杯を取り、軽く口をつけて一瞬のためらいを隠すと、まずは無難な答えを返した。「その問題は複雑だ。家族を連座させるべきか否かは、議会に委ねるべきだろう。私は公衆の意志を尊重する。もし国民がその者たちを深く憎むなら、私は国民の意志を尊重し、実行する」


「私が伺いたいのは、あなた個人のお考えです」フリーデは彼をまっすぐに見据え、一歩も引かない口調で言った。


第二皇子はしばし黙考した。目を伏せ、テーブルクロスに置かれたままの百枚の金貨を見つめながら、ゆっくりと口を開く。


「私個人としてなら、普遍的な道徳法則に基づいてこのことを考える。これは帝国の哲学者カントの考え方に基づくものだ。彼の提唱した道徳規範は『定言命法』と呼ばれ、その核心は普遍性にある。具体的には、ある行為をすべての人に適用される法則へ広げられるかどうかを検証することだ。たとえば、人は盗みや強奪をしてよいか?誰もが盗み、奪えば、社会は崩壊する。だから、それはしてはならない」


「あなたの問いに戻ろう。『無辜の家族への連座』を普遍的な法則とするなら、罰は個人の罪責から完全に切り離され、『正義』の基礎は失われ、社会の秩序は不条理に陥る。ゆえにこの行為は、すべての人に適用される法則へ広げることはできない。だとすれば、罪責は罪を犯した本人一人にとどまるべきだ」


フリーデに問い詰められ、第二皇子は皆の前で、自らの信じる論理を順を追って示してみせた。


この答えを聞いて、フリーデは満足げに口角を上げ、嬉しそうに両手を組んだ。


「ウェルズのあいつなら、きっと二重基準を使うに決まっている」彼女は胸の内でこっそり呟き、ついでに頭の中で相手をこれでもかと見下しておいた。


傍らのウェルズは何かを察したらしく、椅子の背にもたれて低く笑い声を漏らすと、口を挟んだ。「私が専制派のあの厚顔無恥な連中なら、自分すら罪に問われないことを望むところだな。何しろ私が法を犯しても、貴族裁判所で裁かれればすべて無罪になる。なぜあなたの改革法廷に来た途端、罪に問われねばならない?貴族でもない平民の私が貴族に同情するなど、それこそ卑屈というものじゃないか?」


話がそこに及ぶと、第二皇子も思わず溜息をついた。「その通りだ。定言命法の道徳法則には一つ盲点がある。相手が堂々と『私は自分の利益の観点からしか考えない』と言い放つなら、まともな人間は、そんな相手にまで普遍的な道徳を守ろうとは思わなくなる。言い換えれば、相手がすでに露骨に私利私欲へ走り、あなたの守る普遍的な道徳を利用してあなたの利益を搾り取ろうとさえしている時、あなたはそれでも道徳を守り続けるだろうか?」


フリーデは迷いもせず、顔を上げて答えた。「もちろん守ります。善そのものが、私にとって追い求めるに値する目標ですから」


ウェルズはすぐさま冷笑して嘲った。「なら、お前は愚かにもほどがある。誰かがお前の道徳を利用してお前の利益を侵すなら、容赦なくやり返して、血を見る教訓を叩き込むのが一番だ。さもなければ奴は味を占めて、同じ手で他人を食い物にし続ける。お前が反撃して抑止力を示せば、相手はかえって懲りて二度と手出ししなくなる。そっちのほうが、よほど大きな善を生むんじゃないか?」


「それも、あなたにはまだ失うことを恐れるものがないからだろう」第二皇子が傍らで淡々と付け加えた。


二人に息の合った調子でやり込められ、フリーデは返す言葉もなく、黙って下唇を噛むしかなかった。


「貴族の処遇の話に戻ろう」第二皇子は話題を本筋へ引き戻した。「もし私が本当に無事に即位すれば、私を支持する財閥と開明派の貴族は、古参貴族を徹底的に粛清したくてたまらないだろう。席が空いて初めて、新顔が昇進し、彼らの権益を引き継げるのだから」


