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冒険者ギルドに転移したら、何度も死に続ける王女殿下に出会った件、知らぬ間に彼女と死の運命を共にする契約が結ばれていた  作者: ぼうせん ゆきりん
第一章 『死に寄り添う海月』

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第一章14『崩壊の一瞬』

「ああああああ!!」


  奏は目を見開いた瞬間、自分でも予想していなかった、引き裂かれるような悲鳴を喉から迸らせた。

  目の前の光景を判別する余裕すらなく、自分が今どこにいるのかを確認することもできなかった――四肢に残るあの、骨が砕けるような幻痛が、まだ神経の奥で狂ったように叫び続けていて、まるで地面に激突したあの瞬間が、今まで一度も終わっていないかのようだった。


「うわあああ――っ!」

  涙が前触れもなく堰を切ったように溢れ出し、奏はそれを拭う余裕もなく、その熱い涙が鼻水と混ざり合って、みっともなく顔中に張り付くのを許すしかなかった。


「なんで……なんでだよぉ――!」

  彼は無形のバネに弾かれたように突然飛び起きたが、両足はその残留した、鉛のように重い浮遊感のせいで、何度もよろめいた。手足をめちゃくちゃに振り回し、ほとんど狂気的に、その場でぐるぐると回り続けた――まるでそうやって激しく動くことだけが、骨の髄まで染み込んだ恐怖を、強引に体の外へ振り払う方法であるかのように。


「やめて……やめてくれぇ!!」

  彼の心臓は激しい雨のように、一回また一回と、胸郭を強く打ち続けた。その生理的な、息が詰まるような震えが、指先から四肢百体へと広がっていく。


「こ、お兄さん……?」

  あの厳しい顔つきの中年女性は、今、空になった木盆を抱えたまま、その場に固まっていた。彼女の顔には隠しきれない驚愕が浮かび、その後ろにいた二人の使用人も、驚いて箒を手から落としてしまい、この混乱とはあまりにも不釣り合いな、軽い音を立てた。

  三人は互いに顔を見合わせ、誰も一歩も前に出る勇気がないようだった。


  しかし奏は何も言わなかった。

  彼はその驚きと困惑に満ちた視線を構う余裕すらなく、頭の中には今、一つの考えしかなかった――突然降り注いだ、ほとんど死に物狂いの希望に、狂ったように満たされた一つの考えだった。


「俺……また生きてる……!」

  彼は頭を下げ、まだ微かに震える自分の両手を見つめ、それから周りの、すでに見慣れたあの宿屋のロビーを見渡した――あの古びた長椅子、昨夜修復されたばかりのあの窓、すべてが、彼の記憶にある、あの惨殺の夜と、まったく変わりがなかった。


  彼はリロードしたのだ。

  しかし今回は、死神に遭遇しなかった。

  あの黒い大鎌もなく、あの彼を吐き気がするほど嫌悪させる、首と体が分離する激痛もない――彼はただ、あの何百メートルもの高さからの、超自然的な色彩を一切持たない墜落から、突然目覚め、突然この、彼がすでに把握しているセーブポイントに戻ってきた。


「なんで……なんで俺はリロードできたんだ……?」

  この疑問は、本来なら彼の足を止め、本来なら彼を冷静にさせ、このルールの中の、彼が一度も考えたことのなかった、大きな矛盾を、改めて整理させるべきものだった――。


  死神は、一度も現れなかった。

  それでも、死はリロードを引き起こした。


  それは、リロードの発生条件が、最初から「死神の大鎌」ではなく、ただの「死」そのものだということを意味するのだろうか。死神は、ただ派遣された、執行者に過ぎないのだろうか。


  しかし今の奏には、その論理を突き詰める余裕など、まったくなかった。

  彼の心臓全体、魂全体が、今、別の、もっと激しく、もっと熾烈な感情に、完全に占められていた――。


  それは、ほとんど狂気的な、何も顧みない、生存欲と贖罪感が絡み合って生じた、狂乱だった。

  彼はもう何も言わず、その中年女性が向けてきた、気遣いの呼びかけにもまったく耳を貸さず、そのまま体を反転させ、靴紐すら結ばないまま、その重い木の戸を突き破るように開けて、まだ涼気の残る朝霧の中へ、勢いよく駆け出した。


