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第3話 『烙印』

 廃ビルを淡々と進む『私』ことリア。突如、聞こえてきた『声』の主を探す。あの声は、私の『名前』を呼んでいた。私の『記憶』の手掛かりとなるだろう。


――ガサガサッ!


 何かが急接近してくる! 速い……! 


 正体は四足型の『警備兵(ガーディアン)』 武装できない代わり、機動力が向上している。しかも、一体じゃない。『壁走り』を駆使しながら、私に肉薄(せま)る!


 私はブレイドを薙ぐも、あっさり(かわ)され鋭い爪が腕を掠めた! くっ……⁉ まだ狙撃のダメージが残っている!


……囲まれると、一気に体力を削られる!


 私は(きびす)を返して、一目散に駆け出した。当然、警備兵は追跡(おって)くる。狙い通りね。私はさっきの倉庫まで、(おび)き出した。

 狭いここなら、相手の動きを制限できる。私は出入口で迎え撃ち、なんとか各個撃破した。


「ふぅ……」


 私は膝をつき、ブレイドに体重を預けた。思った以上、連戦の疲労(つか)れがある。今、襲われたらマズいな。


「ん……?」


 私はポーチが、光っている事に気づいた。取り出してみると、さっき入手した『烙印(スティグマ)』だ。(おもむろ)にかざしてみると、烙印は輝いて消えた。


「っ⁉ 傷と体力が……」


 仕組みは解らないが、素材の状態でも使えるみたい。とりあえず、助かった。一階まで降りると広間(エントランス)に出た。


――グルルルルッ!


 いかにも獰猛(どうもう)な獣が、私に背を向けていた。『黄泉人』の亜種? 次から次へと飽きないな。

とりあえず、背後から致命的一撃(ファタールヒット)。獣は怒りの形相で、私に振り向いた。


 図体が大きいだけあって、流石に一撃はムリか。獣は前肢を振り回すも、動作(モーション)が大きいので回避は容易。さっきの小型より、戦いやすい。


――ドゴォオオオオンッ!


「何……っ⁉」


 巨大なパイプを持った警備兵が、壁を破って乱入してきた! そのまま私ではなく、獣に向かって突進した。

 パイプごと壁に叩きつけ、串34にする。獣は暴れるも、どうにもならない。警備兵はAIレベルが低いのか、侵入者は全て攻撃対象みたいだ。


 私は警備兵の背後から、ファタールを決めて体力を削る。警備兵はパイプを強引に引き抜いて、応戦した。

 私は適当に振り回すパイプを冷静に見極め、一撃離脱(ヒットアンドアウェイ)を繰り返した。警備兵は高く跳躍(とん)だ!


「まさか……!」


 その『まさか』だった。警備兵は、両手持ちしたパイプを力任せに振り下ろしてきた!


――ドコォオォオオオオ~~~~ンンッッ‼


 轟音が響いて、床が抜けた。私と警備兵は、成す術もなく墜ちていった……。

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