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第48話 業火

※おわりだ


はい、ガッツリとアンダー〇ールで涙腺ぶっ壊された

ガチ勢のχダニャンです。

あれ無理です、Gルート無理です。

いや、難易度じゃなくて非道に染まり切れないです。


・・・バッドエンドの物語書いておいて何言ってんだって?

俺はいいんです自分の物語群がどういう着地するか知ってるので。

「ジャララララララララァ!!!!!!」


鬱蒼とした樹海の中で不自然に見晴らしのいい場所に出た。


そこで勇者ヲォルトの前に立ちはだかったのは巨木に匹敵する胴回りの大蛇だ。異常なその大きさは一目で魔族だとわかる。


「チッ、邪魔するなよ」


いきなり木々が少ない開けた場所だと思っていたところだ。このバカでかい蛇の縄張りなら納得だ。小さい荷物を地面に落とし剣をしっかりと握り直す。


剣を握った右手を左側に持ってきて左足を大きく後ろに下げて戦闘体制に入る。


「ジャララァ!!」


大きい音を発し、大蛇が鋭利な牙を見せびらかしながら突撃してくる。ヲォルトに焦る様子はなく真上に跳ねて軽々大蛇の牙から逃れた。


「はぁッ!!」


向こうの牙の代わりにこちらが刃を突き立てた、手応えは抜群、大蛇の目から液体が吹き上がる。


「ジャァララララ!!!!」

「うわッ!」


大蛇は激痛に耐え兼ね上半身を激しくうねらせながら体を起こす。剣は目に刺さったままで当然剣を握っているヲォルトごと持ち上げた。


その高さは二階建ての建物の屋根程だろう。

頭を大きく左右に揺すりなんとか剣を抜こうとしている。

このまま振り回されていたらたまったものではない。


タイミングを見計らい剣を眼球から引き抜いて空中に身を投げだす。このまま何もせず着地するほど勇者は甘くない。


頭から落下しつつも的確に大蛇の頭の付け根を捉え、強烈な殺意を込めた剣閃をお見舞いした。


切断面から血が噴き出し、その勢いで首が地面に落ちる。大蛇の上半身は倒れることなく反り立ったままだ。さながら蛇の立ち往生と言ったところか。


「いてっ!」


ヲォルトが着地に失敗して頭から地面に落ちる。


勇者の剣がなければ大怪我をしていたことだろう。

そもそもヲォルトの場合は神器を装備していなければまともに魔族と戦う事はできない。


「シュー・・・シュー・・・」


頭部だけの大蛇がヲォルトを見つめている。

なぜかその瞳は優(しさ)死ね!!」


立ち上がり剣を取ったヲォルトが大蛇にもう一度剣を突き立てる。


魔族はここからでも平然と再生する事も珍しくない、止めは入念に刺しておくのが対魔族戦の常識である。幼い頃から勇者の剣を携えて魔族と戦ってきたヲォルトは体に染みついている。


「よう・・・やく・・・・ありが・・・・・・・・と・・・・・」


大蛇のささやくような最後の声はヲォルトの耳に届くことはなかった。よしんば届いたとしても何も感じることはない。


「・・・日が沈み始めてる」


この大蛇の縄張りは見晴らしがいい、この巨体が這いずりまわっていたのなら、もともとあった木々をなぎ倒したのだろう。その痕跡も散見している。よく見れば地面には草すら生えていない。ひっきりなしに動き回っていたのだろうか?