  彼の両足はすでに疲労の極限に達していたが、今、ほとんど死に物狂いの意志に駆られて、狂ったように、あの巍然とした白い宮殿へと、走り出した。

  広場の喧騒は、彼の激しい、ほとんど鼓膜を震わせるほどの心臓の音の中に、徐々に消えていった。


「ルフィア――っ!!」

  奏はほとんど全身の力を尽くして、あの高くそびえる宮門に向かって、声を限りに叫んだ。


「ルフィア!ルフィア!ルフィア――!!」

  彼の声には、ほとんど凄絶な、まったく理性を失った震えが帯びていた。連日積み重なった、契約について、死神について、この終わりのない輪廻についての、すべての恐怖と絶望が、今、その一声また一声の、まったく筋の通らない叫びへと、変わっていった。


「出てこい!契約を中断してくれ!その契約をなかったことにしてくれよ!」

「早く出てこいよぉ――!!」


  広場に元々賑わっていた人々は、この瞬間、一斉に立ち止まり、無数の疑念に満ちた視線が、一斉に、この全身汚れ、衣服が乱れ、両目を赤く充血させた、得体の知れない不審者に集中した。


「止まれ!」

  あの冷たい、彼が聞き慣れたあの怒声が、再び響いた。数名の銀甲を纏った衛兵が、ほぼ瞬時に取り囲み、槍の先端が、冷然と、彼の喉元に向けられた。


  しかし奏はまったく構わず、彼の両目は、今すでに血走っていて、その死に物狂いの狂気が、彼にその密集した殺気を、まったく感じさせなくしていた。


「彼女に会わせてくれ!一目だけでいいんだ!」

「この男、おかしくなったのか!?」


「すぐに取り押さえろ、王女殿下の名を直接呼ぶなど不敬極まる!」

  数名の衛兵が一斉に前に出来、その隙間のない包囲が、ほぼ瞬時に、奏を中央に閉じ込めた。


  奏は必死に抵抗し、両手で狂ったように、あの閉ざされた宮門に向かって、無駄に振り回し、その両腕を死ぬほど締め付ける、鉄鋏のような手のひらから、逃れようとした。


「離してくれ!俺はただ――」

「黙れ!」


  一人の衛兵が突然拳を、彼の腹部に重く打ち込んだ。その突然爆発した、鈍い痛みが、瞬く間に奏の体を折り曲げさせ、喉から抑えきれない、苦しげな呻き声が漏れた。

  彼の視界は、その瞬間、急に霞んでいき、まるで一頭の、まったく抵抗する力のない、屠られるのを待つ羊のように、その鉄鋏のような手のひらに死ぬほど押さえつけられ、引きずられて、彼が一度も足を踏み入れたことのない、陰森とした方向へ、足早に進んでいった。


  ルフィアは、最初から最後まで、現れなかった。

  彼女は知らないだろう、あの賑やかな広場の外で、一人のひどく汚れた少年が、ほとんど崩壊寸前の理性のすべてを尽くして、声を限りに、彼女の名前を呼んでいたことを。


  牢の門が、ガァンという音を立てて、重く閉じられた。

  奏はその数名の衛兵に、まったく容赦なく、その冷たく硬い石の床にひどく押し倒された。

「宮門の前で暴れるとは、運がいいと思え。『治安妨害』の軽罪だけで済ませてやる!」


  その先頭にいた衛兵は、彼を見下ろしながら、その目には隠しきれない侮蔑と嫌悪が浮かんでいた。彼は足を上げ、まったく躊躇なく、奏の腰のあたりを、思い切り踏みつけた。

「ぐああ――っ!」


  奏の体は、瞬時に丸まり、その鈍く鋭い痛みが、瞬く間に彼の全身の神経を覆い尽くした。

「この二日間は、食事は期待するなよ」


  その衛兵は冷笑し、その口調には、まったく容赦のない蔑みが込められていた。彼は後ろの二人の仲間に向かって手を振り、そのまま身を翻して立ち去った。あの重い牢の門が、再び長く、押し殺されたような呻き声を立て、この陰森とした牢獄を、完全に静寂の中に閉じ込めた。


