第28話 最終決戦には、こういう形で……:後編
ザファイブ地方での最後の魔物のスカウトの為の戦いにて、グラビットは攻撃の為の準備を滞りなく執り行っていたのである。
「では、雪は十二分に集まったので、最後の仕上げと行きますね♪」
そう言うとグラビットは、そのまま跳躍をしたのであった。
それは、先程と同じく自身へ掛かる重力を減らしてという芸当の元なのだった。
しかし、今回はアイへと蹴りを喰らわせる為ではなく──彼女自身が今しがた集めた雪の塊の中へ突っ込んで行く為のものなのであった。
そして、グラビットは自身をものの見事にその雪の中へと埋没させてしまったのだ。
無論、彼女が気が触れてこの勝負に対して自暴自棄となったのではない事は、これまでの彼女の戦いっぷりを見てきたこの場にいる者達全員が分かっている所なのであった。
その中の一人かつ、自らが戦っている当事者であるアイは、ここで気を引き締めるに至る。
「いよいよ来るか……」
この後の展開が分かる彼女は、いつになく全神経を集中し、これから起こる事態へと備えるのであった。
そうアイが身構えていると、そこに声が掛かるのであった。
無論、それはグラビットからであるが、それは『肉声』とは様相が違うものであったのだ。
『これで準備は整いました。ではアイ様、お覚悟願います』
それは、グラビットからのテレパシーのようなものであったのだ。
しかし、テレパシーと言っても、特定の人の脳内に届くのではなく、彼女が考えた思考が見えない拡張器のような概念の元に音声に置き換えられて届いているというのが適切な説明となるようだ。
そして、その音声をアイに伝えたグラビットは、満を持して自分の作戦を実行に移すのであった。
この惑星パロディアスの魔物は、魔力と呼ばれるエネルギーを有している者が多いのである。無論、このグラビットも例外では無いのだ。
その魔力を、彼女は今しがた行使するのであった。
それの行き先は無論、彼女が没入している雪の巨塊であるのであった。そこにグラビットのありったけの魔力が投入されていく事となった。
その事により、目に見えて雪の塊には変化が見られたのであった。何と、まるで意思を持っているかのように蠢き出したのだ。
そして、生きているかのように血管のような物が浮かび上がり、脈動が行われたのであった。その様は、最早生き物と表現して申し分ない程の代物だ。
そう、この瞬間にグラビットの掻き集めた雪の塊は、一つの巨大な生命体さながらに変貌を遂げたという事なのであった。
その事は、既に塊が四肢の存在する人型──即ち巨人となっていた為に分かるであろう。
そして、この巨大生命体の名前をグラビットは口にする。
『どうですかアイ様? 名付けて『雪生命』とでも言っておきましょうか?』
エメス……その言葉により命が吹き込まれる存在……まさにグラビットが操るそれは、雪の『ゴーレム』さながらであったという事だ。
「……」
そんな凄まじい光景を見ながら、アイは無言となっていた。
その圧倒的な威圧感に、彼女はたじろいでいるのであろうか……。
そのような無言のアイに対して、グラビットは得意気に言う。
『アイ様、言葉も出ませんか? それならばその後悔の念と共に私の前に倒されて下さい』
彼女がそう言うのに合わせるかのように、雪のゴーレムは激しく雄叫びをあげるのであった。
いや、ゴーレムという無生物なので雄叫びというのは適切ではないかも知れないだろう。だが、今しがた彼が行ったそれは咆吼と呼ぶ以外に的を得るような表現が存在しない所であったのだ。
そのようにして力強く敵を威圧した雪の巨人。そして、敵は間の悪い事に等身大で戦いを挑んできたのである。
まるで、獅子が兎を狩る時のような光景であろう。その獅子の立ち位置を兎がやっているのであるから、皮肉もいい所というものだ。
そんな倒錯した『兎』であるグラビットは、意気揚々と視線の下にいるアイへと言葉を投げ掛けるのであった。
