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2. ~出しっぱなしのスーツケース~



お母さんに、赤いカーネーションを 1輪

お供えして、部屋で休んだ。


今日、池で出会った泳ぐ蛇のことを

考えていた。

あの美しく金色に輝く蛇は

本当に弁天様のお使いなのか、

それとも弁天様の化身なのか・・・。


でも、私には

お母さんじゃなかったのかな。と思えた。


少し眠った。


お母さんの夢を見た。


私の部屋に出しっぱなしにしたままの

スーツケース。

そのキャスターの下のところを

お母さんは、箒で掃いていた。

ただ、黙って掃いていた。


部屋が散らかってるから


片付けなさい。


と言われているのか。とも思ったけど、


進みなさい。とか、

行きなさい。とか、


言われてるようにも思ったから、

明日も池に行こうかと考え始めていた。


行けたら行こう。



翌朝もいい天気だった。


昨日、歩いた割には、

そんなに疲れが残ってなかったから、

今日も池に行くことにした。


何よりも、カルガモ一家の雛の安否が

気になって歩き始めた。


こうして池へのウォーキングが

日課になった。


池に着くと何やら人が集まっている。

行ってみるとカルガモ一家の行列だった。


昨日と変わらない。

可愛い6羽の雛たちが

必死にお母さんに続いて泳いでいる。

無事だった。


みんな一緒でよかったね。



帰りに蒼鷺の池に寄った。


蒼鷺は昨日と同じ場所に佇んでいた。


時折、素早い動きで

狩りを成功させているようだ。


私は、狩りの邪魔にならないように

遠くから眺めた。


昨日と同じように

蒼鷺の羽を揺らす風を受けながら

ベンチで休んでいた。


やがて、キラキラと水面が輝きだして

広がった。


眩しく私を照らした。


もう、涙はでなかったけど、

あたたかな、なにかに包まれた気がした。


そろそろ帰ろうか。


その時、遠くから

蒼鷺がこっちを見たような気がした。


( つづく)

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