  足音が、徐々に遠ざかっていった。

  奏はその冷たい石の床の上にうずくまり、両手で必死に自分の腹を押さえていた。その肉体の鈍痛と、心の中のほとんど彼を完全に押し流しそうな絶望が、今、彼をほとんど呼吸もできないほどの、巨大な息苦しさへと、絡み合っていった。


  彼はルフィアに会うことすら、できなかった。

  彼はこの世界に渡ってきて、一体、何のためだったのだろうか。


  彼の脳裏には、あの天使の声が繰り返し響き、あの三つのルーレット、あの神秘的な、未知数のようなスキル、そして今、この、彼を完全に閉じ込めた【告げることのできない契約】という名の、悪意ある枷を、繰り返し思い起こさせた。

もしかして、俺はあの光の中で、不注意にも、あの天使を怒らせてしまったのだろうか。


もしかして、この一切の苦難は、最初から、彼にはまったく知る由のない、何らかの懲罰と報復に過ぎないのだろうか。

「なんで……」


  彼は呟いた。その声には重い鼻声と震えが帯びていて、連日積み重なった、この異世界について、この異世界転移についての、すべての不満と訴えが、今、堰を切ったように、彼の心の底から、狂ったように湧き出てきた。


  死神の大鎌は、なんと潔く、なんと鋭利だったことか――それはただの一瞬の、冷たい激痛に過ぎず、首と体が分離する時、彼はむしろ、本当の、長く続く苦しみを感じる余裕すらなかった。


  しかしさっきのあの墜落は、それとはまったく異なっていた。

  その、骨の髄から狂ったように爆発した、全身の関節を完全に押し砕き、ネジ曲げるような激痛は、今も彼の四肢百体に残り続け、消えることがなかった。その長く続く、自分の体が完全に崩壊し、完全に砕け散っていくのを、はっきりと感じ続ける、まったく潔さのない恐怖は、あの黒い大鎌よりも、はるかに彼を震え上がらせた。


  彼の体は、まだその骨折のような幻痛が残っているようだったが、彼にはもう、その痛みを構う余力すら残っていなかった。

  彼の心は、すでに彼の体より先に、完全に、崩れ落ちていた。


「なんで……なんで俺が転移したんだ……っ」

  奏はうずくまり、顔を深く膝の間に埋めた。その熱い涙が、再び、まったく前触れもなく、堰を切って溢れ出した。


「これが十四番目の異世界だって……勇者はいないのかよ……粗野な冒険者だけなのか……」

「なんで仲間がいないんだ……なんでどこもこんな凶悪な人間ばかりなんだよ……」

「俺は一体、何を間違えたんだ……っ」


  彼の声は、徐々に、ほとんど嗚咽するような、崩れた泣き声を帯びていった。連日、彼が強引に抑え込み、強引に隠してきた、一人の普通の高校生としての、脆さと悔しさが、今、もう隠しきれなくなっていた。

「俺はただ……テニスをしに行きたかっただけなのに……」


  彼はあの朝を思い出した。母親が彼の後ろで、心配そうに「道中気をつけてね」と言ってくれたこと、家の前に置き忘れたあのテニスラケット、そして、彼が最後まで送ることのできなかった、あの未完成の謝罪のメッセージを。


「この世界は、なんで俺を消去したんだ……」

「そして、俺を、この、くそったれな異世界に、放り込んだんだ……!!」

  彼の嗚咽は、その陰森とした静かな牢獄の中で、ひどく耳障りに、そして、ひどく小さく響いた。


  彼はどれだけの時間、涙を流していたのか分からず、自分が一体いつ、完全に意識を失ったのかも分からなかった。

  彼はただ、その深い、酸素が足りないような眩暈が、最終的に、彼を完全に、呑み込んでいったことだけを知っていた。


「よっ!」

  ひどく軽い、この陰森とした牢獄とはまったく不釣り合いな声が、突然、奏を、その混濁した暗闇の中から、ぐいと引き戻した。

  彼は突然目を見開いた。目に入ったのは、自分の前にしゃがみ込んでいる、一つの細身の人影だった。


  その少女は、奏とおおよそ同年代で、すっきりとしたショートヘアをしていて、顔にはほとんどふざけたような、まったく遠慮のない笑みを浮かべていた。奏がついに目覚めたのを見て、彼女はぞんざいに手を上げ、彼に向かって、ひどく気軽な挨拶をした。


「よっ!」

……これは何の挨拶なんだ?


