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第十五話 魔物討伐は意外と大変だった。

それぞれのチームは指定されたポイントに向かって各方面にちらばった。

補佐する教師達は常に生徒達から目を離さずある程度の距離を保って追尾していた。

ファウンドウルフと真っ先に遭遇したのは、ルナティアのチームだった。

他のチームとは違って正面から森に入ったルナティア達はファウンドウルフの群れと遭遇することとなった。


「みんな、ファウンドウルフの群れよ。

シャーリンとアインラットくんで迎え撃って!

私とミラは後衛からのサポート。

ベルフットくんとランドくんは前衛の補佐をお願い。」

前衛の2人は数体のファウンドウルフを撃退。

ルナティアのウインドスピアーが両側面から襲いかかって来たファウンドウルフを真っ二つに切り裂くと一斉に残りのファウンドウルフ達は散り散りになって逃げ出した。

追撃はせず、ルナティア達は周囲を警戒しつつ集まった。


「皆んな大丈夫?

怪我してない?」


「ああ、大丈夫だ。」

「うん。

大丈夫だよ。」

前衛の2人は少しばかり息を切らせていたが、怪我はしていない。

他の3人も無事な様だ。

それを確認するとルナティアはその場にへたり込んだ。


「ねぇ、大丈夫?」

極度の緊張でルナティアは力が抜けてしゃがみ込んだのを見てミラルバが駆け寄って来た。


「うん。大丈夫。

ちょっと緊張し過ぎて、ホッとしたら腰が抜けちゃった。」

引き攣った表情でルナティアは笑顔を見せるとゆっくりと立ち上がった。


「なかなか良い指示だったぜ。」

自然とルナティアの周りに皆が集まりアインラットが立ち上がったルナティアに手を差し伸べた。

2人は固く手を握り合って戦闘の勝利を讃えあった。


その時、ルナティアは強い魔力を感じ取ったのと同時にハンニバル達も突然の大きな魔力出現に驚きつつも、その場所がルナティア達のいる近くである事に緊張感と不安が襲いかかる。


「あら。

大きな魔力を感じて来てみれば、何とまあ〜可愛らしいお嬢さんだ事。

まだ、発展途上と言ったところかしら。」

その声にルナティアを始めとする6人が視線を向けた。

特にルナティアはその声の主の魔力の強さを感じ取っている為、恐怖で体が震えている。


すると『魔力感知を習得しました。』世界の声がルナティアの心の中で告げられると、スキル「魔力感知」を習得した。

咄嗟に、こんな時にスキル習得なんて!と心で呟くと、その声の主を凝視した。

紫の肌、背に生えた黒い翼、頭に生えている二本の角、鋭い爪と冷たい赤い瞳。

ルナティアは直感で魔族であると感じ取った。


ここ最近、魔族の目撃は聞いたことが無かった。

それだけに、更なる恐怖心を煽っている。


「まぞく…」思わずルナティアの口から言葉がこぼれる。


「あら、お嬢ちゃんには私の魔力を感じ取られたみたいね。」

ニヤリと魔族の女は表情変えた。

それを見た、ミラルバやシャーリン達も人間では無い者であると認識には至ったが、魔族の事は見たことも無くて、すぐさまルナティアと同じ認識には至らなかった。


「ねぇ?ルナ。

いま、魔族って言った?」

真っ先にシャーリンがルナティアの言葉に反応した。


「不味いわ。

みんな逃げて〜!」

その大きな叫びはルナティアだった。

直感で危険であると察知して、大きな声で叫んでいた。

と同時に皆んなの前に素早く飛び出すと、無詠唱でエアーウォールを展開した。


「へぇ〜、無詠唱で魔法を使うとはね。」

魔族は相変わらずニヤリとしたまま呟く。


「え?」

「おい!」

「な、なんだ!」

ルナティアの行動と発言に5人は動揺した。

だが、危機迫る事だけは、認識できた。

目の前の者が魔族であると言うことも認識するに至った。


「あっちの方向に先生の魔力を感じるから、助けを呼んできて!

ここは私が何とかするから!」

切迫した事態である事はルナティアの震えた声で全員に伝わった。


「ダメよ!

ルナも逃げなきゃ!」

両手を広げてエアーウォールを展開しているルナティアの手をミラルバが掴んで泣きそうな顔で叫んだ。


「無理よ…。

逃げられないわ。

ここで、全員逃げても直ぐに追いつかれて何人か死ぬわ。

でも、私が惹きつけている間に先生を連れて来られれば何とかなる。」

ミラルバもシャーリンもルナティアの言葉に説得力は感じているが、ルナティアを1人置いていくのは危険である事も確実な事実であり、容認できることでは無かった。


「私なら大丈夫よ。

何となくだけど、防御に達すれば、時間稼ぎくらいは何とかなる気がするの。

だから、早く先生に伝えて!

多分、先生も魔族の気配には気が付いてる筈だから。」


この時、ハンニベルはルナティアの元に向かっていたが、行手を阻まれていた。

「ここから先は行かせられないな。」

ハンニベルの目の前には、体格の良い魔族が立ちはだかっている。

その姿は赤い体に立派な筋肉と大きな牙に一本の大きな角と背中には黒い翼と軽装な鎧を見に纏っていた。


「魔族か?