『前置きはもういいですね、では行きますよ♪』
そう軽快に言うや否や彼女の行動は早かったのである。彼女は自身が『搭乗』する雪の巨人に、その豪腕を振り翳す指令を出したのであった。
それにより、迷う事なくアイの元へと氷の鉄拳が繰り出される事となったのである。
このような質量差のある攻撃をもらえば、九歳の少女の外見であるアイなど堪ったものではないだろう。そんな攻撃が彼女には差し迫っていたという事であったのだ。
それがアイの眼前まで届き、後一歩で彼女に牙を向くだろうと思われた。
しかし、その攻撃はアイを叩きのめすには至らなかったのであった。
代わりに、その直前に爆発が起こったのである。その後、アイと雪の巨人は距離を開けるに至っていたのであった。
そのからくりは単純であろう。
『また、カグツチの力で爆発を起こしてその反動で距離を取ったという事ですね?』
そのように今の展開の答えをグラビットは指摘したのである。
「その通りじゃな?」
対して、答えを言い当てられたアイはあっさりとそう言葉を返すのであった。特に特別な意味合いを持たせない感じで。
だが、その展開をグラビットはやや嘲笑的な意味合いで捉えたのであった。
『これはつまり、先程と同じ回避方法に転じるしかなかったという事ですよね?』
即ち、敵は今の自分の猛攻に対して、有力な手の打ち方が少なくなっている事の裏付けである、そうグラビットは決め込むに至ったのである。
そう思い至れば、彼女は強気に出られるというものであろう。そのようにして氷の巨体に身を包んでいながら、闘争心には熱く火が付いたグラビットは弾かれるように次の行動に出るのであった。
『それでは、次です!』
そう言うとグラビットは今度はその巨体を支える脚部で以て敵を踏み潰そうという凶行に出たのだ。
そして、地震でも起こったかのような激しい音と共に、雪の巨人の脚が地面へと深々と突き刺さっていたのであった。
だが、そこにアイの姿は無かったのである。
そして、彼女はそこからやや離れた場所に出現していたのであった。
加えて、彼女の周りの雪は解けて地面が見えていたのである。その事から、グラビットはこう推測する。
『成程、雪をその炎で溶かして逃げ道を作りましたか?』
「そういう事じゃよ」
グラビットの質問に、アイは正解だと言葉を返すのであったが、ここでグラビットはある疑問を抱くのであった。
『でも、何でその炎で私のスノウ・エメスを溶かそうという発想には至らないのですか?』
そう、至極当然の摂理をグラビットは言うのであった。
雪は細かい氷の塊、氷は熱には弱くてすぐに溶けてしまう産物、それならばその熱を帯びた炎で挑めば単純に優位に立てるだろうというのが摂理なのだ。
至極単純な理屈であろう。だが、アイはそれには乗らないのであった。
「いや、その手には乗ってやる事は出来んな?」
『……気付いていましたか?』
アイのその言に対しても、グラビットは特に驚かずにそう返すのであった。──これは既に自分が仕込んでおいたトラップが読まれていただけの事だ、と。
そう、率直に言えばグラビットがこうして築き上げたスノウ・エメスに対して熱の攻撃を行使しても無駄に終わるという事なのだ。
それは、この巨人を形成する際に使用した力が関係しているのであった。
まず、グラビットの能力である重力操作の力。加えてそこに彼女がしこたま流し込んだ魔力ときているのである。それにより、この雪の巨人は補強されるに至っているのだ。
つまり、アイが仮に炎を繰り出してそれを溶かしに掛かっても、彼女は雪の他に重力と魔力の力へ挑む事になるのだ。そのような概念に、炎が有効である筈がないだろう。
その事を、いち早くアイは悟っていたのであった。そう出来たのも、彼女が歴戦の戦士である事に起因するのだ。
だが、それでも今の状況はアイの不利に代わりはないだろう。何せ、有効に見える炎による迎撃は通用しないのだから。