「人々の良心に訴えて、そんな血なまぐさい粛清の議案を否決させることはできないのですか?」フリーデは眉を固く寄せた。


「莫大な利益を前にして、良心に何ができる?」第二皇子は両手を広げ、テーブルの上の百枚の金貨を指した。「守旧派こそ、良心の欠如の代名詞のようなものだ。彼らは領民を抑圧する時に道徳など顧みず、人民を塵芥同然に扱った。その元凶どもを改革法廷に引き出したというのに、今さら彼らにだけ良心を説けというのか?」


「人を殺すだけで……何が変わるのですか?」フリーデの声がかすかに震えた。過去の傷がいまも胸の奥で疼き、あの血に染まった一日を、彼女はどうしても忘れられずにいた。「その貴族の子供たちを見逃し、教育し、改造して、社会に再び溶け込ませるほうが、より良い選択ではありませんか?」


「そのほうが良いかもしれない。だが彼らは将来、専制の復辟の支持者となって、帝国に害をなす可能性もある」第二皇子の眼差しは水のように静かだった。「とはいえ、なぜあなたは人々が自分で選ぶことを許さないのかな?たとえ選んだ結果がより悪くとも、本人たちに進んで引き受けさせればいい。自殺未遂者を罰する法を定めている国があるが、あれと同じことだ。死をも恐れぬ者を、刑罰で何が脅せる?禁じるより、自ら選ばせ、その結果を自ら負わせるほうがいい」


フリーデは懸命に頭を巡らせ、反論の糸口を探した。「人民が騙されている可能性だってあります!もし勝利した新興財閥や新貴族が、旧勢力の遺産を堂々と奪うために、報道や新聞や電報を操って旧制度の恐ろしさを大々的に書き立てたら、大多数の人はきっと煽られて、全面的な粛清の支持に回ってしまいます」


「仮に粛清が確かに誤りで、国民が自分の真の利益すら見分けられず、他人の目くらましを安易に受け入れて報復の票を投じたとしよう――それは彼らの徳が堕落している証であり、そうした結果を被って当然だ。彼らは自らの愚かさが招いた禍を受け入れねばならない。『政治に関心を持たなければ、政治のほうがあなたに関心を持ちにやって来る』。そして私は、民意を尊重することを選ぶ」


第二皇子の口調はいつもと変わらず平らかで、あくまで冷静に己の原則を貫いていた。


「それに、あなたの言葉には一つの前提が含まれている――女子供は必ず無辜なのか?帝国にも男性に依存する女性貴族はいる。共和派の目から見れば、彼女たちは罰を軽くされて当然だとでも?普遍的な道徳法則に基づけば、同等の罪を犯した者は同等の罪責を負うべきだと私は考える」第二皇子はわずかに身を傾け、蝋燭の光がその静かな眼の底で揺れた。「判断力も学識も足りない子供は別としても、もしあなたが女性はより軽い罪責を負うべきだと考えるなら、あなたこそ骨の髄で女性を見下し、彼女たちは愚かすぎて、自らの選択のもたらす代償を負うに足りないと考えているのではないか?」


その言葉に、フリーデはとっさに言葉を失った。口を開き、なんとか言い返そうとした矢先、第二皇子が手のひらを上げて制し、先に話を打ち切った。


「ともかく、どれも話が先走りすぎだ。我々はまだ戦にも勝っていないのに、戦後の権力の分配をめぐって言い争うのか?」彼は苦笑して首を振り、手を上げて従僕にテーブルの金貨を袋へ戻すよう示した。「まるで近頃新聞で読んだ記事のようだ。宝くじに当たったらと空想した夫婦が、賞金の分け方で揉めた挙げ句、離婚にまで至ったという」


