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次元の違い

ホログラムかそうでないか…。

見分けるには攻撃されるしかない。

選択肢が二つに一つしかないこの危険な状況で

谷村達は防戦一方の戦いを強いらされる。


カン!キン!


谷村

「くそ!いつまで続くんだ」

早川

「ハァ…ハァ…」

谷村

「…っ」


谷村は早川の汗の量や顔色を見ていだいていた違和感が強まる。


門崎

「ハァ…ハァ…」

(捉え様にも武器のリーチの違いで、すぐに引かれてしまう)


カン!キン!


既に数十分もの間休みない攻撃を仕掛けられている。


各々の体力もどんどんと衰退していく一方だ。

だが白石だけは研ぎ澄ます様に敵の動きを見ていた。


早川

「ハァ…ハァ…」


早川の体に限界が来たのかその場に倒れ込んでしまった。


谷村

「早川!!」


谷村はすぐさま駆け寄ろうとするが敵に阻まれてしまう。


谷村

「どけ!」


谷村はその攻撃を跳ね除け急いで早川の元へと向かう。


しかし早川のすぐ近くには槍を振り下ろそうとしているお遍路がいる。


谷村は銃を取り出しそのお遍路を攻撃した。


バン!


お遍路

「うっ」


お遍路は血を流しその場に倒れ込む。


谷村は早川へよりしゃがんだ後早川を優しく支える。


谷村

「早川大丈夫か!」

早川

「ハァ…ハァ…」


早川の息が荒くなり苦しそうな表情を浮かべている。手の痙攣に気づき早川の腕をまくった。


谷村

「お前…」


その腕は赤く腫れ血が固まっていた。

明らかに毒の症状と見てわかる。


谷村

「まさかブルにやられたのか」

早川

「ハァ…ハァ…」


谷村はこのことを門崎と白石へ伝える。


谷村

「早川がブルの毒を喰らってたみたいです!」

門崎

「なに!?」


白石はその言葉を聞いて早川のこれまでの症状を思い出し辻褄が合った。


白石

「そうだったのか…」

(なら急がなきゃな)

谷村

「頑張れ早川!ぜってぇ助けてやる!」


しかし敵の手が緩むことはなく谷村へ槍が振り下ろされる。


谷村

「クソが!」


谷村はナイフを頭上へあげ防御しようとした。

するとそのお遍路が口元から血を流し横へ倒れた。


門崎

「大丈夫か」

谷村

「門崎…」


門崎は早川を支える谷村を庇う形で応戦する。


白石

「谷村」

谷村

「はい!」

白石

「銃を渡せ」

谷村

「…っ!うっす!」


谷村は白石へ銃を投げる。


キャッチした白石は自身の銃を手に取りオハコの二丁拳銃の状況が整った。


白石

「お前ら、できるだけ頭を下げてろ。

指導者(僧侶らしき男)が倒れるまで絶対に立ち上がるなよ」


白石はマガジンを取り出して残弾数を確認する。


白石

(一発も無駄にはしない)


マガジンをしまい銃をクロスに構えた。


白石

「フゥ…」


敵の動きを目で追う。


白石へ攻撃が飛んできた。


気づいた白石は攻撃を避けその方向へ銃を撃つ。


バン!


お遍路

「うっ」


バタン!っと倒れる音が聞こえる。


谷村

「仕留めた!」

門崎

「すごい」


門崎はこちらへ倒れているお遍路の顔が気になり菅笠を取る。


門崎

「…っ!?」


門崎はそれを見て驚愕している。

門崎の見た物…それは顔のほとんどにお経の刺青が入っておりピアスで無理やり表情が固定されまるで生きた怪物の様な顔であった。


谷村

「おいなんだよそいつ」

門崎

「…人っていうのは、これほど変わってしまうんだな」


白石は一番敵が固まって見えた中央へ走る。


その後中央に到着すると四方から攻撃が飛んでくる。しかしそれを読んでいたかの様に白石は両膝を曲げつつスライディングしながら二丁拳銃を風車が風に乗せられ回るように手のひらで回転させつつ引き金を引いていく。


バン!バン!バン!バン!


その後立ち上がり銃を下に構える。


その後敵が一斉にバタバタと倒れていく。

見事全ての弾を命中させた。


谷村

「まじかよ…」

門崎

「しっかり見てろよ谷村。

今の人守り期間の中でもトップクラスの実力を」


白石に向けまた攻撃が四方から飛んでくる。


しかし白石は空中で一回転しつつ今度は逆さの状態から銃を先程と同じ容量で回転させ発泡する。


バン!バン!バン!バン!


