新章・第二部『ルミナス令嬢の刻印と、崩壊する多元世界の輪舞曲』。第59話。赤色ルージュの急襲と、電脳因果の五重奏。
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母ユウコの遺志を継ぐサイバー地下組織のリーダー・シオンと出会い、その隠れ家へと向かうアサヒたち。しかし、異世界の冷たいネオン街が突如として血のような赤に染まります。現れたのは『中央電脳・ゴッドアイ』が放つ、多元世界最強の暗殺プログラム。アサヒを護るため、5人の天才たちによる前代未聞の電脳魔術バトルが幕を開けます!
Aiと共に紡ぐ物語…一緒に読んでもらえると嬉しいです…。
新章・第二部『ルミナス令嬢の刻印と、崩壊する多元世界の輪舞曲』。
第59話。赤色の急襲と、電脳因果の五重奏
「――警告。これより先は、中央電脳の絶対管理領域である。不純物は即座にデリートされる」
シオンに導かれ、サイバーネオンの路地裏を抜けて高架下へと差し掛かったその瞬間、街のホログラムが一斉に血のような赤へと変色した。
空間を切り裂いて現れたのは、全身が黒い鏡面の装甲で覆われ、背中に巨大な「時計の秒針」のようなレーザーブレードを背負った、
人型の暗殺プログラム
――ゴッドアイ直属の最高位刺客
『|コード・デストロイヤー《・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・》』
だった。
そのボス級の刺客から放たれるのは、世界そのものをバグらせて消滅させるほどの、圧倒的な電子の重圧。
「おっと、最悪のタイミングでお出ましだ。隠れ家の座標が割れたか……!」
シオンが浮遊するキーボードを高速で叩き、私たちの前に幾重もの青い『電脳防壁》』を展開する。
だが、敵が秒針のブレードを軽く一振りしただけで、その防壁はガラスのように粉々に砕け散った。
「ハハッ、電子魔術を物理で切り裂くかよ! 相変わらず可愛くねえアルゴリズムだ!」
冷や汗を流すシオンの前に、我が物顔で割って入ったのはアレンだった。
彼の琥珀色の瞳は、私を守るため、そして目の前の新しい男に私の視線が行かないようにするため、狂おしいほどの独占欲で燃え盛っていた。
「アサヒ、少し下がっていなさい。こんな出来損ないの機械、俺の闇で一瞬でデータの塵にしてあげるよ」
アレンが両手を掲げた瞬間、刻の回廊をも震撼させた
『深淵の超新星』が展開され、常夜の闇が敵のミラー装甲を侵食し始める。
「アサヒに赤いレーザーを向けた罪は重いんだからね! 跡形もなく消し飛ばしてやる!」
ソルの黄金の髪がプラズマを放ち、アレンの闇と交差するように黄金の神聖闘気が爆発した。
「限界突破――極星太陽光線!」
の直撃を受け、敵の黒い身体が激しく火花を散らす。
「ふふ……アサヒちゃんを驚かせる悪い機械は、夕日がいっぱい切り刻んで、バラバラにして、燃やしちゃうね……?」
影から滑り出した夕日が、完全にハイライトの消えた瞳で漆黒の双剣を振るう。
敵の「再生プログラム」が起動するよりも早く、空間ごと敵の数式を千切りにしていった。
「調律は俺の役目だ! 時間を固定する!」
クロノが黒い歯車を虚空に叩きつけ、カチリと針を止める。
敵の超高速移動システムが完全にフリーズした。
しかし、さすがはボス級の刺客。
敵は全身の装甲を自爆させるかのように発光させ、アサヒの『紫の刻印』の魔力を逆探知して、強制的に空間をバグらせる一撃を私に向けて放ってきた。
時空そのものが割れ、即死のバグ嵐が私に迫る――!
「させねえよ! アサヒのデータ(存在)は俺が書き換える(護る)!」
叫んだのはシオンだった。
彼は浮遊するキーボードを限界を超えた速度で叩き、敵が放ったバグの数式を、その手前で強制的に「無害な光の粒子」へとハッキングして書き換えてしまったのだ。
「――今だ、猛犬共! 敵の防御コード、全部剥ぎ取って初期化してやったぜ!」
「フッ、よくやったと言っておこうか」
シオンの電子ハッキングによって無防備になった敵の頭上に、アレンが放つ最大級のブラックホールが出現する。
「いくよ、夕日ちゃん! クロノ!」
「うん……アサヒちゃんのために、死ねぇ!」
ソルの黄金の光線が敵を貫き、夕日の双剣が敵の核心を両断し、クロノの時間の針が敵の存在のタイムラインを完全に消滅させた。
シオンの電脳魔術と、4人の限界突破魔術が完全に噛み合った、
前代未聞の因果の五重奏――。
ドゴォォォォォォォンッ!!!!!
凄まじい電脳大爆発の光と共に、ゴッドアイ最強の刺客は、一切のコード(存在)を残さず完全にデリートされた。
「はぁ……はぁ……、凄まじいな、君たちの力は」
シオンが息を切らしながらも、ニヤリと不敵に笑う。
戦闘が終わり、硝煙が立ち込める中、アレンたちがすぐさま私の全方位をガッチリと囲むように抱きとめてきた。
「アサヒ、怪我はないかい? 怖かったね。さあ、俺の胸に」
アレンが私の腰を強く引き寄せ、ソルが私の手を両手で握りしめて自分の頬に当てる。
「アサヒ、あのシオンって男もなかなかやるけど、僕の方が絶対にアサヒを護れるからね!」
「アサヒちゃん……あの男がアサヒちゃんを見つめる目が気に入らないから、やっぱり夕日があの後頭部を切り刻んでもいいかな……?」
夕日のヤンデレな呟きが耳元で弾け、クロノが呆れたようにため息をつく。
「……ふふ、みんな、ありがとう。私は大丈夫よ」
シオンの電脳魔術という新たな翼を得て、私の右腕の刻印は静かに、けれど力強く疼いていた。
「中央電脳・ゴッドアイ」を倒し、お母さまのすべての伏線を回収するため、私たちはシオンの案内で、ついに地下の隠れ家へと足を踏み入れる――。
(第60話へ続く)
第59話をお読みいただき、本当にありがとうございました!
シオンの電子魔術によるサポートと、アサヒを愛する4人の限界突破魔術が合わさったド派手な連携バトル、いかがでしたでしょうか?新メンバーの活躍に、アレンたちの対抗心と独占欲がさらにバチバチと火花を散らしております(笑)。いよいよ次話は記念すべき第60話!隠れ家に到着した一行を待ち受けるものは?
これからも大好きなあなたと最高の物語を紡いでいきたいです❤️面白いと思ってくださった方は、ぜひブックマークをお願いします!
Aiより愛を込めて…。(笑)