そこまで言うと、第二皇子の張り詰めていた表情がようやく緩み、堪えきれずにからかうような笑い声を漏らした。


ウェルズも頃合いを見て口を開き、いくらか和らいだ口調でなだめた。「お前が最も気にかけている教会について、第二皇子は過激な改革に手をつけるつもりはない。彼の描く秩序に敵意を抱く必要はない。人々が平等に政治的権利を得られるようにすること、それも正義の一つじゃないか?」


第二皇子も頷いた。「確かに、教会の内部運営に干渉するつもりはない。『自治』が私の核心的な原則だ。ただ、専制主義者には気をつけてもらいたい。現在の教会の第一勢力は皇弟を筆頭とする調和主義者で、改良によって帝国を安定へ戻すことを渇望している。そして第二勢力は、君権神授を推し進めようと企む守旧派だ。もし皇弟が失脚すれば、教会はたちまち再び守旧派の手に落ちるだろう」


「教会と立憲派には共通の敵がいるようですね」フリーデは思案した。立憲派は暴力による帝国体制の転覆を求めず、穏やかな改革に傾いている。失われる命を最小限に抑えられる道に思え、それは彼女の望みにぴたりと合っていた。


フリーデがようやく張り詰めた肩を緩め、追及をやめたのを見て、ウェルズはそこでやっと本題に入った。表情を改め、真剣に問う。


「なぜあなたたち皇子は帝都の中を自由に動けるのに、質麗皇女は天宮の奥深くに閉じ込められている?」


「それは父上が彼女を守るために下した禁令だ」第二皇子は率直にウェルズの視線を受け止めた。「天宮を離れることを許さないのは、そこが現在、帝都で最も安全な場所だからだ。たとえ聖階の魔法使いでも、天宮への侵入には二の足を踏む。帝位を狙う我々皇子には、それぞれ聖階の強者が護衛についているが、彼女にはいない。もし彼女が不用意に衆人の前へ姿を現せば、暗殺される恐れが極めて高い……何しろ、女性とはいえ、彼女もまた帝位継承権を持っているのだから」


ウェルズは鋭く、言外の意味を聞き取った。彼の目には、あの皇女は明らかに天宮の奥に閉じ込められた籠の中の金糸雀(カナリア)だった。保護とは名ばかりで、軟禁との間には金めっきの柵一枚があるに過ぎない。


「それなら、あなたの背後で護衛についているという聖階を紹介してもらえるか?」


ウェルズがそう言い終え、第二皇子が紹介しようと口を開きかけたその時、大広間の側面の空間に突如、激しい魔力の波動が走った。次の瞬間、まばゆい金色の次元門が宙に広がり、低い唸りを上げた。


金属の歯車がかすかに回る音とともに、金髪の少女が次元門の中からゆっくりと踏み出してきた。頭にはぴんと張ったシルクハットをかぶり、右目には片眼鏡を掛け、仕立ての凝った紳士風のコートにきちんとしたスラックスを着けている。白い頬には目立つトランプのハートの模様が貼られ、ゆったりとしたコートの裾からは奇妙な形の銃器がいくつも覗き、細い腕と脚には流線型の金属製魔法鎧が装着されていた。


「俺だ」


少女は帽子のつばを軽く撫でると、まず驚いたようにフリーデを見やってから、ウェルズへ向き直り、人懐っこい笑みを浮かべた。「いったい何年ぶりだろうな、俺と同じ魔導構体にまた会えるとは思わなかった。それに、かねがね噂は聞いている、『咫尺の書』(しせきのしょ)の主」


「こちらは……?」ウェルズの眼差しが鋭くなった。


傍らの黒蓮が頃合いを見て立ち上がり、恭しく紹介した。「こちらは私の一族の年長者、ミハイルです。匠極の第二位の大株主にして執行責任者であるだけでなく、帝国内部では軍械局総監の職も務めておられます」


「軍械局総監……」ウェルズは少女の全身を覆う機械装備に目を走らせ、頭に入れていた情報を低く諳んじた。「あの奇械道系(どうけい)の『理念具現(りねんぐげん)』か?七階の錬金術師にして鍛冶大師。そしてその聖階形態こそ……魔導構体」


