第四十一章 オカン、クロゴネンドに帰ってくる
オカンと真輔が、王都から帰ってきました。
アチナゴーン王国の一件が片付いたのでオカンと真輔はクロゴネンドに帰ってきた。バーナード率いる騎士団はシンシアを護衛しながら帝都へ。
「お帰りなさい、オカンさん、真輔さん」
「おぅ、帰ったで」
「ただいま」
二人をチェルシーが出迎えてくれた。
「僕たちが留守の間、クロゴネンドのことありがとうございます」
オカンと真輔が留守の間、チェルシーがクロゴネンドをやりくりしてくれた。
「ハイ、それが私の特技であり、仕事であり、大好きなことなんです」
統治に関して素人のオカンと真輔に代わって、チェルシーがクロゴネンドを回してくれている。ただいま真輔は統治の勉強中。
「好きこそものの上手なれやな」
「ハイ」
初めて聞く諺でも意味は何となく理解てきた。
何気なく町を見回すオカン。
「何か、人多いな」
王都に行く前に比べればかなり人が増えている。
「……この人の動き」
動線がある方向に向かっている。その方向にあるもは……。
吉本新喜劇・異世界劇場は今日は大入り状態。
見終わった人が列をなして吉本新喜劇・異世界劇場から出てくる。
「面白かった~」
「こんな演劇があるなんて」
「次、来るときは家族と一緒に見よう」
「友達にも教えなくちゃ」
「今度のデートにここを使おう」
見終えた人たちの感想は、どれもこれも好評。中には吉本新喜劇・異世界劇場から出ても笑いを引きずっている人も。
入れ違いに吉本新喜劇・異世界劇場に人の列が入って行く。
「見ての通り、吉本新喜劇・異世界劇場は大盛況で近隣どころか、遠方からもクロゴネンドに客が来るんですよ」
沢山人が来ることで商店が儲かる。オカンの伝授した大阪の名物を出す食堂も好評で列が出来ている。お土産屋も大儲け。
遠方の客が宿泊することで宿屋が大繁盛。
こうして、どんどんとクロゴネンドにお金が落ちていき、豊かになって行く。
もう魔族に侵略された痕跡すら残っていない。
「あの~」
一人の青年がチェルシーに声をかけた。見た目体格は戦士風。
「オカンさん、真輔さん、紹介しますね」
促され前に出る青年。
「俺、フレッドと言います。吉本新喜劇、とっても面白かった。俺も吉本新喜劇に入りたい」
ペコリとお辞儀する青年、フレッドをじっくりと観察するオカン。真輔にも感じることが出来る、フレッドのお笑いに対する熱い思い、熱意が。
「ええやろ、合格や。でも修業は厳しいで」
フレッドの熱い思い、熱意を受け取る。
「覚悟しています」
姿勢を正す。やる気は十分。
こうして、フレッドは吉本新喜劇・異世界劇場の新人座員となる。
「この町で食べた料理、とても美味しかった。できれば故郷のみんなにも食べさせたい」
「別にかまわんで、食べさせても」
大阪の料理か広まるのは全然OK。
フレッドは吉本新喜劇以外にも大阪名物料理も気に入った様子。
「フレッドさん以外にも吉本新喜劇に入りたがっている人がいるんですよ」
中にはフレッドのように熱意ではなく、興味本位の人もいるだろうが吉本新喜劇が気に入ってくれたことには変わらない。
「どんどん、来てもかまわんで。どーんと来いや」
こうして、クロゴネンドは芸人の町として発展していくのであった。
賑わうクロゴネンド。




