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美少女に告白されてしまった!でもこのままだと百合なんですけど!?  作者: くじょーさん


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106 なぜか怒られてしまった!


 友達三人と海に行く約束をした。


 しかしそれは百合(ゆり)にとってかなり過酷なイベントで、間違いなく一人では乗り切れない。


 というわけで今回は姉に協力してもらうことにしました。今日は早速水着選びをしてもらっています。


「百合はどういう感じが好みとかあるかしら?」

「え?いや特には」

「それが一番困るわね」

「そんなこと言われても…」


 無いものは無い。そもそもファッションの前提知識が無さすぎて好きとか嫌いとかの次元にすら到達できていないからこうやってお願いしているのに。


「お姉ちゃんの好みでも良いから、とりあえず良さそうなの選んでほしいな〜って」

「(マイクロにしようかしら…)」

「ん??なんか言った??」

「いえ何も」


 とても不穏な言葉が聞こえた気が。


 いや流石にちゃんとしたもの選んでくれるよね?一応常識ある人だと思って今日呼んでるんだから。


「頑張って選んであげるから話しかけないで」

「あ、ハイ」

「さて、布面積少なめなのは…」


(ん???)


 やっぱ変な水着選ぼうとしてるよね!?


(…選んでもらう人間違えたかも…)


 ここに来てなぜかふざけ始める姉に不信感を抱き始めた。


(やっぱ私も頑張って選んでみよ…)


 この人に全てを押し付けたら大変なことになると感じ、百合も頑張って水着を選んでみることにした。


「………………」


 色々漁ってみてどんなものがあるか確かめる。


 しかし何が自分に合うか全く分からず、とりあえず適当に掴んだものを出してみる。


「おぉ…これは…!」


 マイクロなやつだった。


「…………」


 世の中にはこんな恥ずかしいものを買う人もいるのかと、半ば引き気味に視線を送る。


「あら、とても似合いそうなものを選んでるわね」


 ちょうどその時、タイミング良く恋雪(こゆき)が現れてしまい、百合が布面積少なめのビキニを漁っていたことがバレてしまう。


「いや違うからね?適当に取ったのがたまたまコレだっただけで」

「いいのよ百合。私の前でくらい正直になっても」

「勝手にそういう人にしないで!?そんな趣味はないから!!」


 とりあえずビキニをしまって弁明してみる。


 しかし彼女からの生温かい視線は回避できず、百合は顔が赤くなるのを感じた。


「…まあ今日のところはそういうことにしておきましょうか。でもいつか話す気になったらいつでも言ってちょうだいね?」

「うん、すごい誤解してるよね。多分一生そんな話することはないから安心して」


 もうツッコむのも面倒だから適当にあしらっておく。


「てか早く水着選んでよ。こんなことしてる暇ないんだって」

「仕方ないわねぇ」


 というかさっきまで何してたの。探しに行った筈なのに何も持ってきてないし。


 まあ選んでもらう立場だからあまり文句は言えないけど、少しは真剣に選んでもらいたいところだ。


「これとかいいんじゃない?」


 そんな百合の考えが届いたのか、恋雪が一つ水着を見繕ってきた。


 その水着はちゃんと布面積も多めで、割と可愛らしい感じの水着だった。


「あ、いい感じかも」

「着てみる?」

「うん。ちょっと試着してみる」


 そんな感じで恋雪から水着を受け取り、試着室に向かった。


 そして中に入り、服を脱いで行く。上から水着を着てみようとやっていったわけだが、そこである問題点にぶつかった。


「あれ…入らない…っ」


 水着を限界まで大きめにして入れようとしてみるが、なぜか全く入る気配がない。


(もしかして太った…!?最近ダイエット頑張ってるのに…!?)


【百合?どうかした??】


 頭の中で原因を究明している最中、カーテンの向こうから不安そうにしている声が聞こえてきた。


 こんな完璧なタイミングもそうないだろうし、百合はそれに対して助けを求めるように声を上げた。


「あの…この水着キツくて…」

「は???」

「ん?怒ってる?」

「それ、結構大きめのやつ選んだんだけれど」

「え゛。てことはやっぱ太ってる…?」


 今世紀最大の衝撃!ダイエットとはこうも残酷なものなのか。


 と、そんなことを考えている最中、なぜかカーテンの向こうの女の子は怒り浸透しているようだった。


「うるさいわね。もうこのまま帰るわよ?」

「なんでそんな怒ってんの…?」

「もういいわ。あとは一人で頑張ってちょうだい」

「え!!??ちょっと__!?」


 遠ざかっていく足音。彼女は本当にどこかに行ってしまったらしい。


 しかしなんであんなに怒ってるんだろう?怒らせるようなことなんてした覚えがないのに…。


 その時、百合は少し前の出来事を思い出した。


(そういえば胸の大きさ気にしてるんだっけ…)


 自分の胸を持ち上げながら姉の胸部を想像した。


(でもこれ私悪くなくない…?)


 勝手に怒っているのは恋雪なので、別に百合は悪くなんてない筈だ。


 でもその場合でも百合が悪くなってしまうのがこの世の中なのだ。


(勘弁してよもぉ…)


 脂肪の塊を握りつつ、キツキツの水着を外していくのだった。


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