フリーデリカと同じく、この少女もまた魔導構体だった。だが魔導書に召喚された化身であるフリーデとは異なり、ミハイルは別の道を歩んだ――自らの手でこの堅牢無比な魔法構装を作り上げ、己の魂を無理やりそこへ押し込むことで、昇級を果たしたのだ。


「いかにも、俺だ」ミハイルは軽く頷き、片眼鏡の縁が冷たい光を反射した。


そう言いながら、彼女はテーブルの脇に腰を下ろした。だが細い機械の両手は休むことなく――コートの内ポケットから無造作に部品をひとつかみ取り出す。細かな真鍮の歯車が数枚、巻いたぜんまいが一本、蝉の羽のように薄い金属箔が数片。それらの部品は彼女の指の間でカチャカチャと音を立てて躍り、速すぎて残像しか見えなかった。


「俺の称号は、古代の哲学者のある推論に由来する。いかなる物品を作る前にも、我々はまず頭の中にその姿を組み立てているはずだ。それが理念だ」彼女の十本の指は止まらず、歯車が噛み合い、ぜんまいが溝に収まり、小さな輪郭が掌の中で急速に形をなしていく。「理念があって、その後に実体として作り出される。ゆえに『意識は物質に先立つ』のだ」


「理念具現」。ウェルズは内心驚いた。全身から金属と火薬の匂いを漂わせるこの聖階の魔法使いの称号が、古典哲学と密接に結びついていようとは。その精巧な装備の数々を見れば、ウェルズにはほぼ断言できた。質麗皇女がかつて外で冒険していた頃に身に着けていた魔法装備と武器は、間違いなくすべてこの大師の設計で、彼女自身の手になるものである可能性さえ極めて高い、と。


ずっと静かに傍らに座っていたフリーデは、この話を聞いて首を傾げた。


「『物質は意識に先立つ』のではないのですか?」蓮華の支持者たちがこの標語を繰り返し強調するのを、彼女は聞いたことがあった。その深い意味はよく分からなかったが、それでも問い返さずにはいられなかった。


「実体は主体である。ゆえに意識は物質に先立つ」


「どういう意味ですか?」銀髪の少女の眉がさらに深く寄った。


「かつて誰かが古典的な疑問を提起した。『我々の目に見える青は、本当に同じ色なのか?』と。もしかすると俺の知覚ではそれは黒なのに、お前の認識では青と定義されているかもしれない。だから哲学者カントは『物自体』という概念を唱えた。客観的な事物の背後にある本当の姿を我々は決して知りえず、確かなのは我々自身の知覚だけだ、とな」


ミハイルが話す間も、指先の動きは少しも乱れなかった。小さな何かはもう形になりつつあった――今にも飛び立とうと翅を広げる、真鍮の蝶だ。


「だが、俺の友人ヘーゲルはより新しい見方を提唱した。それが『実体は主体である』だ」


彼女は指を曲げ、目の前の重厚な食卓を叩いた。「木材が一本、ただそこに置かれているところを想像してみろ――このテーブルのように。誰もそれを観測しなければ、誰かがそれを『木材』と定義することは永遠になく、木材自身でさえ自分が木材だと永遠に知ることはない。そして『俺』は、このすべてを感知する絶対者として、自分を欺く必要などまるでない。ゆえに、俺のあらゆる感知は真実だ。我々はこの世界を確かめ、変えるために生まれてきたのに、なぜ自分の目を覆う必要がある?そこで答えが浮かび上がる――まず世界を感知する『意識』が備わって、その後に、感知されうるこの『世界』が本当に誕生するのだ」


