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道化師からの刺客3

場面は移り谷村達へ。


谷村

「なんとか振り切ったみたいだな」

早川

「そうね…」


高速を降り目的地へと到着する。

そこは緑が生い茂った森の中だった。


谷村

「こんなところに空洞プログラムが?」

門崎

「そうみたいだな。だが目的地まではもう少し歩く必要がありそうだ」

早川

「アイツらみたいなのが来る前に、早く行きましょう」

谷村

「そうだな」


3人は現地へと目指し歩く。

数十分後現地へと到着した。


谷村達

「…っ」


するとそこには見覚えのある顔が。

その者を見て谷村達は安堵する。


白石

「遅かったな」

門崎

「无雲さん…なぜここに」

白石

「フッ、ちょっと訳があってな」


遡ること数時間前。


-----


そこは港の沖合。


そこには敵の何十ともある死体が転がっていた。


ただその中で無傷で立っている者が1人。


海迓

「たった数十秒で…やっぱり、化け物ですね」

白石

「いったろ、敵が可哀想だって」


白石が希望の光へ近づく。


白石

「こいつら何者だ」

希望の光

「負・葊一族の手下みたいだね」

白石

「負・葊が…?でもなんで」

希望の光

「負・葊一族の保有する空洞プログラムが発見されたみたいで、それを阻止しようと周辺を動いてる人守りを警戒してたってことかな。

あの飲食店も負・葊一族がバックについてるところだったしね」

白石

「そんな話聞いてねーし!つか俺達なんのために」

希望の光

「負・葊一族の空洞プログラムは、他の一族の中でも見つけるのが困難な代物でね。

やっと見つけたんだ…私達人守りは是が非でも破壊したい。ただ当然負・葊が許すはずないでしょ?こちらとしても凶悪犯から人守りの人員を少しでも守るには、必要最低限の人間にだけ情報を共有してそのためなら囮だってする。

ただ残念ながら向こうには読まれてたみたいだけど」

白石

「その前線に駆り出されてるのって誰だ?」

希望の光

「え?ん〜えっと…」

白石

「人の名前を覚える気のないお前に聞いた俺がバカだった」

希望の光

「名前は分かんないけど〜確かこの前一緒に戦った子達な気がするよ」

白石

「門崎達か」

希望の光

「それだ」

白石

「だとしたら奴らに凶悪犯が向いたってことになるんじゃ」

希望の光

「じゃないかな」

白石

「なぁ」

希望の光

「ん〜?」

白石

「負・葊一族の空洞プログラムって相当価値があるんだろ」

希望の光

「そうね」

白石

「頼みがある」

希望の光

「…っ」


白石は強い眼差しを送る。


白石

「ここから先あんたのお守りは無しにしてくれ」

希望の光

「…っ」

白石

「俺1人でやり遂げてみたいんだ」

希望の光

「でも〜凶悪犯の巣窟だよ?怖くない?」


白石は前を向き地平線の彼方を眺める。


白石

「いつまでもあんたに甘えてるわけにも行かねーからな。俺は独り立ちしてーんだよ」

希望の光

「…」


その姿を見つめる希望の光。


白石

「頼むよ」


白石は再び希望の光を見つめる。


希望の光

「ハァ…(ため息)」


希望の光は折れたように微笑む。


希望の光

「そんな可愛い声と顔で言われたら断れないじゃない」

白石

「…っ…なら」

希望の光

「仕方ない、行ってらっしゃい」

白石

「マジかよ!サンキューな」

希望の光

「フフ…ただし!」

白石

「…っ」


希望の光は白石の目の前まで接近する。


希望の光

「必ず生きて帰りなさい」


いつもと雰囲気が異なり今回は本気で言っている。


白石

「あぁ、分かってる」

希望の光

「…」


見つめ合う2人の瞳は揺るがない。

次の瞬間希望の光の顔に優しい笑顔が現れた。


希望の光

「ンフ…よし!行ってきな」

白石

「おう!」


白石は車まで走って向かう。

するとそばにいた海迓と目が合う。


希望の光

「あの子送ってあげて」

海迓

「…っ!は、はい!」


海迓は車で向かおうと振り返るが聞きそびれたことがあったのか立ち止まる。


海迓

「あの!本当に良いのでっ」


海迓が喋っているのにも関わらず希望の光は背を向ける。


海迓

「…っ!?」


そのほんの一瞬だが…希望の光の表情がなくなって見えた気がした。

それは何処か底知れぬ闇みたいな物を見たような感情に襲われる。


海迓

「え…」


海迓はこの時希望の光に対し恐怖心が芽生えた…のかも知れない。


白石

「おーい!海迓!」


こちらへと手を振る白石。


海迓

「は、はーい!」

(きっと気のせい…だよな)


