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夫婦でほのぼの開拓VRMMO  作者: 島 恵奈華
2年目、春のアニバーサリーイベント

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ユ:第三回フリーマーケット開催


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 今日は久しぶりのフリーマーケット当日。

 回数としては3回目になるのか、ペースは1年に2回。虚無期間の風物詩って感じになってきたな。


 俺達も1日目となるリアル土曜日夜に同盟の面子と固まって出店する。

 だから前回と同じく、相場確認のコーナーあたりで待ち合わせだ。


 合間合間に用意していた売り物をインベントリに入れて、今日はショッ◯ーを着込んでから声変わりシロップを飲めば準備は完了。


「グミちゃんは一緒に行こうね」

「プニ」


 準備が出来たら会場へ移動。


 会場はいつもの専用フィールド。壁に囲まれた広場を大量の覆面黒衣がぞろぞろしているのは、もうすっかり見慣れた風景だ。

 そして微妙にヒトが遠巻きになっている所にシ◯ッカー姿のド根性さんがデンと座っているのももう慣れた。


「おはよ〜」

「……おはようございます」

「おはよう! 今回もよろしく頼む!」


 軽く挨拶をしてから、運営の戦隊がやっている相場鑑定に向かう。売り物を通して金額をチェック。

 それを済ませてから同盟が全員揃うのを待つ。


「おはようさーん」

「おはよう」

「お、おはようございます。き、今日はよろしくお願いします」

「おはようッス!」

「あ、最後かな? おはよー」


 そういえば、今回から参加証を兼ねているショ◯カー衣装が新しくなったらしい。

 有翼種族の羽根とか獣人の大きな尻尾や角なんかを隠せるタイプが出た。フェアリー・一部の獣人・一部の人魚はそっちを着ているヒトがチラホラいる。

 フェアリーのカステラさん、天使のラウラさん、トビウオの羽根があるセイレーン♂さんは一応そっちを着ている。


「天使の輪も、わざわざ帽子を用意していただいて……」

「まぁ翼隠しと帽子の組み合わせは今のところ天使しかいないみたいだけどね」

「そのうち増えたら必要になるっしょ」


 全員揃ったら周囲の視線を集めながら出店場所を探して移動した。


「ちょっと遅くなったから奥の方じゃないと空いてないかなー……ん?」


 俺達がぞろぞろと移動していると、なにやら通路の先で片膝をついて、両手を壁際の空き区画に向けてピラピラと振りながら俺達を見ているショッ◯ーが……


「え、なにこれ、待たれてる?」

「専用コーナーご用意されてるじゃん、ウケる」

「ヤベェ、一味の側から見ると周りの反応だいぶ面白いッスね」

「うむ! 実にありがたいのである!」


 まぁ、スルーして別の区画を探すのも面倒だし……別にいいか。

 周りの店のヒトからも『どうぞどうぞ』って感じのジェスチャーを受けながら、俺達はその区画に入った。

 ……すると、当然のように戦隊のレッドが現れて、椅子を置いてデカいハンマーを担いですぐそばに座った。


「……まぁ、混乱を避けるためと思えば、いいか」

「少なくとも森巨人さん系のデカい種族が増えて、オレらが匿名になれるようにならない限りはこの措置必要だと思うッスよ」

「まぁそれはそうよね」


 衣装が更新されても、ギガスだけは匿名性の欠片もないからな

……


 ありがたくご用意されていた場所に収まって、出店の準備を始める。……が、開店前に先に俺達同盟間で品物のやり取りだ。


「今回は森呪術士さんも出店ッスか?」

「そー、前にやってたの楽しそうだったから。初心者向けの取得経験値アップのお札なんかは需要ありそうだしねー」

「おっ、まさかそれメテオ入れた魔道具?」

「そうよ、防衛戦の規模も増えてきてるでしょ」

「俺も世界樹系のアイテム増やしてみたわ。火力いる時はいるだろうし」

「あ、そうだ世界樹かぁ〜。それ、もしかしてミニ植木鉢に植えられる?」

「豊穣神のミニ植木鉢なら一応植えられるっぽいけど、『育つのにめちゃくちゃ時間かかるぞ』って警告出たわ」

「あー、警告出るほどかぁ〜」

「……それ、書いておいた方がいいかもですね」

「ああ確かに、書いとこう……」

「会話の内容ヤベェッスね……いま、近くのヒトが頭抱えたッスよ」

「そう言うあなたの売り物も大概だと思うけれど……これ、そっちの拠点近くでバチバチしてた岩よね?」

「そうッスね。試しに遠くのヤツへし折ってみたッス」

「雷系の素材は欲しかった! おひとつちょうだい」

「あ、じゃあその面白そうなイチゴと交換で……」


 わいわいと交換しているのを周囲のショッ◯ー達がチラチラと気にしている。システムウィンドウを開いてチャットしているようなのもいた。

 前回と同じく、最初は業者の仕入れから始まるんだろうな……今回も購入制限の準備はしっかりとしてきた。おひとり様の限界分で一包みにしてきてもいる。前よりは捌く効率は上がっているはずだ。


「じゃあ、販売開始するかー」


「「「「「「待ってましたー!!」」」」」」


 ゆるい開始の声に対し、やたら熱量の高い周囲の歓喜の声にキーナがビクッと驚いた。


(え、ちょっと遠くで『興味ありませーん』みたいな雰囲気してたヒトもめっちゃ待ってたじゃん)

(そーだよ)


 わらわらとメモを片手に集まってくるシ◯ッカー達。

 便乗しようと商品アピールを始める周りの店。

 何がなんだかわからない様子で狼狽えているのは初心者かもしれないな。


 俺達の第三回フリーマーケットは、そんな感じのスタートを切った。


※うっかりセイレーン♂がトマト結晶持ってた事を忘れてたので、交換品を修整

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― 新着の感想 ―
ピラピラしてるって何かと思ったら車とか挟んでにこやかな笑顔でやってるアレか。……あれを戦隊が御一行様専用スペースの隣でやってたのかww
フリマ回待ってました!!! この作品は嫌いな場面皆無でどこも楽しんで読んでるけどフリマ回が1番ワクワクして読んでます! 更新ありがとうございます
あれ?セイレーン♂さんトマト結晶アクセサリー化失敗したの?
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