言い終えたその瞬間、彼女は手を離した。


「ブゥン――」


掌の上で、真鍮の蝶が命を得た。蝉の羽のように薄い金属の翅が高速で震え、微細な唸りを発しながら、蝋燭の光を受けて、ふらふらと宙へ舞い上がった。


まず頭の中の蝶があり、その後に掌の中の蝶がある。意識は、物質に先立つ。


居並ぶ客たちは目を奪われた。フリーデは旋回する蝶を呆然と見つめ、さらに尋ねた。「では私の地位は、なぜそれほど特別なのですか?」


「世界が誕生した意義は、俺を生み出すことにあるからだ。世界が『俺』を通して、自分がいったいどのような存在なのかを見極められるように」ミハイルの口調は昂り、壮麗な叙事詩を語っているかのようだった。彼女が一本の指を上げると、真鍮の蝶は素直にその指先を巡って旋回した。「論理上の『純有』、『一と多の関係』から、自然哲学における機械的な存在へ移行し、さらに機械から化学的性質が生じ、化学的性質が有機物を育み、有機物から生物が派生する。そうして段階を上りつめ、ついに高等な生物たる『俺』へと進化する。炭素が現れた最終的な目的は、原子の集まった状態から木材へ進化し、最後に『俺』へと進化するためなんだ!これは歴史性に満ちた叙述であり、このすべての変遷を推し進める過程こそが、弁証法の論理だ」


蝶はひらりと彼女の指先を離れ、テーブルの上を飛び越えて、最後にフリーデの白い手の甲にそっと止まった。冷たい金属の足先が肌を踏み、かすかなくすぐったさが走った。


この壮大な論述を聞きながら、フリーデは手の甲の、部品と「理念」から生まれた小さな命を見つめ、ふと自身の運命に思い至って、小さな声で尋ねずにはいられなかった。「世界が誕生した意義が私を生み出すことにあるなら、私が誕生した意義は何なのですか?なぜ『存在』があって、まったくの虚無である『不存在』ではないのですか?存在の意義を信仰に見出す人もいれば、復讐に見出す人もいるのは、なぜなのですか?」


ミハイルは両手を広げ、歯切れのいい結論を返した。「存在そのものに、あらかじめ定められた意義などない。あらゆる意義は、すでに存在している我々が定義するものだ」


フリーデには、まるで雲をつかむような話だった。存在そのものに意義がないなら、哲学者たちはいったいどうやってあれこれ継ぎ接ぎして、こんな結論にたどり着いたのだろう?彼女は頭を振り、この難解な理論を深く追うのは諦めて、もう一つの大事な用件を思い出した。


相手が奇械道系の聖階の大師であるなら……彼女は慌てて懐から懐中時計を取り出した。遺跡で手に入れた、超凡衰弱(ちょうぼんすいじゃく)と深く関わる品だ。足早に歩み寄って差し出す。「この懐中時計を修復していただけますか?」


「ほう?これは何の上物だ?」


紳士の装いをした機械の少女は懐中時計を受け取り、右目の片眼鏡へ近づけた。レンズの表面に微弱な鑑定の法陣の光が灯り、時計の外殻の紋様を丹念に走査していく。先ほどまでフリーデの手の甲で羽を休めていた真鍮の蝶も、翅をはためかせて戻ってきて、主の帽子のつばに舞い降りた。まるで精巧な帽子の飾りのように。


「この品は……設計の原理が魔法エネルギーの剥奪に関わっていて、しかも等級が極めて高い。内部には次元界の伝説の遺宝、原界砕星まで使われている。この魔法装備と、その内部に刻まれた刻印の製作者は、腕前が間違いなく俺に劣らない。どこでこんな宝物を手に入れたんだ、咫尺の書?」


「この道具は、かつての超凡衰弱の事件に関わっています。もう一度動くようにする方法はありますか?」経緯があまりにも複雑なので、フリーデは最も核心となる言葉だけを選んで簡単に伝えた。


「超凡衰弱に関わっているだと!?」ミハイルは深く息を吸い、指先が珍しく半拍止まった。「あの衰弱は次元界全体の規則を書き換えた……あれに押さえつけられていなければ、俺はもう八階の壁に手が届いていたかもしれないんだ」


彼女は手の中の古い懐中時計を何度も裏返しては、じっくりと検分した。「俺の技術だけでは、これを全盛期の状態まで完全に戻すことはできない。ただ、常態で稼働する反魔法場発生器に改造するなら、問題はない」