しかし、だからと言って彼女には負けてやる気持ちは更々無かったのであった。これは、普段神霊機を行使する時の彼女には中々宿らない感情というものであろう。
それだけ、アイが自ら出陣して戦っている今の状況が彼女にとって、とても充実した状態であるのだった。
確かに神霊機を行使して戦わせる時にも意味というものは感じているのであった。
だが、その際はその神霊機には如何に相手に実力を発揮させて『勝ってもらうか』に重点が置かれているのである。つまり、アイの遣いが負ける事が前提であるのだ。
しかし、今のこの勝負内容はそれとは180度違う内容であったのだ。つまり、アイは気兼ねなく勝利へと向かう事が出来るというものである。
そんな中でアイの気分はどんどんと高揚してくるのであった。久しぶりに『勝って良い』戦いが出来るというものなのだから。
だが、その『勝つ』という事は、現状では難易度が跳ね上がっているだろう。何せ、ここまでグラビットの奥の手が炸裂するに至っているのだから。
無論、容易では無かったのであった。だが、ここでアイはむざむざ相手に勝利を譲る気は思考の中に存在しなかったのだ。
なので、彼女は自身の姿勢を示す為に、敢えてこう言っておくのであった。
「お主はさっきわしに後悔するように言ったがのう……逆に後悔するべきなのはお主の方じゃぞ?」
『!?』
その思いも寄らぬ一言に、グラビットは内心驚愕してしまう。
だが、依然として自分が優位である事は明白なのである。故に彼女は怯まずにこう返すのであった。
『それは減らず口ですよ、アイ様。今こうして私に押されている状態で、一体どう私に後悔させるというのですか?』
内心を悟られないように強気で出るグラビット。それが空元気ではない事は、今の戦況を見れば分かる事なので、立ち振る舞いは臆さずに行うのだ。
だが、アイには徹底的な根拠がそこにはあったのだ。その事を彼女は口にする……前に行動で示す事にしたのであった。
「それはじゃの……まあ百聞は一見にしかずという事での、これから実践して見せようか♪」
そう言うとアイは咄嗟にその場から動いたのであった。
それも、カグツチの力を搭載した籠手の火力を推進力に使っての高速の移動であったのだ。
そして、その勢いに乗ったままアイは籠手の装備された右腕をグラビットの操る雪の巨人の胴体目掛けて叩き込んだのであった。
その瞬間に激しい衝撃がそこに走り、その余波として衝撃波が辺りにほとばしった。
「これは……?」
その急展開に、思わずリンは瞠目しながら呟いてしまうが……。
さすがはミナトの方は彼女の息子であるが故というべきだろうか、至って落ち着いてこう一言言うのであった。
「おや、どうやら父さんは人肌脱いだようですね」
そう父のここから先の展開を彼はそう表現したのであったが、これは父の耳には届かないように慎重に行ったのだ。
それは、人肌脱ぐと言う言葉を聞くと、アイは物理的に脱ぎたがる悪癖があったからである。
その理由は、少年漫画の主人公なんかは、強敵との戦いが佳境に入ると、決まって上半身裸になるケースが多いからという突拍子もないものであったのだ。
無論、ミナトはその暴挙を必死で止めたのも今となってはいい想い出でであるのだった。仮にも少女の身体であるアイに対して、その胸元を曝け出すという女性としての恥じらいはないのかという疑念を抱きながらの事であったのだ。
結論から言えば、アイの精神は男性なので、元よりそのような羞恥心などは持ち合わせてはいなかったのだ。故に、ミナトはアイの説得に苦労した苦い記憶は今でも覚えている所であった。
閑話休題。今重要なのは、アイが上半身裸で戦おうとするような暴挙に至らなかったという事が重要なのであり。
そして、彼女が本領発揮を始めたという事が最も重要なのであった。
対して、今しがたアイから強烈な一撃をもらった、雪の巨人を操るグラビットはというと……。
『なっ!?』