何故こんな場所に。」

魔族を鑑定すると、一筋縄ではいかない相手であることが知れて、真っ先にルナティアたちの事を案じている。

魔族は余裕の笑みを浮かべていた。


ルナティア達はまだ行動出来ずにいた。

「ルナ。

悪いけど。

あなたをここに残して逃げる事は出来ないわ。」

剣を抜き、シャーリンは身構えるとミラルバも戦闘体制に入っていた。


「アインラット。

悪いけど、助けを呼んで来てくれない?

ここは私たち3人で何とかするから。」

落ち着いた口調でミラルバは後ろにいるアインラットに告げた。


「リンもミラもダメよ。

でも、言っても引いてくれそうも無いよね?

アインラットくん。

頼みます。」

そう言うとルナティアは魔族にウインドスピアを連射した。

それを見てアインラット達3人は先生に伝える為、走り出した。


ルナティアの攻撃を難なく魔族は交わすとシャーリンが間合いを詰めて斬りかかる。

ミラルバも得意の炎系統魔法で攻撃を繰り出す。

明らかに魔族の方が戦い慣れていて、3人の攻撃は全く当たらない。

「まだまだ、ヒヨッコちゃんね。」


すると、魔族はシャーリンの間合いに瞬間移動して腹部に打撃を入れるとシャーリンに直撃して数メートル吹き飛ばされると力無く転がり動かなくなった。

「リン〜!」

ルナティアの叫びも虚しく辺りに響くだけだった。


『不味い!リンやミラが相手できる相手じゃ無い。』と咄嗟に悟と白耀樹の杖を具現化した。

その瞬間爆発的な魔力がルナティアから発せられる。

ミラルバには感じ取れないが、魔族はその魔力に敏感に反応した。

「なに?」

一瞬怯んだのをルナティアは見逃さず。

「ミラ!リンをお願い!」

白耀樹の杖をさぁっと真横一文字にゆっくり振ると緑色の石が光り始めた。

「え?あ、わ、わかった!」

ミラルバが見ても魔族がルナティアから少し距離を取るのが見てとれて、その隙にシャーリンの元に辿り着けた。

「リン!大丈夫!」

脈を見ると鼓動もするし、息もしている。

気を失っているだけではあるが、肋骨や腕の骨は折れている様に感じた。


杖を展開してからルナティアの動きも変化が現れた。

実戦経験は無いが魔族の動きを見てとれる様になっていて、ルナティアも自分の変化に少し驚いている。

『魔族の魔力の流れが見える…まるで時間がゆっくり流れている様な不思議な感覚…。」

世界の声が聞こえて、「成長加速」を取得しました。

『私の成長が加速していくのを感じる。』とルナティアは心で感じていると同時に魔族の動きにも対応して、魔法を使い、魔族の攻撃を交わし、成長の加速とは反比例して肉体が悲鳴を挙げつつあった。

『身体が…軋む…。』それはまだ早過ぎる力だった。

そして、限界が訪れる。

力無く、ルナティアは魔族の攻撃を交わした所で、地面に倒れ込んでしまった。


「ここまで良くやったよ。お嬢ちゃん。」

地面に倒れたルナティアに魔族が目の前に迫った。

『まだ…まだ、諦めない』渾身の力を振り絞り魔族の魔弾を交わした。

メキ!と鈍い音がルナティアには聞こえた。

「あぁぁぁ!」

何処かの筋肉が断絶した音だった。

気が遠くなる様な痛みの中、不意打ちの様に魔族の攻撃を交わした事で、一瞬だが魔族に隙が出来ていた。

それをルナティアは見逃さなかった。

『ライトニングボルト』と心で念じ、杖から光の閃光が魔族を貫いたように見えたが、魔族の左腕と左胸の一部を破壊しただけだった。


痛みに身体が左に揺らいだルナティアはそれでも、魔族の動きから目を晒さなかった。

魔族の傷は致命傷には至っておらず、苦痛に顔を歪めたが右足で地面を捉えると倒れず踏み留まり姿勢を維持した。


逆に身体に痛みが走り自由に体勢を維持できないルナティアは辛うじて杖を地面に突いて立っていた。

『まだ…よ。』身体に魔力のオーラを纏うとルナティアは直感だけで瞬間的に移動した。

それは魔力を推進力に変えて移動するという魔族が使う瞬間移動に似ている。

魔族の左側に一瞬で移動すると、その動きに魔族の方が驚き失った左側に右手で魔弾を放とうとすると、ルナティアは背後に移動して、『ライトニングボルト』と杖から放った。

ライトニングボルトは魔族の身体を貫いた。


「な、な…ん…だ…、と。」

そう言うと光の粒になって消滅した。


ルナティアは移動した勢いのまま地面に叩きつけられながら転がり木にぶつかって止まった。


そして、世界の声が意識の無いルナティアの心に響く。

ユニークスキル『魔力制覇』を取得しました。

ルナティアのステータス

15歳

人間族 女

ステータス 瀕死状態

魔力 1500万マルス

筋力 65

防御 120

魔法防御 200

知能 350

魅力 350

素早さ 230

運 200(神の加護により+120)

魔力変換率 13300マルス/秒

気力 80


スキル

無詠唱 レベル3

魔力強化 レベル6

祈り レベル6

風属性強化 レベル7

自然回復 レベル6

治癒魔法強化 レベル4

念熟 レベル3

魔力感知 レベル1

成長加速 レベル1

ユニークスキル

魔力制覇

固定スキル

天真爛漫

心愛の定め


使用可能通常魔法

風属性 レベル3

使用可能高位魔法

光属性 レベル5

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― 新着の感想 ―
[一言] 最新話まで読ませていただきました。 頑張ってください!応援しています
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