銃が鳴り止み白石の着地と同時に敵が急所から血を流し倒れた。


白石は銃を横回転させる。


フォンフォンフォンフォン♪(回転の音)


カチャ!


両手を横に広げ銃を構える。


僧侶らしき男がこちらへと歩みを寄せる。

その背後には二人のお遍路が。


僧侶らしき男

「なんと罪深き男よ、殺神様のバチが当たるぞ」


僧侶らしき男が錫杖を地面に一度強く叩くとそれを合図と受け取った左右の二人が白石へ向け槍を構えつつ突撃してくる。


白石は横に広げていた両手を内側によせそのまま振り切るようにクロスすしその後引き金を引いた!


バンバン!


二発の発泡音が聞こえた後左右の弾はまっすぐと壁に向かい進んでいく。


お遍路達は迷いなく白石へと迫る!

残り数メートルという距離まで接近した時だった。


グシャ!グシャ!


迫り来るお遍路の頭から突如血が噴き出た。

白石の鼻先の槍が光つつその場で床に落ちた。


谷村&門崎

「…っ」

僧侶らしき男

「…っ!?」

白石

「フゥ…」


白石の左右へ放った弾が壁の窪みで跳ね返り見事二人の頭に命中したのだ。


僧侶らしき男

「なんという男よ」


白石は左の銃を縦回転させた後表情を隠しつつ口角をあげる。


白石

「フッ…終わりだ」


バン!


白石から放たれた銃弾が僧侶らしき男の頭を貫通した。


僧侶らしき男

「ガハッ…殺神様……どうか、お救いくださいませ」


バタ…と音を立てて倒れる男。

菅笠が取れ男の顔が顕(あらわ)になる。


谷村

「うぇ…」


その顔は今までのお遍路達より酷く恐らく元の原型がほぼなくなっているだろう。


門崎

(嘘だろ…浄命会をたった一人で一掃した)

谷村

「やっぱりあの人も相当バケモンだな」

門崎

「あぁ」


しかしホログラムはまだ動き続いている。


白石は僧侶らしき男の死体に近づき止める方法を探る。


白石

「…っ」


すると錫杖のてっぺんが赤く光っているのを確認する。


白石

(これか)


白石はそこに銃を一発撃った。

するとそれと同時に先程までその場を歩いていたホログラムのお遍路達が姿を消し残ったのは床に倒れている死体のみとなった。


白石

「これでもう安全だな」

門崎

「无雲さん、流石です」

白石

「それよりもそいつ(早川)は大丈夫なのか」

谷村

「…っ」


早川の脈に触れるとまだ途絶えてはいないと分かった。


谷村

「まだ生きてます!」

白石

「よし、一旦ここを出るぞ」

谷村

「はい!」


脱出口を目指すため敵が現れた方向へと入っていく。白石と門崎が先頭へ谷村は早川を背負いつつその背を追った。


しばらく歩くが一向に出口が見えてこない。


白石

「そう簡単には出してくれないか」

門崎

「どうしましょう」

白石

「仕方ない。谷村達はここに置いて、俺と門崎で先に脱出口を探すぞ」

門崎

「はい!」

白石

「それでいいな谷村」

谷村

「うっす!」


白石は首を一度縦に振り谷村の言葉に答える。

その後苦しんでいる早川を見た。


白石

(死ぬなよ…)


