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【従魔士】のスキル.2

「それは、従魔を召喚出来るスキルって、そのままの意味で合ってるよね?」


「左様。これが有ると無いとでは、生存が大きく変わる」


 無い場合は、しっかりとした戦略を練らないといけない。アニエスは真剣な表情で告げた。


 俺が【従魔士】スキルとして把握しているのは、契約、融合、融合解除の三つだけだ。元々は契約だけだったけど、後の二つはライムと契約を交わしたら、いつの間にか習得出来ていた。


 その時に召喚、なんてのは無かったはず。ーー俺は眼を閉じて集中する。二年間繰り返した自問自答。自分に、【従魔士】として何が出来て何が出来ないのか、それを探り続けた日々。


 集中する中で、脳裏に従魔召喚の文字が通り過ぎた気がした。眼を開き、アニエスを見る。


「アニエス、その従魔召喚っていうスキル……習得してそう」


「それは……本当かい? ならば、試してみよう」


 丁度今、リリがこの場に居ない。アニエスがリリを呼ぼうと提案してくれた。リリには申し訳ないけど、一度試させてもらおう。


「呼びたい個体を頭に思い浮かべながら、スキルを発動するんだ。理論上、何体でもいけるはずだが、まずはお試しだね」


「分かった。じゃあーーーー従魔召喚!」


 来い、リリ! 俺が思いを込めてスキルを発動すると、転移陣の様に地面が光り輝いた。そこから、リリがゆっくりと姿を現していく。


「……え? カイルじゃん。私、どうして、え?」


 リリは現状を把握出来ていない様だった。辺りを見渡して、またも悲鳴を上げる。今度は逃げられない様に、肩をガッシリと掴んだ。


「え、何急に!? ここ虫出るから! 連れてってあげるから、するなら宿にしましょ! ね!」


 まぁアンタがそういうのが趣味ならしょうがないけど! と何を言ってるのか分からないが、顔を赤くするリリに一旦逃げるなと伝えこの場に留まってもらう。リリは大人しく従ってくれた。


 その後、リリを加えて従魔融合の別な組み合わせを試したがーーどの組み合わせでも、やっぱり三体が限界だった。



「ちょっと。そんなスキルがあるからって、いきなり呼び出さないでくれる? 乙女には色々あるんだから」


 アニエスの家へ入り、椅子へ座ってふんぞり返るリリ。ふ、ふてぶてしい……。


「ごめんって。丁度ここに居なかったから、つい」


「つい、で呼ばないでっての! どうせなら、雰囲気のある所に呼びなさいよ」


 リリは何か食べる物無いの? とアニエスに尋ねていた。アニエスはその様子を見て苦笑する。


「ここまで主従関係が曖昧なのも、見てて面白いものだね」


「まぁ、いつもこんな感じだからさ……」


「ちょっとそれ、褒めてる? けなしてる?」


 どっちなのよと聞くリリを放っておいて、話を進めていく。


「それでアニエス、どうだったかな」


「そうだね……主様が面白いのは分かったよ」


「いや、そこじゃなくてね」


「信用に足る人物という事もね?」


 アニエスにじっと見つめられて、思わず言葉に詰まってしまう。


「実力の方だが……なんとか最低限、といった所だ。従魔融合をしている状態なら、人の間では上位に位置すると思うよ」


 従魔融合をしているという条件付きで、人の間では上位。だけど、アニエスの中では最低限という評価。喜んでいいのか複雑な所だ。


「俺が今より強くなるには、どうしたらいい?」


 そうだね、とアニエスは少し考え口を開く。


「……具体案は、一度本格的に見てから出そう。私も同行する、近い内にダンジョンへ行こうか」


「分かった。それでいい」


 自分で考える訓練も限度がある。博識なアニエスに案を出してもらった方が効率が良いはずだ。


 俺は、来る日に備えて気合いを入れ直した。

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