車に乗り込み目的地へと向かった。


-----


白石

「てな訳で、まぁ頼むわ」

門崎

「分かりました」

谷村

「无雲先輩がいれば百万力っすね!」

早川

「調子に乗らない!」

谷村

「へいへい」

白石

「よし、向かうぞ」

門崎

「はい」


負・葊一族の空洞プログラムがある第四基地まで

もうすぐそこだ。


白石

「そう言えばここに来るまで、大変じゃなかったか?」

門崎

「なぜそれを?」

白石

「こっちは雑魚兵と当たったからそっちはもっと危ない奴らが向けられたんじゃないかって思ってな」

谷村

「その通りなんですよ!なんかマジで無茶苦茶な野郎達で!車に飛び乗ってくるは車ぶつけられるはで」

白石

「そいつらの特徴は」

門崎

「気性が荒くそれぞれ個性的な武器を使ってくる連中です」

白石

「なるほどな…それだけ聞いてもすぐにわかるやつらだ。懐かしい、俺もそいつらと出会った記憶があって直接戦闘はしなかったがとにかく派手な奴らだったのは覚えてる。

そう言えば、そいつら"4人"いなかったか?」

谷村達

「えっ?」

白石

「…ん?」


立ち止まる谷村達。


白石

「どうした?」

谷村

「俺達があったのは3人だけでした」

白石

「なに?」

谷村

「え、だよな…」

早川&門崎

「うん」「間違いない」

白石

「おかしい…俺の予想が正しければそいつらは

負・葊一族が雇っている"四人衆"と言われているはずだが」

谷村

「えっ?」


門崎はガイドブックを取り出し白石とすり合わせを行う。


門崎

「俺達が出会ったのは、こいつとこいつとこいつです」


指を刺していく門崎。

白石も脳内で照らし合わせるように見ていく。


白石

「いや!もう1人いる。そいつは…」


ギギ…!!


何かを強く引っ張り押さえている音が木の上から聞こえる。


「ヒヒッ…」


不適な笑みを浮かべる人物がいた。

森林の影で薄いがピンク色に二つのお団子を乗せたヘアーに首元に天使のタトゥーがある。


白石

「…っ!?伏せろ!」


白石の命令に従い各々伏せる。


バン!(爆発音)


白石は立ち上がり谷村達と合流する。


白石

「…くっ!やっぱりな!」


放たれた爆発から紫色の煙幕が立ち込める。


谷村

「な、なんだ!スモーク?」

白石

「あの煙幕を吸うなよ!」

早川

「へぇ?」


白石が鼻や口を抑えるのを谷村達も真似をする。

そのまま白石が話し始める。


白石

「お前達が戦った四人衆はそれぞれ個性的な戦い方を仕掛けてくる。とはいえ奴らのほとんどが接近戦がメイン」

早川

「確かに、アイツら銃撃って来なかった」

白石

「その中でも一際卑劣な戦い方をするのが…

"ブル"だ!」


門崎が手に持っていたガイドブックを見る。


門崎

「ブル!あった」

白石

「とりあえず煙幕から離れながら状況確認だ!」

谷村達

「はい!」


毒の煙幕から離れつつ門崎がブルについて説明する。


門崎

「桃色の髪をしていて首元に天使らしきタトゥーがあるのが特徴的。性別は女、名前はブル。遠距離戦がメインで、パチンコのような道具を巧みに扱い戦場を混乱させる。…っ」


ここで意外な情報が門崎の目に飛び込んでくる。


門崎

「犯罪ランクはB〜A」

谷村

「それって、他の3人より低くないか?」

門崎

「でもまて、注意書きがある。

接近戦を仕掛けても油断しない事、相手はナイフで応戦してくるがそのナイフには致命傷になりかねない毒が付着してある…らしい」

早川

「何よそれ、卑怯すぎない」

白石

「女だからって甘く見ると痛い目にあうぞって事だな」


すると再びパチンコの放たれる音が聞こえ目の前で爆発する。


白石

「くっ!」

ブル

「ハハハww」


ピューン!!ドン!!


次は白い煙幕が森林の視界を惑わし始める。


ブル

「クッフフwwここが墓場だよ〜だ!」


各々が足を早め前へ進んでいくがしかし…。


門崎

「…っ…くそ!」

谷村

「おいおいおい!」

早川

「あれ?」


全員が困惑しているのには訳がある。

それは…。


谷村

「どこ行ったんだ?」


あたりを見渡す谷村。


早川

「まずいはぐれた…」


同様の早川。


門崎

「これは…」


門崎やそして…。


白石

「マズイ…」


白石までもが分断されてしまった。


ブル

「"ジンにぃ"私ちゃんとできたよ…クッフフw」


白石の前に現れる影。


???

「フッフッフッ。やっぱあいつ頭はわりーけど悪知恵はよく働くぜぇ」

白石

「…っ」


影が目の前までくるとその人物の姿形が目ではっきりと捉えられる。


ナタを肩にトントンと乗せ白石の前へ現れたのはジンである。背丈は想像より大きく175以上はある白石よりも頭一つ分(推定190以上)抜けている。


また別に門崎の前にはこの男が。


門崎

「くそ…お前か」

リク

「ハッハッハww」


そして谷村の前には。


谷村

「なんかそーなんじゃねーかって薄々勘付いてたぜ」

ボト

「切り刻んでやるよ…アッハハww」


残る早川の前にはというと。


木の上がガサガサと音を立ててそこから一回転して降りてくる少女。


早川

「へぇ…意外に可愛い顔してるじゃん」

ブル

「クッフフww殺してやるよブース」


その問いに答えるかのように早川は自身の目線上に掌を見せた。


早川

「見な」

ブル

「は〜?」

早川

「私の月の美容費(5万)だよ!」


霧のように煙幕が立ち込める中で、それぞれが睨み合う。


この状況…果たしてどのような結末を迎えるのか。




     「道化師からの刺客」 END

第5話が終了になります。

ここまで読んでくださった皆様ありがとうございます!

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