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第十三話 カプラの能力

場所が変わってカプラ隊の警備担当区域

物陰に身を潜める男がいた

(隊員の数は10から20 だがカプラ以外は異能を持たないと聞いてる ラクニツさんがいるなら制圧はそこまで難しくないか?このまま気づかれずに抜けるのが一番楽だが…)

「そこの方 隠れていても無駄ですよ」

全てを見通したかのような声でカプラが語りかける

『!?』

ラクニツと呼ばれた男と思案していた男のコンビが驚いて飛び出る

「バレちゃあ仕方ないか ラクニツさん お願いします」

「承知した」

ラクニツは血装甲を行い、外骨格のような薄茶色の鎧を身にまとい、双剣を手にしていた

「撃て」

カプラが命じると隊員たちは銃を取り出しラクニツに向かって撃ち始めた

「血装甲してるとはいえ人間相手にえげつねーな」

「あれは外骨格でしょう あのくらいなんともないはずです」

実際ラクニツには大したダメージは入っていなかった

(そこまでバレてんのね…こりゃまずいな)

異能の詳細は基本戦ってこそわかる

かつて同じ異能を持っていた者が書き残した文献などがあればまた話は別だが(スピルのブラッドスコーピオンなどは文献がある) 基本的に相手の戦略は分からないまま戦うことが多く、またルーマニアの歴史を遡れば異能の種類は詰め込めば覚えきれるような量ではない

つまりカプラは、ラクニツの血装甲から概算でどのタイプの異能かを判断し命令を出したということである

「外骨格で刀を2本持っている クワガタでしょうか?まずは“右顎”からですね」

カプラの命令を聞き、隊員達が動き出す

何人かが左手の刀に剣で挑み掛かる ラクニツはそれを一蹴し吹き飛ばす

その間にカプラ隊長が右手側に近づく

反射的に刀を振るうラクニツ 防御の姿勢を取らないカプラは真っ二つに…なるはずだった

(手応えがない!?)

切り伏した感覚がない それどころか眼前には信じられない光景が映っていた

(カプラと呼ばれた男が二人!?)

「いえ、3人ですよ」

隊員に扮した本物のカプラが背後から麻痺弾を外骨格の隙間に受けて撃ち込む

「一体どういうことだ…!?」

「私の異能、ドゥブラジェネミノの力です 分身を作ってそっちに注目を集める そうすれば残った本体の私は自由に動ける あなた達が会話していた私は、最初から本物の私ではなかったということです」

「クソッ ラクニツさん あんただけでも逃げてくれ!」

男はそう言って煙玉に火をつけた

しかし麻痺状態のラクニツは早く動けそうにもない

(これはまずいか…)

二人の焦りとカプラ隊の包囲が狭まっていたその瞬間

ドドォン!!

迎賓館の本館の方から、大きな爆発音がした


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