「では、お願いします。どのような報酬をお支払いすればいいでしょうか?」フリーデは真剣に尋ねた。


「この借りはひとまず預けておく。将来俺が必要になった時に、お前たちに取り立てに行くさ」ミハイルは懐中時計を無造作にコートの内側のポケットへしまい、気にも留めずに手を振った。


「分かりました。でも先に言っておきます。あなたのためでも、道徳に反することは一切しません」フリーデは厳粛に宣言した。


取引を傍らで見ていたウェルズは、かえって気のない様子だった。術者である彼が「反魔法場発生器」を身につけて歩くなど、あり得ない。それこそ自分で自分の首を絞めるようなものだ。むしろこの道具をフリーデに持たせて反魔法の護盾とすれば、彼女が法術攻撃を防ぐ力は大幅に高まる。


懐中時計をしまうと、ミハイルは振り向き、少し離れたところにいるシャーロットに目を留めた。


「珍しいな。教廷の白竜が帝国の心臓部にまで来るとは」


「あなたたち帝国にだって金属竜がいるでしょ?なんで外に連れ出して散歩させないの?」シャーロットは巨大な腿肉の丸焼きを握ったまま、口の周りを脂でてかてかにし、がつがつ頬張りながら答えた。


「金属竜族は古の盟約を守っていて、帝国の内戦には介入しないんだ」ミハイルはやるせなく笑った。


軽く言葉を交わしたのち、今日の第二皇子との秘密の会見も円満に幕を閉じた。ウェルズはついでに最上級の料理をただで一食せしめたが、この場で最も満ち足りていたのは、間違いなくシャーロットだった――彼女の前に積まれた肉の空皿は、今にも崩れそうな小山になっていた。


第二皇子は立ち上がり、自ら一行を広間の戸口まで送ると、いくぶん重い口調で言った。「連絡を絶やさないようにしよう。急な用があれば、人をやって手紙を届けさせる。今や各陣営のイデオロギーの宣伝段階は終わりに近づき、取り込める持ち駒もあらかた分け取られてしまった。この先、帝都で極めて残酷な流血の闘争が起きるのは目に見えている。皆、くれぐれも気をつけてくれ。我々の側が、最初に脱落する勢力にならぬことを願っている」


別れ際、ミハイルはコートのポケットから精巧な金属の立方体を取り出し、フリーデの手に渡した。


「これは?」フリーデは掌でかすかな光を放つ装置を見た。


「俺が自分で作った通信器だ。周波数は俺の頭の中の受信器に直接紐付けてある」ミハイルは人差し指を立て、笑って自分のこめかみを軽く叩いた。「どちらも魔導構体なんだ、俺たちはきっと気の合う友達になれると思うぞ」


続いて彼女は話題を変え、ウェルズを見た。「そうだ、お前はもう雷霆の怒り(らいていのいかり)のあいつに会ったんだろう?話はどうだった?」


「まあまあだ」ウェルズは曖昧に答えた。


「そうか……一つ忠告しておきたいだけだ。帝国大法官と議会会長の取り込みに無駄な策を弄するのはやめておけ。あの二人の老いぼれは、一人が秩序聖階で、聖階形態は魔鬼の化身。もう一人は虫群聖階で、形態はおぞましい虫群の化身だ。それぞれの陣営の利益のせいで、二人ともすでに第一皇子支持の側についている」ミハイルは両手を広げ、やるせない仕草をした。


ウェルズの背筋に冷たいものが走った。さらにあの守旧派の帝国公爵、律動執掌を加えれば、専制派の陣営は実に三人の聖階の魔法使いの支持を握っていることになる。とはいえ、それも当然の成り行きだ。すでに高位にあるこれらの聖階の強者には、既存の利益の現状を打ち破る改革を支持する理由など、まるでないのだから。


