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夕日に映る君—―初恋の音色  作者: 月原 悠
それぞれの道

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11/20

幼い心

おことわり


「AIの利用について」


今まで、下記についてはAIに依存してきたところはあります。


1 誤字脱字、不自然な表現、プロットの相談

2 比喩についてのアドバイス


AIの利用について、歴史的資料の他は誤字脱字も含めAIは一切使わないことにしました。

そのため、誤字脱字や粗い表現は増えるかと思います。

しかし、それが本来あるべき姿のように思えます。

ご理解いただけますと幸いです。


今後とも、よろしくお願いします。

温かく見守っていただければ幸いです。


*この回には、琴音が自死をほのめかす描写と、身体の損傷を想像するやや強い表現があります。

作者としては、自死を肯定したり、残虐な描写を目的としたりする意図はありませんが、少しでも苦手な方はご注意ください。

琴音は必死に走りぬいた。

渡辺と水江は呆然としていた。


琴音ちゃん……

琴音……


二人は声にならなかった。

琴音は涙に溢れていた。


琴音は想いながら走った。


先生の馬鹿、お姉さんの馬鹿、どうして……

私の片思いだったの……

先生が私を可愛いといってくれたのは何だったの? 

先生の馬鹿、馬鹿、馬鹿

私の気持ちをもて遊んだの……?

そうだ、あの崖に登って死のうかしら。

そうよ。そうしよう。

よし、着いた。


でも、高いな。どうしよう……

飛び降りたら痛いのかしら……

身体がぐちゃぐちゃになるの……?

飛び降りたら痛いのかしら……?


どうしよう、でも、川崎先生のことを考えると辛いな。

どうしよう、どうしよう……

お腹が空いたな……

やっぱり、明日、また考えよう。


遅くなり自宅へと帰った。

そこには水江が待っていた。


「琴音……」

「もう、お姉さん、大っ嫌い」

「ごめんね……」

「明日は崖の上から飛び降りて死ぬの……」

「駄目よ。先生が悲しむでしょ」

「そうかな……?」

「そうよ」


水江は必死で説得した。


「お姉さん、飛び降りたら、ぐちゃぐちゃになるのかな?」

「そうよ」

「痛いかしら……?」

「きっと痛いわよ」

「注射より痛い?」

「もちろんよ」

「やっぱりやめるかな……」

「そうよ、渡辺さんは結婚するのよ。私も忘れるから琴音も忘れよう」

「そうね。でも、お姉さん、大っ嫌い」

「ごめんね……」


琴音は子供だった。


時は流れていった。

事情により、琴音らは隣町へ引っ越しになった。

琴音は新しい学校に転校することになった。

初日に自己紹介をすることに。


「こんにちは、桑山琴音です。琴に音って書いて、「ことね」と読むのよ、よろしくね」


こうして、琴音の新しい世界が始まった。

琴音は百合子という友達ができた。

百合子とは仲良くなり、帰り道はいつも一緒だった。


「百合子、ほら、赤い花が咲いているよ」

「うん」

「こっちには黄色い花が咲いているよ」

「うん」

「きれいね」

「うん」


琴音は川崎のことを忘れようと必死だった。

でも、それはできなかった。


音楽の授業の時だった。

担任の先生がピアノを弾いた。

それはショパンの川崎が弾いていた「別れの曲」だった。


「川崎先生……」


琴音は想いをはせた。


先生、どうしていますか?

琴音は新しい学校にいます。

やっぱりピアノが忘れられなくて、弾いています。

辛いです。

どうして、お姉さんが好きだったの……

琴音を可愛いっていったのは何だったの……

花占いで両想いだったのに……

でも、川崎先生、好きです。

今でも好きです……

また、会いたいです。

また、ピアノを教えてほしいです。

先生、先生。やっぱり先生が忘れられません……


渡辺はギリシャで愛情のない生活を送っていた。

水江は工場で変わりなく働いていた。


それぞれの新しい生活が始まっていた。

それぞれの想いを抱えながら。

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