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第四話 猛牛、動き出す

レキン「数が減ってきやがったな…一旦装甲解除するか」ブォン

レキンは性格から速攻で片付けて終わらせるタイプだが、吸血獣は勝てないと分かれば逃げて生き残ろうとする習性がある

「まあいいや…すでに20体は倒しただろ 十分トップ独走できる数ではある」

レキンは完全に自身の力を過信し油断していた

これこそ今回彼がこの合宿に参加させられた理由である

(俺の力についてこれねぇ雑魚どもに合わせる必要があるのか…?あのスピルとかいうやつも本当に本部が血眼になって探し回ってたブラッドスコーピオンの使い手なのか………)

そのとき、レキンが何かに気づく

「うがぁ!」

「こいつは随分大物が出てきやがった!」

巨大な熊の吸血獣がレキンに襲いかかる

「楽しくなってきたぜぇ!」



別地点 スピルとバルボラ

「はっ!これで5体か」

「スピルくんすごいね 蠍のしっぽを伸ばして刺すなんて」

「弱い吸血獣にしか効きませんけどね そういえばボルバラさんは牛の能力って言ってましたけど具体的にはどんな感じなんですか?」

「え!?うーん説明が難しいんだけど…あ!」

こちらに向かって突進してくる猪の吸血獣

「ちょっと見ててね!そいや!」

猪に対して力負けすることなく受け止めるボルバラ

そして投げとばした

「こんな感じで牛の踏ん張り力?っていうのが使えるっぽいんだけど 変身も長い間はできないし結局怪力になっただけで…」

「そんなことないですよ!すごい力じゃないですか!任務終わったら後で手合わせお願いしてもいいですか!?」

「え!うん私でよければ…」

バルボラは予想外の反応に驚いた

周囲の人間は彼女に対して嫉妬からか恐怖からか牛女と蔑み見下していた

そんな環境の中で彼女自身も卑屈になりこの5人の中でもっとも早い覚醒を果たしていたにも関わらず能力を使いこなせずにいた

(私の力でも役に立てることがあるんだ…!)

「さて、次の吸血獣は……ん?」

突然風が強くなってきたと同時に、強い鎌のような風が襲いかかる

「キャア!」

「なんだ!?」

一陣の風と共に現れたのはイタチの吸血獣だった

「イタチ!?」

「あれってヨーロッパミンクかな 絶滅危惧種だって聞いたけど吸血獣になる個体がいるんだね」

吸血獣には3種類のパターンがある

通常の獣に吸血獣の血などが滴り力を得るパターン 最初から血で構成された純粋な吸血獣 そして交配などで産まれた吸血獣だ

多くのパターンは血で構成された吸血獣であり、このタイプは動物の姿を模倣しているため、よく見かける生き物であることが多い

「絶滅危惧種か…でも吸血獣ならしょうがない 倒します!」

「う、うん!」

(しかし倒すコツすら掴めないな…風を高速化して攻撃してきてるんだろうが、攻撃が重なればフルアーマーじゃないと受け切れなくなる 血装甲が使いこなせないバルボラさんはより不利になる…どうすれば そうだ!)

「バルボラさん!足元の土を抉れませんか!?」

「えっ!?あ、そういうことか!でも私にできるかな…」

「大丈夫です!自分と自分の能力を信じてください!」

「自分を……わかった!フン!」

べコォ

足元の地面が数段下がり、落とし穴のような形で壕ができた

「よしこれで!」

かまいたちが空から飛んでくる

(狙い通りだ!かまいたちはこの土の落とし穴を飛び越えて襲ってくる それならこちらは迎え撃つだけ!)

「スコーピオン パトロンド!」

サソリの尻尾の伸びを使い、スコーピオンがかまいたちの腹を貫き倒した

『や、やったー!』

「倒せましたよ!バルボラさん!」

「やったね!スピルくん!」

「バルボラさんの能力やっぱりすごいですよ!これだけの穴を作るのだってそう簡単じゃないのに」

「…えへへ 私も初めてこの異能がすごいと思えたかも」

「この調子で残りの奴らもたおしていきましょう!」

「うん!」


その頃

「クッ」

苦戦するビタとテイロス

次回に続く

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