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空虚2

チーン♪


まずは一階にエレベーターがつき開いている間だけ少しロビーへ顔を出す谷村。


谷村

(うわ〜まだ働いてる)


一階ロビーにはまだ受付に人がおり警備員も配置されていた。


谷村

(ご苦労様です…)


谷村はエレベーターが閉まる前にのり2階へ目指した。


チーン♪


2階につきエレベーターから降りる。

2階層の雰囲気はよくある一般的な会社と似た作りで植木鉢や自販機、休憩スペースなどがありいたってシンプルだ。


谷村は2階を歩いていると前から楽しそうに話す女子グループが現れた。


谷村

(うわ〜お、こう見ると人守りも普通の会社って感じだな)


そのグループとすれ違う谷村。

その際向こう側がいきなり立ち止まり谷村に向かい一礼してきた。


女子グループ

「お疲れ様です!」

谷村

「え?あぁ、どうもお疲れ様です」


谷村も反射的に礼を返した。


谷村

(ビックリした…意外と礼節を重んじるところなのか)


その後再び歩いていると向こうから研究着を来た男女が数名近づいて来た。


谷村

(なんだあれ)


谷村はその者達とすれ違う時先ほどの女子グループを見習い礼をする。


谷村

「お疲れ様です!」

研究員達

「…っ…あ、あぁお疲れ様です」

谷村

(あれ?さっきと空気が違うぞ)


谷村は去り行く研究員達の背を見つめる。

すると背後に大きな影が現れ谷村を覆い隠す。


谷村

「…っ」


気づいた谷村は振り返る!


???

「良いね君!」

谷村

「ぬぉあ!!」


そこにいたのは、谷村より少し背の高い学者のような風貌をした男だ。

見た目だけだが年齢も若く見える。


学者のような男

「君みたいにやる気がある子は今の人守りにとって貴重な存在だよ」

谷村

「あ、ありがとうございます。

あのところであなたは…」

学者のような男

「そうだったごめんね。

僕は、この人守り機関の研究員兼研究部責任者の古金井聡志(こがねい さとし)よろしく」

谷村

「古金井さん」

古金井

「気軽に聡志で良いよ」

谷村

「じゃあ、聡志さん。俺は谷村守です。

よろしくお願いします!」

古金井

「君、あの谷村守君かい!?」


名前を聞いた途端食い気味に迫ってくる古金井。


谷村

「俺って有名なんですか?」

古金井

「あぁ、何せ君はあのカイとやり合って生きて帰って来たんだからね。普通じゃありえないよ」

谷村

(だからあいつも驚いてたのか)

↓あいつ

案内人

「やっぱり、コーヒーには生姜ですね」


気持ち悪いです。


古金井は優しい眼差しを向けて答えた。


古金井

「それに白石君も、君達のことは良く話してたからね」

谷村

「…っ…无雲先輩が…」

古金井

「あぁ、期待できる後輩達だって」


今は亡き人間の言葉に谷村の気持ちが少し沈む。


古金井

「ところで君どうかね、うちの研究所に来てみないか?」

谷村

「え?良いんですか?」

古金井

「あぁ勿論」


古金井が谷村を連れ研究室へと足を運ぶ。


ピッピッピー♪


パネルに暗号をうち鍵を開けた。


古金井

「さ、ようこそうちの研究室へ」

谷村

「おわ…」


そこは水色に光る世界…目の前には映画館ほどのスケールを誇るスクリーンが置かれ何台ものPCをデスクに設置しカタカタと音を立てながら研究員達が作業している。他にも実験用の道具が複数見える。


谷村

「すげ…」

古金井

「ハハハwそう言ってくれて光栄だよ」


コツコツ…(ヒールの足音)


???

「どこいってたんですか古金井さん」

古金井

「ギクッ」


こちらへと歩みを寄せてくる者。

その者はメガネをかけており胸の谷間が見えるほどセクシーな体つきをしている。


???

「あら、谷村守君、久しぶりね」

谷村

「え?」


身に覚えのない美女にフルネームを言われ驚く谷村。


古金井

「谷村君知り合いだったのかい」

谷村

「いやいやいや、初対面ですけど」

???

「フフwじゃあこれでどう、谷村君」


美女が男性のように声色を変えると谷村は聞き覚えのある声に驚いた。


谷村

「え!?畠山先生!?」

???

「気づいてくれたみたいね」

古金井

「あぁ、もしかして育成場で一緒だったのかな」

???

「えぇ、担任と生徒でね。

改めまして、工藤薫子(くどう かおるこ)よ。

よろしくね」

谷村

「どうも」

工藤

「ところで古金井さん!実験データの資料作成ですがどうなっていますか?」

古金井

「あ、今やろうと思ってました」

工藤

「明日までに必要なので、頼みますね!」

古金井

「は、はいー!ということで、ここから僕は仕事に戻るけど谷村君はゆっくりしてってね」

谷村

「あ…はい分かりました」


古金井は離れていき自身のデスクに座った。


工藤

「それにしても久しぶりね谷村君」

谷村

「そうですね…」


まだこの違和感に馴染めていない。


工藤

「私はここの研究員でもあり研究材料と実験の為に変装して育成場の教師としてもデータを収集しに行ってるの」

谷村

「見事に騙されましたよ」

工藤

「ンフフw」


谷村の目に一つの物体が目に入る。


谷村

「ところであれはなんですか?」


指を刺す方向には、注射器のような物があった。


工藤

「おいで」

谷村

「はい」


工藤は谷村を誘導しその物体のところまで行く。


工藤

「触ってごらん」

谷村

「え…」


谷村は手を伸ばしその物体を掴もうとする。

しかし触れようと手を伸ばすもその物体をすり抜けてしまった。


谷村

「あれ?なんで」

工藤

「これはホログラムよ」

谷村

「なんだ…またホログラムですか。

もう懲り懲りですよ」

工藤

「ンフフw」


そんな話をしている二人の元に古金井が戻って来た。


古金井

「これは、今我々が総力を上げて完成させようとしている特効薬だよ」

谷村

「特効薬?」

古金井

「我々はこれを"REVIVE"(リヴァイヴ)と呼んでいる」

谷村

「REVIVEって、そんなことできるんですか?」

古金井

「この薬を使う事で、一時的な仮死状態へ移行させ、致命傷の進行を抑えながら組織を再生させることができるかもしれないと言われている幻の薬だよ」

谷村

「…っ…幻?」

工藤

「これには別名が存在します。

その名も"貴命薬"(きめいやく)」

谷村

「きめいやく?漢字だとどう書くんです?」

工藤

「貴族の貴に命と書いて貴命薬です」

谷村

「貴族の貴に命…てことは」

古金井

「そう、この薬は四大貴族だけが持っていると言われていてしかも日本にはたったの四つだけとも言われている」

谷村

「だから幻の薬」

古金井

「そうなんだ、これが複製できれば我々人守りにとってどれほど救いになるか…」


谷村はホログラムで浮いているREVIVEを見て

白石を思い浮かべる。


谷村

「これがあったら、白石さんも…」

古金井&工藤

「…っ」


顔を見合わせる二人。


古金井

「そうだね…」

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