その2 ここはどこ?わたしはだれ?
加筆、修正版です
だいぶ変わってます
・・・うぅ。目がチカチカする。
ここはどこだ?
病院かな?
いや、なんか違う気がする。
とにかく、寝かされてる。
体が上手く動かない。
まあ、あんな衝撃を直に受けたんだから、腕とか脚とかどっか消し飛んでてもおかしくないわけで。
・・・あれ、なんだったんだ?
もしや、爆弾?
教室に投げ込まれた?
もしそうなら、前の方に座ってた奴ら…
終わったな。
いや、俺が知ってるやつほとんどいないし、別に悲しくはないんだけど。
問題は翔だ。
隣に座ってた。
翔はどうなった?
大丈夫なのか?
看護師さんでもいれば、聞けるんだけどな。
「おえ、おあう…あー…」
・・・ん?
声が出ない?
喉もやられたのか?
「*^?、$=+>|}{\。€;.=[<}”%。」
!?
なんだこの言葉。
いや、本当に言葉か?
ただのノイズに聞こえる。
少なくとも、日本語じゃない。
ここ、日本じゃない…のか?
目を開けようとする。
まだチカチカして見えないけど、少しずつ輪郭が浮かんでくる。
近くに女性が立って、る?
輪郭は、たしかに人だ。
だが、はっきり姿が見え始めると、それが人ではないことを認めなければいけなかった。
鱗。
角。
そして、額に光る第三の目。
仮装か?
いや、もしかしてこれは夢なのか?
・・・でも、第三の目がぐりっと動いた瞬間、全身が凍りついた。
───怪物だ。
「あああああああああああああああああああっっ!!」
反射で叫ぶ。
喉が焼けるみたいに痛い。
殺される───そう思った。
「*^*^、€;.$_“・」
さっきと声が違う?
他にもいる?
頭が混乱する。
俺は、どうしたらいいんだ!?
・・・いや、一旦落ち着け俺。
暴れたところでどうにもならない。
やられるなら一瞬。
なら、観察する。
最後に見届けてやる。
改めて見る。
怪物…なんだけど。
胸が、でかい。
最初女性だと思ったのも、それのせいだ。
・・・って俺、何見てんだ。死ぬかもしれないのにカップ数気にしてどうする?
慌てて目を逸らす。
周りを見ると、どうやら部屋…寝室みたいだ。
ベッドが二つ並んでいて、俺が寝かされているベッドと、もう一つ。
そのベッドには誰か横たわっている。
・・・誰、って呼んでいいのかはわからないけど。
うわ。
目が合った。
さっきの怪物よりは、人間に近いかな。
角が二本。
それ以外はほぼ人間に見える。
笑ってる…ように見えた。
けど、意味はわからない。
人外の笑顔なんて、ただ怖いだけだ。
そして、もっと恐ろしいことに気づく。
俺の体…
なぜか…小さい。
手は短い。
指も丸い。
ぷにぷにしてる。
声も、さっきから妙に甲高い。
赤ん坊?
いやいや、何それ。
そんなわけ…
・・・いや、そんなわけしかない。
なんだよ、これ…
俺に何が起こったんだ?
全くわからない。
ただ、急激な眠気に引きずられる。
まずい、こんなところで寝たら…
抗おうとしたけど…無駄だった。
視界は闇に沈み、俺の意識は、ぷつんと切れた。
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ある空間に、二つの影があった。
それらは、ある映像を見ていた。
「転生、全員完了しました。」
「よし。引き続き監視を怠るな。」
「はっ…ですが、なぜわざわざ彼らを…?」
「お前が知る必要はない。」
「ヒィッ!し、失礼しましたっ…!」




