表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある刑事の日常  作者: 湯川 賢也
7/9

住人

まず初めに訪ねた一階の角部屋に住んでいたのは40~50歳くらいの小樽という言葉がぴったり当てはまる170cmないくらいの小太りの男であった。初め、訪ねてきた二人を見て不審そうに見ていたが、一が警察手帳を見せると急におどおどし始めた。一通りコンビニ強盗についての質問、その時刻のこと、怪しい人物の目撃情報などを尋ねてその場を後にした。

「僕たちが警察だって聞いて急に慌ててましたね。少し何か臭いませんか?」

一がトビラを閉めた後に小声で口にする。

「まぁそうだな。何かやましいことがあるのかもしれない。一応、気を付けるくらいで見ておこう。」

次の部屋は最初の部屋の隣には人が住んではいないらしく、最初の部屋から2つ隣の部屋であった。そこに住んでいたのは骨に皮を貼りつけたような痩せこけた老婆であった。腰が曲がっており、全体的に動作がゆっくりとしているのが印象的である。先ほどと同じように話を進めたが、耳があまり良くないらしく、事あるごとに「はい?もう一度言ってはくれませんかね?」と、聞き返された挙げ句、これといった答えが返ってくることはなかった。二人の結論として、「あのお婆ちゃんは何もない。」という風に落ち着いた。

三つ目の部屋は階が変わって二階の部屋であった。二階の角にいたのは、ひょろりとした175cmくらいのマスクをした二十歳くらいの大学生の男であった。寝ていたのか、二人が訪ねてきたことに歓迎する様子はなく、ただただ早く帰ってはくれないかというオーラをにじませていた。ところが、話を進めていくと態度とは裏腹に事件に関することをよく喋ってくれた。要約すると「その時間は大学から帰宅する途中の時間であり、確かに慌てて走っていく男は見かけた。しかし、その男はこのアパートではなく、そのまま走り去って行った。身長は170もなかったと思う。太っていた。」とのことであった。

「最初の部屋のあの人と少し一致しませんか?」

一がそう言うと田中は

「そうだな。でも、まだ確定してるわけじゃないし、あの女の子が言っていたことと少し食い違うからな。もう一度あの子にも確認してみないことにはなんとも言えねぇな。」

この後、残りの部屋も訪ねたが、有益な情報は何も得られなかった。田中と一の二人はもう一度、目撃情報をくれた少女を訪ねることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