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その37 「深王」


 「…ぁ。」


 翔が、小さくつぶやいた。

 どうしたんだろう。


 「どうした?」

 「ここ、見覚えがある。」

 

 え?

 つまり、もうすぐ出口、ってコト?


 「そうなのか?じゃあここは出口に近いのか!?」

 「うん。たしか、このまま真っ直ぐ行くと出口につながる道があるはず。」

 「よし!行こう!」

 「わかった。」


 ついにここから出れる!

 外の世界を見れる!

 早く、早く…!

 そう考えると、思わず歩く速度が上がる。

 翔についていかないと、出口に行けないのにね。



 

 「ん…?あれは…?」

 「優樹、あれが、俺の見つけた出口だ。」

 「なるほど、あれが…!」

 

 俺たちは、出口にたどり着いた。

 だけど。

 

 「やっぱり居たか…」

 

 翔がつぶやく。

 そう、あの時、再会した時に話してくれた扉はたしかに存在した。

 そして、その前に陣取る、巨大な龍も。

 

 「ふぅー。」


 一度、深呼吸をして…

 鑑定。

 

 種族:魔物 風王龍

 進化ツリー

 名前:なし

 神名:龍迷宮の深王

 年齢:157歳

 レベル:72

 経験値:3725/6820

 満腹度:23/100

 ステータス

 HP:14283/14283 MP:18137/18137 SP:13746/13746

 攻撃能力:10731 防御能力:11570

 魔法能力:17382 速度能力:20014

 スキル

 {HP回復高速化Lv7}{MP回復爆速化Lv7}{SP回復爆速化Lv2}{空腹緩和Lv8}{満腹持続Lv5}{魔力操作Lv3}{神の声Lv10}{分析Lv5}{言語理解Lv6}{魔力知覚Lv10}{隠密Lv7}{物体感知Lv6}{魔力付与Lv8}{打撃攻撃Lv9}{斬伐攻撃Lv6}{貫通攻撃Lv8}{電気攻撃Lv6}{瞬嵐攻撃Lv4}{水攻撃Lv8}{風超強化Lv2}{水強化Lv4}{波動Lv6}{未来予測Lv3}{体感時間延長Lv8}{生命変換Lv9}{高速飛行Lv7}{回避Lv9}{必中Lv1}{王鏡鱗Lv1}{視力大増強Lv6}{聴力大増強Lv5}{嗅覚強化Lv10}{触覚強化Lv6}{打撃大耐性Lv6}{斬撃大耐性Lv4}{貫通大耐性Lv2}{電気耐性Lv6}{風無効}{水大耐性Lv2}{光耐性Lv1}{睡眠大耐性Lv2}{生命力大増強Lv4}{魔力超増強Lv1}{技力大増強Lv2}{攻撃能力大増強Lv1}{防御能力大増強Lv2}{魔法能力大増強Lv9}{速度能力超増強Lv2}

 魔法

 {雷魔法Lv2}{氷魔法Lv4}{瞬嵐魔法Lv10}{激流魔法Lv3}{光魔法Lv2}

 闘法

 {命闘神法Lv1}{魔闘神法Lv4}{技闘法Lv9}

 修練結晶:176

 スキル一覧表

 魔法一覧表

 闘法一覧表

 得意属性・苦手属性

 

 うーん?

 俺の目がおかしくなったのかなぁ?

 速度二万?

 マジで?

 バグかな?

 他のステもスキルもおかしいし。

 あーこれは夢なんだきっとそうだ。

 ・・・ま、現実見ますか。

 でも、どうする?

 出口の前に居座っている以上、戦闘は避けられない。

 で、あのステータスとスキルでしょ?

 どーしたもんやら…

 ・・・ん?

 翔が、震えてる?

 

 「翔…?どうした?大丈夫か?」

 「いや…大丈夫…武者震いだよ。」

 

 そんなわけ。

 そう言いかけたが、言葉を飲み込む。

 そんなことは、翔もわかっているはずだから。

 ここで、止まれないことも。

 

 「わかった、翔、行くぞ。」

 「おう!」


 負けるつもりは毛頭ない。

 でも、万が一、万が一俺たちが負けたら。

 せめて、翔のことは───

 俺が守ろう。

 

 

 風王龍が、こちらに気づく。

 のっそりと起き上がり、こちらを吟味するように凝視してくる。

 起き上がると、そのサイズがよくわかる。

 前に戦った瞬嵐龍より、圧倒的に大きい。

 たぶん十五メートル以上はある。

 フォルム的には瞬嵐龍と違いはない。

 けど、サイズが違えば強さも違う。

 その証拠に、すごい威圧感を感じる。

 気を抜いたら、へたり込んでしまいそうなくらい。

 ・・・でも、ここで負けるわけにも、逃げるわけにもいかない。

 ・・・?

 風王龍が、翔を見て、固まってる…?

 何が───


 「ッ!」


 未来予測が発動する。

 が、それで見えた景色は…


 無だった。


 それを見た俺は、反射で跳躍した。

 死を、感じたから。

 それは正しかった。


 ズガァァン!

 

 さっきまで俺の居た位置に、巨大な尾が振り下ろされていたから。

 あっぶな!?

 てか動き早っ!?

 まったく見えなかった。

 体感時間延長ありでも、まったく。

 このままだとまずい。

 

 「翔!援護ぉ!」

 

 翔に俺の速度を上げてもらおう。

 たぶん意思を汲んでくれるはず。

 ん。

 来た。

 風の魔法で加速する。

 でも、この状態でも結局攻撃が見えないわけだし…

 重力磁場も使うか。

 発動!

 

 ドゴォン!


 んあ?

 なんで落下音が?

 次の攻撃しに来てたのかね?

 それで重力重くなって落ちたと。

 そうなると翔が危ない?

 すぐ戻らないと!

 早く戻るには…

 まあ、これか。

 天落斬!

 

 ドゴオォォォン!!


 「翔!大丈夫か!?」

 「ああ!こっちは大丈夫!」

 

 大丈夫だったっぽい。

 じゃあこのままアイツに一撃入れさせてもら───


 シュウゥゥゥ───


 ん?

 なんの───


 ゴゴッ…ゴオォオォォォオォン!!!


 その瞬間、全てを飲み込む嵐が起こった。

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