  奏は呆然と、この突然現れた人影を見つめた。さっきまで彼の心にまだ漂っていた、重い絶望と悲しみが、この瞬間、この訳の分からない、軽快な挨拶によって、ぶつかり崩され、わずかに緩んだ。


  彼はゆっくりと体を起こした。四肢に残るその、痛みとこわばりに、思わず眉をひそめたが、さっきまでほとんど彼を完全に押し倒しそうだった、息苦しい絶望感も、今、確かに、この一眠りのおかげで、わずかに、薄れていった。


  彼はついに、現実に向き合う、わずかな力を取り戻した。

「お前は……誰だ?」

  奏の声には、まだ泣いた後の、かすれと鼻声が残っていた。彼は目の前に突然現れたこの少女を見つめた。その目には、隠しきれない警戒と困惑が浮かんでいた。


  少女はそれを聞いて、ただ首を傾げ、その目には、ほとんど当然のような、軽さが浮かんでいた。

「お前と同じだよ、ここに入れられたのさ」


  奏は一瞬呆然とし、それからやっと気づいたように、頭をかいて、ゆっくりと立ち上がった。しかし彼のその、頼りない両足は、その瞬間、思わず、激しくよろめいた。


  彼は思わず、後ろの冷たく粗い石の壁に手をついて、かろうじて、自分の体勢を保った。

「お前は……何のせいで?」


  奏は一息ついて、なんとか自分の声を、あまり弱々しく聞こえないようにしようとした。彼は目の前の、この狭い牢獄を見渡した――彼とこの少女の他には、誰もいなかった。空気には、湿った、重いカビの匂いが、漂っていた。


  少女はそれを聞いて、気楽に笑った。その笑顔には、ほとんど自嘲するような、自由さが浮かんでいた。

「パンを盗んで、捕まっただけさ」


  彼女は肩をすくめた。その口調には、この罪を犯したことに対する、当然あるべき罪悪感や不安は、まったくなく、むしろ、ほとんど当然のような、平然さが帯びていた。

「もっと重い罪だったら、ここにはいないけどね――」


  彼女は周りの、やや簡素だが、まあまあ清潔な独房を、気軽に一周指し示した。

「ここは、軽犯罪者のための場所さ。本当に、極悪非道な大罪を犯したら、こんな『快適な』牢屋に住む資格なんてないよ」


  奏はそれを聞いて、ゆっくりと体を起こし、目を、呆然と、今自分がいる、この狭い空間に向けた。

「じゃあ……ここは、軽罪の牢獄なのか」


  少女はそれを聞いて、無奈そうに頷いた。その目には、隠しきれない好奇心と、からかいの色が浮かんでいた。

「そうじゃなかったら?」


  彼女は首を傾げ、興味深そうに、奏のその、奇妙な図案がたくさん印刷された、黄ばんだTシャツと、彼の、連日積み重なった、重い疲労に満ちた顔を、見つめた。

「お兄さん……まさか、自分が何の罪を犯したのかも、分かってないんじゃないの?」


  奏は頭を抱え、もうその少女の皮肉を構わず、少女の対面に座った。

  何気なく、奏はその少女の体の特徴に気づいた。あれは黒い龍の尾?それに龍の角も?この子は明らかに、龍系の存在らしい。


  奏の視線に気づいて、少女は急いで自分の体を抱きしめた。

「ちょっと!今、確かに服が乱れていて、罪も犯したけど、だからってあんたが好き勝手に私をジロジロ見ていい理由にはならないわよ!」

「ただ気になっただけだよ……お前、龍族なのか?」


  少女は途端に不機嫌になった。

「何が龍族よ!私は誇り高き龍人族なの!あの知能の低いトカゲどもと比べたら、私はもっと高貴なんだから!」

「そんなに強いのか?でも捕まってるじゃないか」


  奏は困惑しながら、少女の戦闘力を見積もった。つまり、少女の体格からの推測だが、少女は小柄だった。しかし、龍人だからこそ、それだけではないかもしれない。だから、戦力ランクは奏より上だろう。


  少女は拗ねたように顔を逸らした。

「これは、郷に入れば郷に従うってやつよ!」

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