第6話 『地下鉄』
私は今、スラム街に向かっている。自称『導き手』の女によると、地上より地下鉄のほうが『比較的』安全らしいが……
――バババババッ!
「熱烈な歓迎ね……!」
私は追跡型ドローンから、機銃の洗礼を受けていた。これで比較的安全とは、なかなか皮肉が効いている。
おまけに地下鉄は広いので、なかなか聖刃も届かない。私も遠距離攻撃ができればね。
ズズズズ……何かを引きずる音が聞こえた。イヤな予感がする。私の直感は当たり、あのパイプ兵二体と鉢合わせとなった。
ボス格がザコ敵として出てくるなんてね。私を発見すると、猪突猛進してきた! 相変わらず学習能力はないみたい。
私はパイプ兵二体を盾にしながら、ドローンの機銃を避けた。ドローンは弾切れを起こしたみたいで、撤退していく。逃がすわけないでしょ!
私はパイプ兵の背中を踏み台にして、空中のドローンを交差刃でバラバラにした。着地すると、二体のパイプ兵が突っ込んできた。
――グシャッッ‼
そのまま正面衝突して、お互いの動力を突き34て機能停止、手間が省けた。ん? アレは……
私は隅で、小さく光っている柱を見つけた。どうやら中間点らしい。『柱』に触れても、私の『記憶』は再生されなかった。
「もっと大きな柱に触れないとダメみたいね。ん? 傷が……」
受けたダメージが、一瞬で回復した。スタミナも同様で、万全の状態になった。この小さな柱は、回復スポットとして使えるの?
「なかなか便利ね。今度はメッセージ?」
私が腕時計タイプの機器を確認すると、立体映像が起動した。あの『導き役』の女から、通信手段として貰ったものだ。
『リア、順調かしら?』
「お陰さまで、手厚い歓迎を受けてるわ」
私が皮肉で返すも、女はまるで意に介さない。
『それは良かった。早速だけど、私と通信しているという事は、安全地帯に居るのね?』
女によると、セーフティから『半径10メートル以内』は敵襲を受けることはない。さらに体力とスタミナの回復、新たな『スキル』の獲得、聖刃の強化、集めた素材でアイテムの『合成』など色々できる。
早速、私は『雷撃』を獲得。左手から発する『雷属性』遠距離攻撃だ。これで、ドローンに手を焼くことは少なくなる。
『ああ、そうそう。セーフティを利用すれば、倒した敵も再配置されるから気をつけて。それとセーフティ同士で、高速移動も出来るから。それじゃリア、良い旅を』
他人事のように通信を切る女。まぁ私のやるべき事は変わらない。さっさと、こんな辛気臭い地下鉄を抜けよう。
面白いと思いましたら、モチベになるので是非ブックマークをお願いします。




