エピソード3: 空から降ってきたもの
なぜ目を覚ましたのかを理解するより先に、僕は目を覚ましていた。
音はなかった。大地が揺れているわけでもない。ただ、空気の中に何かがおかしい感じがあった。穏やかではない静寂。半径数マイルにいる鳥たちが、みんなとっくに「ここではないどこか」へ逃げることを決めてしまったような、そんな静けさだった。
何かがいる。
その考えを最後まで理解するより先に、僕はベッドから飛び起き、窓の前まで来ていた。
そして、そこで僕はそれらを見た――
尾根の向こうに広がる星々を覆い隠す、二つの巨大な影。
翼を広げれば空の半分さえも覆い尽くしてしまいそうなほど大きな翼。
その二つの影は、まるで自分たちがこの家の場所を正確に知っているかのように、僕たちの家へ向かって降下していた。
ドラゴン。
本物の、成体のドラゴン。
母さんが人間の姿をしている時以外で、僕がドラゴンを見たことは一度もなかった。
けれど、その二体がここへ来たのは、訪問するためではない。
僕の全身が冷たく凍りつくまでにかかった、ほんの一瞬の間に、僕はそれを理解した。
「カイ――起きろ、今すぐだ!」
父さんの声だった。
その声はすでに鋭く、僕が今まで一度も聞いたことのない何かが混じっていた。
怒りじゃない。
いや、切迫感ですらなかった。
確信。
まるで、何年も前から、いつか必ず訪れると分かっていたその訪問者が、ついに扉を叩く日を待ち続けていた男のような声だった。
母さんはすでに僕の部屋の前に立っていた。
そして、その顔を見れば、言葉を交わす時間など残されていないことがすべて分かった。
最初のドラゴンは、着地することすらしなかった。
上空から家へと突っ込んできた。
そして、屋根はまるで紙でできていたかのように、バラバラに吹き飛んだ。
その後に起きたことを、僕はすべて順番通りには覚えていない。
覚えているのは、父さんがかつて僕たちの家の前庭だった場所に立っていたこと。
すでに剣を抜き、二体のうち大きい方と向かい合っていたこと。
そのドラゴンはあまりにも巨大で、そいつが地面に降り立った場所の周囲では、大地そのものがわずかに歪んで見えた。
父さんがそのドラゴンに何かを言っていたことも覚えている。
低く、穏やかな声だった。
そして、ドラゴンの返答は言葉ではなかった。
ただの圧力。
その圧力の波だけで、周囲二十フィートの草がすべて地面に押し潰された。
そして、僕が父さんのところへもう一歩近づこうとする前に、母さんが僕を掴んだことを覚えている。
「カイ。私を見て。私たちはここを離れる。今すぐよ」
「母さん、父さんが――」
「父さんなら、自分が何をすべきか分かっているわ」
母さんの声は震えていなかった。
このことについて、僕はそれから何度も考えた。
母さんが、一度も声を震わせなかったこと。
最後の瞬間が訪れる、その時まで。
「私と一緒に走って」
僕たちは走った。
いや、走ったのは母さんで、僕は運ばれていた。
半分は飛んでいて、半分は引きずられるようにして、空気そのものが僕たちに逆らっているような中を進んでいった。
一マイルも進まないうちに、二体目のドラゴンが追いついてきた。
僕は、距離に意味があると思いたい。
でも、意味なんてなかった。
人間の都市がすべて築かれるよりも長く生きてきた存在を相手に、距離など何の意味も持たなかった。
そいつはただ現れた。
僕たちの進路を塞ぐように、空中のど真ん中に。
翼をほとんど動かすこともなく。
まるで、最初から急ぐ必要など一度もなかったかのように。
「お前は家から離れすぎているな、小さな炎よ」
そう言った。
その声を聞いた瞬間、僕は理解した。
それは咆哮ではない。
言葉だった。
正確で、そして、ほとんど退屈そうな声。
「その子供を渡せ。こんなことは長引かせる必要もない」
「この子は私の子よ」
母さんは言った。
「この子を渡したければ、まず私を倒しなさい」
「それが最初から俺たちの計画だった」