余りにも軽快に自身への攻撃をやってのけたアイに、驚愕をしていたのであった。
──今の動きは、とても無駄が無かった。
そう考えると、グラビットの背筋に嫌な汗が流れるかのような心持ちであるのだった。
だが、彼女は脳内で頭を振る動作を思い浮かべ、その嫌な考えを自身から払拭するのであった。
先程のはまぐれであろう。そうに違いない、と。
何せ、今ではこのスノウ・エメスの圧倒的質量を以て、等身大で戦いを挑んできたアイに対して絶対的な優位を持っている筈なのだから。
その確かな事実から、グラビットは先程攻撃を受けた事を後に引きずらずに行動を再開するのであった。
そして、彼女が雪の巨人に次に取らせたのは、脚部による攻撃であったのだ。
それは圧倒的体格差を得た者が出来る手だったのである。相手が自分よりも遙かに小さいのならば、蟻のように踏みつぶしてしまえという考えなのであった。
その質量差を活かした攻撃が、アイへと容赦なく繰り出される。
『覚悟しなさい!』
そう高らかにいいながら、グラビットはその巨体の脚をアイ目掛けて踏み込んだのであった。それにより、激しい音と共に雪の粉が派手にぶちまけられる事となった。
この攻撃が通ればアイはひとたまりもないだろう。だが、無論『通れば』の話であり、それは実際には敵ってはいなかったのであった。
再びアイは自身の火力を以てして、その爆発の反動を利用して跳躍を行っていたのであった。今そのアイは雪の巨人の胴体部分にまで差し迫っていた。
「もう一丁……じゃな♪」
そう得意気に言うとアイは今度は左腕を使って連続で拳を叩き込んできたのであった。
先程のは『ストレート』ならば、今のは『ジャブ』というものであろう。それは、ジャブは連打は効くものの身体の踏み込みを行わずに繰り出す為に威力は弱くなりがちなのであるが。
これは、完全には物理的な戦いではないのである。今アイの両腕には火の神の力が備わっている為に、行使されるのは肉体だけではないのだ。
その非科学的な領域の力をアイは存分に利用していたという事なのだ。火の神の力を繰り出している為に、それは純粋に手数が多ければ多い程強力になっていったのだ。
そして、その神の力の連打を受けた雪の巨人には、その余りの威力によりその身が削れ、したたかにヒビすら入ってしまっている状態となっていた。
『何っ!?』
この状況には、温厚なグラビットでも思わず豹変して声を上ずらせてしまう所であったのだ。
だが、それは無理もない所であろう。何せ自分はこうして圧倒的質量差で攻めて優位に立ち、かつ耐熱性もあり炎を弱点としないが為に防御面も安心の筈だったのだから。
しかし、現状はこうなってしまったのであった。この事に驚愕していると、アイの口からその理由が語られる。
「じゃから言ったじゃろう? わし自ら出向いた状態に対して、そのような巨体で挑むというのが間違っておったのじゃ」
それは、考えようによっては簡単な事であろう。アイはこうして等身大で以て戦いを挑んだが為に小回りが利く状態であったのだ。
それに対して、グラビットは巨体故に隙の大きい状態となっていたのであった。その弱点をアイは突いた、そういう事なのだ。
だが、それは理論上の元にであろう。現実にはねずみが猫に挑んで優位に立てるケースというのはほとんどないのであるから。動物の世界では、基本的に体の大きさが有利不利を生むのだ。無論、それを覆す為に群れでの連携を確立している動物も多いのであるが。
このアイとグラビットの勝負は間違いなく一対一のものであったのだ。だと言うのに小さい方のアイが、大きい方のグラビットを圧倒し始めてしまったのが現実なのだ。
その生物学に反する現状に、グラビットには様々な考えが浮かぶのであった。
──まず、この常識を覆すのが皇帝村雨アイの底力というべきものであろうか。
──それに加えて、この星での戦いの特異性というものが浮き彫りになったと捉えるべきだろうか。