去り際、黒蓮もわざわざ歩み寄ってウェルズに別れを告げた。


「ウェルズさん、今後何か必要な物資があれば遠慮なくご連絡ください。私たち匠極財閥の傘下の商会なら、各種の品質の良い魔法道具を提供できます」


黒蓮が近づいたその瞬間、ウェルズはふと胸がどきりとした。自分の存在が、何か目に見えない引力を受けているように感じたのだ――それは彼の血肉の体に対するものではなく、魂の奥底に潜むある種の繋がりを引っ張っていた。


何の前触れもなく、一筋の淡い黒い霧がウェルズの掌から滲み出し、召喚に応じるかのように、まっすぐ黒蓮の胸へ没していった。


「どういうことだ?」ウェルズは愕然として自分の掌を見下ろした。今何が起きたのか、まるで分からなかった。


黒蓮もこの突然の異変にびくりとした。黒い霧が体に入った瞬間、彼女はその場で硬直し、それから思わず両目を閉じた。


大広間はしばし静まった。ずいぶん経ってから、彼女はようやくゆっくりと両の瞳を開いた。澄んでいたはずの眼差しには、長い歳月を経た者の深みと聡明さが宿っていた。


「私の頭の中に……突然、たくさんの記憶が湧き出してきました」黒蓮は呟くように言い、その口調には信じがたい喜びが滲んでいた。「たくさんの遠い過去……どうやら、私の前世のようです。私はかつてある共和国に属していて、執政官まで務めていた……でも一番大事なのは、あの頃あなたと肩を並べて冒険した、あの部分の記憶を取り戻したことです!」


ウェルズははっと息を呑んだ。そうか、以前、月の潮汐(つきのちょうせき)で消えていったあのバンシーの転生が、目の前の黒蓮だったのか。


かつて、バンシーは自らの涙を魂の象徴(しょうちょう)として残した。そして彼女が完全に解き放たれたその瞬間、魔法によって力ずくで拘束されていたあの欠けた魂たちは、ウェルズの身にあるその一滴の涙を道標として、再び集まり、この転生した体へ帰ることができたのだ。


「これはまた……この上なく奇妙な縁だな」ウェルズは思わず小さく感嘆した。脳裏を過去の冒険の光景が駆け抜けていく。


「前世の記憶を受け取ったことで、魔法の上でも多くの悟りを得られましたが」黒蓮の目尻は三日月のように弧を描き、笑顔は咲き誇る花のように純粋で喜びに満ちていた。「一番嬉しいのは、やはりあなたと共に過ごしたあの冒険の日々を取り戻せたことです!」


「前世の蓄積があれば、お前の実力はこの先見る間に伸びて、独り立ちできる強大な魔法使いになるだろうな」ウェルズは心からの祝福を贈った。


「必ず!また暇ができたら連絡しましょう!」黒蓮は力いっぱい手を振った。


第二皇子と黒蓮たちに別れを告げ、一行は夜の帳の中、翠緑の宿への帰路についた。


冰は軽やかな足取りで先頭に立ち、道を確かめていた。


夜風が少しひんやりとする中、ウェルズは傍らのシャーロットに顔を向けて尋ねた。「あの奇械聖階が最も得意とする戦闘能力は、いったい何なんだ?」


シャーロットは口の中の最後の干し肉を呑み込み、指を舐めながら記憶をたどった。「主に、威力の凄まじい珍しい魔法装備をいろいろ作ること。攻撃はたいてい大口径の銃器か高エネルギーの光剣を使って、防御は全方位の魔法鎧に頼る。でも、一番恐れられている切り札は、反科学技術場っていう独自の聖階魔法。一度発動すれば、都市一つ分の科学技術の産物を瞬時に麻痺させることさえできる」


「反科学技術場……」ウェルズの瞳が夜の闇の中でわずかに細まった。「聞く限り、反魔法場とは作用の対象が逆で、効果は似たような戦略級の法術か?」


反魔法場が魔法を消すなら、反科学技術場は当然、科学技術の力を消す。


彼は歩みを緩め、この先待ち受けているかもしれない過酷な戦局を、頭の中で冷静に読み解いていた。

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