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とある刑事の日常  作者: 湯川 賢也
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意味

田中の思考は一瞬固まってしまった。と、いうのもあまりよく知らない人間からいきなり言われた事の意味が飲み込めなかったのである。その言葉を田中はもう一度、噛み砕くように復唱する。

「すべての…人を救うことは…不可能?」

田中の目の前に立つ女は黙ったまま、じっと田中のことだけを見つめている。

「何が言いたいのか、よく分からないですね。僕たち刑事は、事件を防ぐことで人を救うという仕事をしているんです。それを目標に働いてるつもりなんですけどね。」

一が、女に答えるが、一を一目見ることもなかった。その間、田中はひたすら意味を考える続けていた。そして、

「あんたは俺に何を伝えたいんだ?」

そう女に質問した。田中が驚いたのは、女が田中に何かを言いたいと聞いたのではなく、伝えたいと言葉を発したことだった。田中は、なぜかこの女が田中に伝えたい事柄があると直感で感じとっていたのである。しかも、一ではなく、田中のみに。

「…今はまだ分からないと思います。言葉は所詮、言葉。理解するには限界があります。でも…」

「でも…なんだ?」

「あの時、選択を間違えなければ…」

「あの時?どの時だ?俺とあんたは会ったことはあるのか?おい。」

女は田中と一に何も言い残すことはなく、その場から立ち去って行く。田中が追いかけようとすると、一が

「田中さん、放っておきましょうよ。あんな女に構ってる暇はないですよ。」

そう言って田中の腕を引っ張った。田中も追いかけて話を聞きたい衝動を押さえつつ、一の意見に同意した。


少女から聞いた、目の前の建っているアパートにいるかもしれないコンビニ強盗の聞き込みを今から行う。

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