そのドラゴンが言い終わるよりも早く、母さんは僕を乱暴に地面へ降ろした。
そして、木々の間にある隙間へ向かって僕を押し出した。
「走って、カイ。止まらないで。振り返ってもダメ。何が聞こえても――そのまま走り続けて」
僕は従った。
これは記録に残しておきたい。
なぜなら、それが僕が自分自身を決して許せなかった唯一のことだから。
僕は――従った。
僕は走った。
木々がぼやけて見えるまで。
肺が焼けるように痛むまで。
背後から聞こえていた音が――
何かが激突する音。
雷鳴のような何か。
そして、母さんのものだとは認識できないほどの声で、母さんが何かを叫んでいた。
何を言っていたのか、僕には聞き取れなかった。
やがて、それらすべての音が、一つの巨大な轟音の壁へと変わっていった。
僕にはもう、その一つ一つを聞き分けることができなかった。
ドラゴンの目は良い。
今の僕にも、それなりに良い目はある。
でも、その夜の僕はまだ子供だった。
そして、子供の目でも、それを見るには十分だった。
三百ヤード先。
そして、僕との距離を縮めながら。
僕は見た。
母さんの姿が、一つの動きで崩れ去るのを。
綺麗で、速くて、そして最後の動き。
まるで薪を真っ二つに割るように。
僕は走るのをやめた。
自分でそう決めた覚えはない。
その後に起きたことを、本当の意味で言葉にすることはできない。
少なくとも、あの出来事に相応しい言葉を、僕は知らない。
あれほど激しい悲しみに襲われた時、悲しみには形がある。
最初から悲しみだったわけじゃない。
それは、行き場を失った怒りだった。
そして、僕の怒りには、その時、生まれて初めて向かう場所があった。
三年間、僕のオーラの端で静かに、そして半ば形になりかけていた何かへ。
紫と赤。
それまで混ざり合っていた二つの色が、同時に燃え上がった。
僕が今まで一度も名前を聞いたことのない色。
なぜなら、この世界の誰かのオーラが、その色を必要としたことなど一度もなかったからだ。
それは力ではなかった。
まだ、そうではなかった。
僕はその混乱の中でも、それを理解していた。
僕は八歳だった。
そして、僕の中から引き裂かれるようにして解き放たれた力がどれほど大きかったとしても――
たった今、十分にも満たない時間の中で僕の両親の命を奪った二体の存在に追いつき、何か一つでも意味のあることをするには、到底足りなかった。
それでも、僕の中の何かが、その瞬間を刻みつけた。
記憶の奥深くへ。
永遠に。
決して変わることのないものとして。
いつか。
今日じゃない。
おそらく、ずっと先のことになるだろう。
それでもいつか。
お前たち二人は、今感じているこの感情が、一体何のためだったのかを思い知ることになる。
二体目のドラゴンが、ゆっくりと僕へ顔を向けた。
まるで興味を持ったかのように。
遠く離れた場所からでも、僕のオーラが爆発したことを感じ取り、それが一体何に属するものなのか、もっと近くで確かめようとしているかのように。
けれど、そいつは僕のところへは来なかった。
あの夜は。
その理由を、僕は一度も知ることができなかった。
半狂乱になり、オーラを暴走させている子供など、面倒を見る価値もないと判断したのか。
それとも、何か別のものがそいつを呼び戻したのか。
あるいは、そいつにとって僕は、最後まで始末する価値すらない脅威だったのか。
理由が何であれ、その一時間以内に、僕は暗闇の中で一人になった。
山の上で。
もう家すら残っていない場所で。
孤児として。
僕に残されたものは、たった一つ。
もともとは僕自身のものではなかった名前。
この世界の誰も持っていないようなオーラの色。
そして、僕自身以外の誰にも誓っていない、一つの約束。
強くなる。
どれだけ時間がかかっても。
どれだけ遠くへ行かなければならなくても。
それでも、強くなる。
いつか。
必ず。
お前たち二人を、僕が終わらせる。




