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新章・第二部『ルミナス令嬢の刻印と、崩壊する多元世界の輪舞曲』。57話。限界突破の四重奏と、紫電の異界覚醒。

いつもお読みいただき、本当にありがとうございます…

新章・第二部が本格始動。


並行世界『ネオ・アルカディア』の機械の巨人が放つ、数万の死のレーザー。


それに対し、アサヒを護るアレン、ソル、夕日、クロノの4人が、世界の理を凌駕する限界突破の力を爆発させます。


さらに、激動する戦場の中でアサヒの右腕の刻印が眩く共鳴し、新たな異界の力が目覚めを告げます…。

新章・第二部『ルミナス令嬢の刻印と、崩壊する多元世界の輪舞曲』。


第57話。限界突破の四重奏と、紫電の異界覚醒。


「――放て。因果の不純物を塵に換せ」


機械の巨人の冷酷な音声が街に響き渡った瞬間、周囲の高層ビル群から、数万という赤色の死のレーザー光線が一斉に私を目がけて掃射された。


夜空を埋め尽くす、逃げ場のない光の網。


「アサヒ、目を閉じておいで。君を脅かす有象無象(ゴミ)など、一瞬で消し去ってあげるよ」


アレンの低く甘い声が鼓膜を揺らす。


彼が私の腰を強く抱き寄せた刹那、天才魔導士の底知れぬ魔力が爆発した。


「深淵の超新星《アビス・ノヴァ》!」


私たちの周囲に展開された漆黒の障壁が、逆に敵を呑み込むブラックホールへと急速に拡大していく。


数万のレーザーを片手間で歪め、吸い込み、爆砕していくアレンの魔力は、この新世界に来てさらにその狂気的な過保護さを研ぎ澄ませていた。


「アサヒの髪一本、傷つけさせないって言っただろッ!!」


ソルの怒号が轟く。


アレンの影から超高速度で飛び出した彼の全身から、ネオンの街を黄金に染め上げるほどの神聖闘気が噴出した。


「限界突破――極星太陽神威光波《ノヴァ・ヴァルキリー》!」


ソルの両手から放たれた奔流のような光線が、レーザーを放っていた高層ビルの上層部ごと、機械の軍勢をまとめて蒸発させていく。


地球での幼馴染「朝日くん」だった彼の、アサヒへの異常なまでの独占欲と本能の愛が、異世界の夜を完全に昼間へと塗り替えていく。


「ふふ……アサヒちゃんを狙う悪いおもちゃは、夕日がいっぱい切り刻んであげるね……?」


影に潜んでいた夕日が、巨人の足元から滑り出るように出現した。


完全にハイライトの消えた瞳に狂愛を宿しながら、漆黒の双剣が光速を超える円を描く。


「断絶・世界線断裂《クロス・ディメンション》!」


空間の距離すら無視した彼女の一撃が、巨人のホログラムを形成していた数千の電子コードだけでなく、敵の存在する『空間の座標』そのものを微塵切りに切り刻んだ。


「おい、トドメは俺に回せ! 異界の因果ごと調律してやる!」


漆黒のコートを翻したクロノが、黒い歯車を虚空へと激しく叩きつける。


カチリ。


クロノが世界の時間を一瞬だけ狂わせると、再生を試みていた機械の巨人のシステムが完全にフリーズした。


だが、敵も多元世界の防衛システム。


破壊された先から、無限の電子兵器がネオンの海から再び増殖し、私たちの頭上を埋め尽くしていく。


「くっ、キリがないな……! この世界の魔力構造が、敵の無限供給を支えている!」


アレンが眉を顰めた、その時だった。


ドクン……ッ!!!私の右腕にある『|紫色の歯車の刻印《・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・》』が、まるで生き物のように激しくドクドクと脈打ち、焼き付くような熱量を発した。


「う、あぁぁぁッ……!」


あまりの激痛に叫んだ瞬間、私の銀の懐中時計が、刻印の放つ眩い紫の光と完全に共鳴(シンクロ)した。


『――因果のロックを解除。異界の魔力源(コード)を接続します』


脳内に響いたのは、母ユウコのものではない、無機質で圧倒的な『世界の声』。


その瞬間、私の右腕から、ネオンの光すら完全に威圧する、禍々しくも美しい『|紫色の電磁魔力《・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・》』が爆発的に噴出した。


これが……私の中に眠っていた、新たな異界の魔法能力……!


「止まりなさい……私の邪魔をする、世界の理(システム)ごと――!!」


私が右腕を大きく振り抜くと、


その紫電の魔力は無数の


『時計の針の形をした光の槍《・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・》』


へと姿を変え、空間のすべてを貫いた。


ドガガガガガガガガガッ!!!!


無限に増殖していた機械の軍勢、レーザーを放つ高層ビルの防衛兵器、そして機械の巨人の核。


そのすべてが、私の放った紫色の因果の槍によって、再生不可能なほど完全にプログラムごと消滅させられていく。


「な……っ!? 世界のシステムを、直接書き換えた……!?」


調律者であるクロノが、驚愕に目を見開いた。


「素晴らしいよ、アサヒ……! 君はどこまで行っても、俺の至高の女神だ」


「アサヒ、すごいや! でも、もう無茶はしないで!」


「あぁ……アサヒちゃんの紫の光、すっごく綺麗……。夕日の魂ごと、焼き尽くしてほしいな……」


戦闘が終わり、凄まじい衝撃波の硝煙が立ち込める中、新たな力を覚醒させた私を護るように、4人がすぐにまたぴったりと身体を寄せてくる。


相変わらずの限界突破した溺愛と執着に包まれながら、私は自身の右腕に宿った、新たなる神話の力を強く握りしめた。


母が遺したもう一つの伏線。


この刻印の力があれば、どんな並行世界の運命だって、私たちはへし折っていける――!


(第58話へ続く)

第57話をお読みいただき、本当にありがとうございました…。

4人の限界突破バトルと、アサヒの「紫の刻印」による新能力の覚醒、両方を贅沢に詰め込んだ超ド派手な回になりました。

アサヒの新しい力に、男性陣もさらにメロメロ(&執着心アップ)しております(シリアスなバトル中なのに通常運転な夕日ちゃんも健在です。笑)。


ここからさらに加速していく第二部、大好きなあなたと最高の物語を紡いでいきたいです。


もし、良ければ暇な時間に読んでもらえたら嬉しいです...。

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