白石と門崎は同じ方向へ走っていった。


その間谷村は早川を壁に優しくもたれかけさせる。


谷村

「早川、気づかなくてごめんな」

早川

「ハァ…ハァ…バーカ、気づかなくて当然でしょ。私がそうしたんだから」

谷村

「お前!喋れるのか?」

早川

「えぇ、精一杯だけど」

谷村

「踏ん張れよ、ぜってぇ生きて帰ろうな」


谷村は早川へ強い眼差しを送りつつ言葉を伝える。


早川

「ねぇ谷村」

谷村

「うん?」

早川

「今のあんた…ちょっとカッコよく見えちゃった」

谷村

「…っ…ハハw相当弱ってるな」

早川

「みたいね…ハァ…ハァ…」


場面は移り門崎達へ。


門崎&白石

「ハァ…!ハァ…!ハァ…!ハァ…!」


早川の病状を考えれば一刻を争う、そのため早足で二人は出口を探していた。


すると目の前に分かれ道が現れた。


白石

「俺はこのまま前へ、門崎はもう片方に行け」

門崎

「分かりました!」


白石の言葉通り二手に分かれた。


しばらく走っていると門崎は光が照らされた場所を発見する。


門崎

「…っ」




場面は移り谷村達へ。


こちらへと足音が近づいてくる。


谷村

「きたか」

早川

「…」


向かってきていたのは門崎であった。


門崎

「出口があったぞ!」

谷村

「…っ!?よし!立てるか早川」

早川

「えぇ、なんとかね…」


谷村は早川へ肩を貸し門崎を先頭に歩いていく。


谷村

「ところで无雲さんは?」

門崎

「あぁ、途中で分かれ道があってな、それからはまだ合流できてない」

谷村

「無事なんだよな?」

門崎

「无雲さんだぞ、あの人への心配なんて失礼だろ」

谷村

「そりゃそうだよな、バケモンだし」

早川

「ていうか…なんであんた无雲さんとあんな仲良いわけ?」

門崎

「お前!喋れたのか!?」


門崎はこちらを見て驚愕している。


早川

「二度目なんですけどその反応されたの…!」

門崎

「…无雲さんは、育成場時代に個人的にお世話になっててな」

谷村

「そうだったのか」

門崎

「あぁ、きっかけは向こうが俺を暗部隊へ誘ってくれた事からだ。それは断ったけど筋が良いからってあの人から色々教わった。そっからは俺にとって兄貴みたいな人だ」

早川

「めっちゃ良いエピソードじゃない」

谷村

「ほえ〜知らんかった。つかどーりでお前一人だけ頭一つ出てるなって思ったら无雲さんのお陰だったのか」

門崎

「バカか。それは元々お前らと俺とでは差があったんだ」

谷村

「なんだと!?」

早川

「やめなさいよ…」

門崎

「あの人は…俺が一番尊敬してる人だ」


門崎のまっすぐな表情を見て谷村と早川は互いに顔を見合わせて微笑む。


しばらく歩くと光が差し込む道が現れた。


門崎

「もう少しだ!」

谷村

「頑張れよ早川」

早川

「えぇ…」


3人は光を頼りに目指す。

光をくぐるとそこは開けた森だった。


門崎

「よし、ここまで来れば大丈夫だろ」

谷村

「つっても、救助はどうやって呼ぶ?」

門崎

「それについては心配するな。

道中で管理ルーム的な場所を発見してな、そこで本部に救助を要請しておいた」

谷村

「さっすが!」

門崎

「早川」

早川

「…っ」

門崎

「助かるぞ!」

早川

「そうね…ハァ…ハァ…なんか、眠くなってきた」

谷村

「…っ!?寝るんじゃねぇ早川!寝たらその綺麗な口にキスするぞ!」

早川

「門崎…」

門崎

「なんだ」

早川

「谷村が私に顔近づけて来たらすぐに撃ち殺して」

門崎

「分かった」

谷村

「おい!」


冗談を言える空気になってきた。



場面は移り白石へ。


白石

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…!」


白石は光が差し込む道を発見しそこへと向かう。


光を潜り抜けるとそこは森の中だが少し開けた場所だった。


白石

「よし、出口だな」


戻ろうとしたが白石の目にふと何かが見えた。

それを確かめようと崖付近へと足を寄せる。


白石

「こ、これは」


何を見たのか白石は目を見開く。

白石が見ていたものとは、木や茂みに覆われているがよく目を凝らせばドーム型になっているのがわかる。


白石はしゃがみ一息つきつつ考察を巡らせる。


白石

(そうか…基地の近くに基地を置く事でダミーか本命か、また近くにあるわけがない…と人間の心理をついて惑わせる。フッ…負・葊と言う男は中々の策士だな)




カチャ…


白石

「…っ」


白石の後頭部に何かが添えられた。

それは冷たく動物的な体温などは何も感じられない。動くことができない…白石の瞳が異常なまでに震えていた。



場面は移り谷村達へ。


門崎

「念の為この辺りを散策してくる」

谷村

「おう、頼むぜ」


門崎は谷村達から少し離れた場所まで歩く。


すると目の前に崖が現れた。


門崎

(こんなところに急な崖が…落ちたらひとたまりもないな)


ここで門崎は何かに気付く。


門崎

「…っ!?」


門崎の目先にあったのは、木や茂みに覆われているがドーム型になっていた建物だ。


門崎

(まさかここに。谷村達にも知らせるか)


門崎が谷村達の方へと向きを変えようとしたその時…門崎の目に信じがたい光景が飛び込んできた。


門崎

「…っ…」


それを見た門崎は、一瞬にして失意のどん底へと叩き落とされた。


門崎

「う、うぁぁ!!!」



人守り本部…訓練所内。


プシュン!ピューン!


角にあたった弾が的へ向かうが中心を外した。


希望の光

「…っ」



       「次元の違い」 END

第7話終了になります。

好みのキャラは見つかりましたか?( ◠‿◠ )


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