それらの考えに至った時、グラビットにはある種の覚悟の念が芽生えたのである。
──それならば、自分はこの星でこうしてアイ様と戦えた事に感謝をしなければいけないだろう、と。
つまり、今グラビットは自分が行っているこの戦いが如何に素晴らしいかを実感する所であったのだ。
だから、この勝負を大切にし、願わくば勝ちたい……。そんな切実な願いが彼女の頭の中に浮かんできたのだった。
勝つ──それは今の戦況を顧みれば芳しい願いではないだろう。こうして自分はアイに追い詰められてしまったのだから。
なので、最早この巨人を使う戦法は通用しないだろう。なので、彼女もまた『一肌脱ぐ』必要があるだろう。
そのような思いを巡らせている中で、アイから言葉が掛かってきたのであった。
「どうしたのう? ここでお主が降参を申し出ても恥じるような事ではないぞ?」
そう、ただグラビットは相手の特性を見誤っただけであるのだ。なので、彼女には鍛錬不足や思い上がりといった拭えないような落ち度というものはないのだ。
だが、グラビットにはそのような考えは断じてなかったのであった。
その想いを胸に秘めた彼女の行動は早かったのだ。
まず、彼女は崩壊しかけている雪の巨人の造形を解除する。
しかし、それはただの解除では無かったのであった。グラビットはそのかき集めた雪をそのまま再利用するのだった。
そして、魔力と重力の力でその雪を彼女自身の身体の一部へと纏わり付けたのであった。そう、彼女──アルミラージ──の象徴といえる角の部分へとだ。
その角を雪の凝縮体でコーティングする手順と、彼女が自ら重力を操ってアイの懐に潜り込んで行く行動は同時に行われていたのであった。
この手際のよいグラビットの快進撃には、さすがのアイも驚愕する所であった。
「やりおる──じゃが!」
だが、彼女は咄嗟に両手の火の神の力の籠った籠手の力をその両の手を使って、咄嗟の判断で迫ってきたグラビットへと当てがったのであった。
そして、重力操作によって加速した凝縮した氷の一撃が、アイの両手を使った爆撃と重なり合い、辺りに激しい爆ぜが引き起こされたのだった。
◇ ◇ ◇
その後、アイとグラビットは実に緩い口調で語りあっていたのである。
「あ~あ、結局アイ様には勝てませんでしたよ~……」
そんな緩いグラビットの主張に対して、アイも負けじと緩い口調で返す……のだが、少しばかりその様相は特筆すべきものだったのだ。
「いや、こういうのは『両者とも勝った』と言うべきだと、わしは思う所なのじゃよ?」
「でも、それが難しいのですよね。どうしても『どちらも勝てなかった』気になってしまうのですよ……『引き分け』というものは」
そう、この勝負は両者ともダウンという引き分けの形で終わるに至ったのであった。その事は両者とも雪の絨毯の上にあおむけで倒れている事からも察する事が出来るだろう。
そして、グラビットが言うように、生き物の感覚的にそれはどちらも勝った気にはなれないという世知辛い結末なのだ。
だが、アイはそうは考えなかったのであった。それは、彼女が常に自分と魔物が共に得を出来る為に奮闘しているからという習慣も関係しているのだろう。
だから、アイはこう最後に締め括るのであった。
「そう言うでない。この勝負ではお互いに持てる力を出し合ったのじゃからな? じゃから、両者とも勝ったという事で、お主を我が皇国に雇う約束は果たそうぞ?」
「アイ様……」
そう言われてしまえば、グラビットは納得する他ないだろう。
確かに色々腑に落ちない所はあれど、こうして自分も今後の新たな生活の為のチャンスを掴んだのだ。それは活かさなければならないだろう。
なので、グラビットの心積もりは決まったのであった。
「ありがとうございますアイ様、では今後ともよろしくお願いしますね」
ここに、ザファイブ地方にて最後の魔物のスカウトは完了し、アイ達の旅は一旦ここで満了する事となったのである。




