表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/24

■第19話:王国随一の実力者が登場! ……えっ、ついに「本物」が現れたんですか?

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

『困った神様シリーズ』第5弾、本日も更新です!


魔法もチートも使わない、圧倒的な「自己肯定感」と「ド正論」による異世界蹂躙劇。

どうぞ、リラックスしてお楽しみくださいませ!



【場所:神界・ネフェルの部屋】

「……嘘でしょ? まさか『あの男』が動くなんて……!!」


女神ネフェルは、モニターの前で特製うちわを取り落とし、ゴクリと息を呑んだ。


王都のトップ層(国王や王子、騎士団長)をことごとく「ファンクラブ」という名の配下に収め、もはや王国を実質支配してしまった好子。


「あの怠惰な国王の裏で、この王国を実質的に一人で回している影の支配者……! 王国随一の天才にして、冷徹なる大公爵レオンハルト!!」


ネフェルは画面に食い入るように見つめた。


「今までの『肩書きだけの勘違い男』とは次元が違うわ! 顔面偏差値も実力も、正真正銘の『本物』よ! 好子様、ついに最大の壁が……!!」



【場所:王都・好子の滞在するスイートルーム】

その夜。


好子様ファンクラブ(という名の鉄壁の警備陣)が配置されているはずのホテルの最上階は、不気味なほど静まり返っていた。


カチャリ。

ノックもなしに、スイートルームの扉が開く。


「……あら」


好子は、バルコニーでワイングラスを傾けたまま、ゆっくりと振り返った。


そこには、漆黒の軍服を乱れなく着こなし、氷のように冷たく、それでいて知性に満ちた鋭い眼光を持つ長身の美青年が立っていた。


大公爵、レオンハルトである。


「夜分に失礼する、好子嬢。外の番犬(ルカ王子たち)は、少しばかり『国の実務』を与えて黙らせてきた」


レオンハルトの声は、低く、そして今までの男たちのような「媚び」や「下心」が一切混じっていなかった。


「ふぅん。あのやかましい連中を黙らせるなんて、少しは使える頭を持ってるみたいね。で? あなたは私に何を求めてきたの?」


好子は、扇子を広げ、レオンハルトを上から下まで値踏みするように見つめた。


(……なるほど。無駄のない立ち姿、自分の価値を正確に測れている瞳。今までの『メッキ』とは違うわね)


「単刀直入に言おう。私と『協力関係ビジネス』を結んでほしい」


レオンハルトは、好子から一定の距離を保ったまま、一切ブレない姿勢で言い放った。


「君がこの数日で、無能な国王と腐敗した重鎮たちの心をへし折ってくれたおかげで、長年私が描いていた『国家の解体と再構築』の計画が、5年は前倒しできそうだ。君のその圧倒的な『カリスマ(毒)』は、この国を大掃除するための最高の劇薬になる」


レオンハルトは、好子の目を見据えた。


「君を愛人にするとか、私の所有物にするとか、そんな下らない提案はしない。君という『独立した奇跡』の価値を、私は正確に理解しているつもりだ」

「…………」


好子は、目を細めた。

今までの男たちは、好子を「自分のアクセサリー」にしようとして自滅した。しかし、目の前の男は、好子を「圧倒的な天災」として扱い、その上で「共に国を創り変えよう」と交渉に来たのだ。


「……ふふっ」


好子は、扇子で口元を隠し、極上の笑みを漏らした。


「やっと現れたわね。自分の器の大きさをわきまえた『本物』が」

「……光栄だ」

「でも、勘違いしないで」


好子は、ワイングラスをコトンと置き、レオンハルトの目の前まで歩み寄った。


「『協力』って言葉は、対等な人間同士が使う言葉よ。あなたは確かに、この国で唯一『まともな審美眼と実力』を持った一級品の男だわ。それは認めてあげる」


好子は、扇子の先端で、レオンハルトの軍服の胸元をツンと突いた。


「でも、一級品の『名画』であっても、それを照らす『太陽』にはなれないのよ。……私が太陽で、あなたはその光を浴びて輝く星。格の違いは、はっきりさせておくわ」


レオンハルトの冷徹な瞳が、わずかに見開かれた。

一国の実質的な支配者に向かって、平然と「私の方が格上だ」と言い放つ、その底なしの自己肯定感。


「……フッ。ハハハッ!」


レオンハルトは、たまらず声を上げて笑った。彼がこれほどまでに感情を露わにするのは、数年ぶりのことだった。


「いいだろう。太陽の光を独占できるのなら、これ以上の誉れはない。……私の『主君(共同経営者)』として、せいぜい私をこき使ってくれ」


レオンハルトは、好子の前に恭しく跪き、その手を取って(口づけはせず、敬意だけを込めて)深く頭を下げた。


「ええ。あなたの実力、私の暇つぶしのためにせいぜい役立ててあげるわ」


好子は、女王の風格でその忠誠(協力)を受け入れたのだった。



【場所:神界・ネフェルの部屋】

「ギャァァァァァァァァッ!!(尊死・三度目)」


ネフェルは、モニターの前で特製うちわをへし折りながら、床を転げ回っていた。


「出たわ!! ついに『本物のイケメン』と手を組んだ!!」

「しかも対等じゃない!! レオンハルト大公爵すら『私が太陽であなたが星(私が格上)』って言い切って、相手もそれに惚れ込んでるじゃないのォォォッ!!」


ネフェルは、息も絶え絶えになりながら、新しい語録を壁のド真ん中に貼り付けた。


『一級品の名画でも、私という太陽にはなれない』


「ああもう、最高のバディ誕生よ! 無能な王族を掃除して、好子様とレオンハルトでこの国を完璧なユートピアにしちゃうのね!!」


女神ネフェルは、ついに現れた「好子様の隣に(一歩下がって)立つことを許された男」の存在に、歓喜の涙を流して昇天するのだった。

(第5弾・第19話・完)


本日もお読みいただき、ありがとうございました!


もし少しでも「面白い」「好子さんメンタル強すぎ!」と笑っていただけましたら、

ページ下部にある【☆☆☆☆☆】をポチッと押して応援していただけますと、毎日の執筆の大きな励みになります!

(ブックマークへのご登録も、大変嬉しいです!)


それでは、また次回の更新でお会いしましょう。

今後とも宜しくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