第40話 『ハンター』
「な……自ら限定解除を起動したのかっ⁉」
「おーばーりみっと……??」
対照的な反応のサラとエミリー。私は構わず、聖刃を地に突き刺した。
――ヴォンッ!
たった『それだけ』で、五芒星は四散した。ポカーンとする二人。騎兵はランスを私に向けると、また無数の雷矢が出現した。
数には『数』で対抗すればいい。私が聖刃をかざすと、雷矢以上の『マスケット銃』が出現した!
「アタシのマスケット銃っ⁉ ちゃんと使用許可を取りなさいよっ」
「……突っ込み処は、そこではなかろう」
――ズガガガガッ!
私が転送したマスケット銃は一瞬で雷矢を撃ち抜き、さらに本体を蜂の巣にした。騎兵は暴走モードに突入、正面から突っ込んできた!
私は聖刃を構え、体勢を低くした。後方でサラが、「まさか……」と呟く。ザンッ! 不可視の八連撃が、騎兵の両腕を切断した。呆然となるサラとエミリー。
「信じられぬ……我々は何を見ているのだ?」
「つーか、なんでリアがアタシたちのスキルを使えんのよ?」
エミリーに訊かれ、サラはしばし考えた後、「恐らくだが」と前置きした。
「試作型のリア殿は、高田博士の『最高傑作』と云われている。いわば総てのAHの『始祖』的存在で、仕様さえ書き換えれば使える」
「なによソレっ⁉ 『ちーと』じゃない!」
後方で何やらワイワイやってるけど、騎兵は襲ってくる気配はない。それどころか、明らかに足元がすくんでいる。
メカでも『恐怖』を感じるのか? それとも意味不明な動きに『処理』が追いつかず、フリーズした?
やがて騎兵は何を思ったのか、回れ右して脱兎の如く駆け出した。逃がすワケないでしょ?
ザクッ! 私がトドメを刺す前、騎兵はバラバラになった。
今のは……私が使った死咬、ただ『精度』が雲泥の差だ。『今の私』でも、|軌道が全く視えなかった《・・・・・・・・・・・》。
「おーおー、でけぇエネルギーを感知したから来てみりゃ愉快に燥いでンじゃねーか」
戦場とは思えない軽いノリの口調。気がつけば、瓦礫の縁の部分に腰掛けている女が一人。
燃えるような赤毛と紅玉のような瞳が印象的で、肩に身の丈に合わない巨大なチェーンソーを担いでいた。
戦場であの出で立ちでは、目立って仕方ない。それとも『敢えて』目立つ格好をしているのか?
「…てか誰?」
「……ぁ……」
対照的な反応のエミリーとサラ。特にサラは明らかに『怯えて』いた。
「おー! 知った顔が居るかと思ったら、『弱虫』のサラじゃねーかよッ⁉ 半年前アタイに半564にされて、泣きべそ掻きながらトンズラ扱いたっけェ??」
サラが……『弱虫』?
「……忘れはしない。女神『直属』の特A級凄腕ハンター……『憤怒の炎』ソレイユ!」
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