「どうでもいいか」


所詮知能の無い図体だけの雑魚魔族だ、何を感じていたわけでもないだろう。というかここは夜を明かすにはいい場所じゃないか、僕は運がいい。


火を起こしてここで寝よう。

丁度蛇の肉も手に入った。


「これならハンモックも要らないかな、火を焚いてたら虫も来ないだろ」


持ってきたはいいものの実はセッティングをしたことがないのだ。


焚火にくべるものはいくらでもあるので日が沈みきる前にせっせこかき集める。


ルミア様を助けたい気持ちは強いが自分が倒れてしまっては元も子もない焦る気持ちは抑えて慎重に行動しなければ。


―― 数時間後 ――


「・・・つけ・・・つけよぉ・・・」


苦労してようやく出来上がった火種を藁につつみブンブン振り回す。


「やった!火が点いたぞ!!手にマメができそうだよ、まったく!!」


急いで火を焚き木に火種を移す。

空はすっかり暗くなっていて周囲の様子を見渡すことは不可能に近い。幸い耳を澄ましても周囲に魔族の気配はなさそうである。


「あー、なんか疲れた・・・慣れない事をするもんじゃないな」


文句を垂れながら先ほど仕留めた大蛇の切り身を手頃な枝に刺して焚火を近くに設置した。


「ん~・・・あんま美味そうな匂いじゃない」


どことなく生臭い、血抜きをしてないから?

料理の知識は何もないから最適な調理法などわからない。

もっとも調味料さえないので出来ることは限られているだろうが。


「ルミア様・・・僕が必ず・・・」


「ん?誰か呼んだ??」


風化しかけたテラスで夜風に当たっていたらだ誰かの声が聞こえた気がした。


「おう、我が呼んだぞ!!」

「なんだ、ルシファーか」


ルミアが露骨に肩を落として表情を曇らせる。


「えぇえぇ!?そんな落胆した顏する!?本人の前ぞ!!!」

「あはは!冗談!!」

「・・・順応力高くね?もう我の扱いが他の連中と同じだもん」

「フフ、こんなに楽しいの初めてだった」

「そうか、良かったよ」

「・・・ねぇ、話は変わるんだけど」

「なんだ?」


ルミアの顏から笑顔が消えた、重要な事だろう。


「預言士って知ってる?」

「?知らんな」

「ここの魔族じゃないの?」

「イロウという名の魔族は300年前から監視役として遣わせてるぞ用心棒も兼ねてな」

「・・・老婆の姿?」

「そうだ、老婆の姿の魔族だな」


確定した、やはり預言士はここ出身の魔族。そしてルシファーに信用されていることをいいことに国をどうにかしようとしてる。


ルシファーに伝えていいか少し悩む。疑い始めれば預言士はルシファーの命令で動いている可能性も十分ある。


伝えたところで本気にしてもらえない可能性だってある、300年以上積み上げた関係と数日前出会ったばかりの関係。どっちが信頼できるか考えるまでもない。


一つ呼吸を置いては言葉を発しようとしたが心臓の鼓動がそれを妨害する。言葉にしたら、ようやく見つけた私の居場所が壊れてしまいそうで怖い。


失う事に慣れることなんて、ないんだろうな。


「大丈夫か?顔色が悪いのではないか?」


ルシファーが心配そうに私の顏を覗き込む。・・・優しい顔をしている。きっと大丈夫。


もう一呼吸置いて・・・よし、話そう。


「預言士は・・・イロウは・・・私の国を脅かす・・・敵」

「なんだと!?どういうことだ!?説明してくれ!!」


血相が変わったルシファーは私を疑っている様子は微塵もない。


その後、ただ黙って私の話を聞いてくれた。

私が受けた仕打ちやゲバルトと結託して何かしていること。他にもいろいろ、知っている限りの事全てを話した。・・・ヘレンと箱の事も。


「・・・明日、我も共にルミアの城へいくぞ」


落ち着いた口調に怒りの炎がちらついていた。

大蛇のエピソードは全カットでお届けします(暴論)

大した話でもないのでね、また別の機会に語ることができたらと思います。


イロウ、預言士が自分の洗脳能力を魔族に試したことが無かったので

魔族に効くか実験として洗脳されてしまったのがあの大蛇でした。


理性を失い無差別に暴れまわるようにイロウは命令しました。

それでも強靭な意志で廃城を離れ一定の範囲だけで暴れ続けていたのです。


彼はシャーロットと同じ夢がありました

人間の友達を作る事です。


その夢は叶わず勇者に殺害されてしまいました。

しかし死の間際理性が戻り自分を殺した人間に感謝を述べ絶命しています。


最後にヲォルトを自分を救ってくれた友達として見ていました。

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