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美少女に告白されてしまった!でもこのままだと百合なんですけど!?  作者: くじょーさん


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30/33

30 友人が出てきてしまった!


『あの!今日の放課後時間ありますか?』


 初デートから一週間ほど経った日の昼休み、(あおい)から連絡がやってきた。それを確認した百合(ゆり)は、特に何も考えず正直に返信した。


『うん。暇だから大丈夫』

『少し話したい事があるので放課後屋上に来てください』

『了解』


 そこで連絡は終わった。


(一体何の話だろう?)


 かなり予想外の行動をする彼女の思考なんて読めるはずもなく、結局何も思いつかないまま放課後がやってきた。


(わざわざ屋上に呼び出すなんて、あの時みたいだな〜)


 葵に告白されたあの日のことを思い出しながら、先に教室を出た葵の後ろを追う。


 そして屋上に辿り着き、扉を開いた時だった。


「あ、百合さん!」

「葵。どうしたの屋上になんて呼び出して。まるであの日みたいだけ…ど…」


 何となく冗談混じりに話していた時、視界に見覚えのある人物が入ってきた。


「あの日とは、もしかして葵が君に告白した日のことかい?」

「!!??」


 見るものを魅了する黄金の髪。同性さえも惚れてしまいそうな長身。

 彼女のことはクラスで何度も目にしている。


 花園菫(はなぞのすみれ)。気高く美しく、そしてクラスを支える人物。


 そんなキラキラ輝く星のような彼女が、今百合の目の前にいる。葵という美少女と並ぶことにより、彼女の眩しさはより一層大きくなっている。


「ど、どうして花園(はなぞの)さんがここに…?」

「菫で構わないよ。君とは腹を割って話がしたいから」

「腹…!?」

「ついでに私も百合と呼んでいいだろうか?」

「は、はい…」

「ありがとう」


 なんか一瞬で距離縮められたんだけど!?この人本当に腹を割って話をするつもりだ…!!


(てか私と話って何…??別に私たち何の接点も無いと思うんだけど…)


 百合はそのような疑問を抱えるが、それは直後の菫の発言によって払拭されることになる。


「では本題に入ろう。私が訊きたいのは、百合と葵の関係についてだ」

「__!!??」


(何でバレてるの!?学校ではそういう素振り見せないようにしてたのに…!?)


 そんなことを考えながら葵に視線を送ると、彼女がようやく小さく口を開いた。


「ご、ごめんなさい…!!実は私たちのことを菫さんに相談して…」

「え…?」

「そういうわけだ。百合、話を聞かせてくれるな?」

「…はい…」


 葵は菫にとって大切な友達で、だからこそ葵が変な女に絡まれていないか心配しているんだろう。


 もう関係もバレてるみたいだし、もう誤魔化す必要もない。彼女に訊かれたことに正直に答えよう。


「まず初めに、一番大切なことを訊いておきたい。どうやら二人は今お試しで付き合っているみたいだけど、それは百合にとって遊びだったりしないか?ちゃんと真剣に葵との関係について考えているのか?」


 彼女の質問は、親友を心配する優しい心から来たものだった。それぐらいは友達がいない百合でも理解できて、悩まずすぐに言葉を返す事ができた。


「はい」

「本当か?」

「嘘なんてつきませんよ。こんな私のことを好きになってくれた葵のために、私は毎日葵のことを考えてますよ」

「__!!??」

「…そうか。その言葉が聞けてよかったよ」


 少し怖かった菫の表情が緩まり、小さな笑みを葵に向け始めた。


「よかったな〜。ちゃんと葵のことを考えてくれてるらしいぞ?」

「っ…!!わざわざ言わなくていいですから…!!」

「まさか二人の関係がそこまで進んでいるとはな。もうお試しなんか辞めて普通に付き合ったらどうだ?」

「そ、れは…私もそうしたいんですけど…」


 急にこちらに視線を向けられる。しかしそんな期待の眼差しを向けたって無駄だ。こっちにだって心の準備というものがある。


「まだ色々気持ちの整理が出来てないから無理…!!せめてお試しが終わるまで待って…!!」

「手厳しいな。もういっそ既成事実でも作った方がいいんじゃないか?」

「きせ__!!??」

「ちょっと!?葵に何吹き込んでるんですか!?」

「はは、冗談だ」

「勘弁してくださいよもぉ…」


 この人もしかして結構性格悪い…?

 いやただ単に葵を弄ってるだけの可能性も…。結局どのみち超優しい人って感じではなさそう。

 でも葵の性格的にこういう人の方が一緒にいて楽しいんだろう。菫といるとドキドキハラハラしそうだし。


 ならこちらから口出しをする理由はない。なんせ友達いたことないし。


 なんか悲しくなってきた。その辺でちょっと泣いてくるね…。


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