表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/48

第20話 『処刑人』

「ここが『ポイントK』ね」


『位置的にそこで問題ないわ、リア』


 私はバイクから降りて、ミアと通信していた。バイクの機動性とミアの的確なナビのお陰で、今までじゃ考えられないほど探索が快適になった。


「リア、目的地にマーカーを付けておいたわ。ただし、信者も集中しているから気をつけて」

「分かってるわ。早速、お客さんが来たもの。ミア、また後でね」


 私が通信を切って振り向くと、どこに隠れてたのかワラワラと敵が湧き出た。笠を被った浪人風の黄泉人、それに地を這う小型ドローンだ。


――ザンッ!


 浪人が一気に踏み込み、袈裟(けさ)斬りを仕掛けてきた! 意外と(はや)いな……初期の私なら、直撃(モロ)に受けてたかも。


――バババババッ!


 さらに後方からドローンが、浪人お構いなしに機銃を放ってきた。なかなか鬱陶(うっとう)しいので、早々にタレットで沈黙させた。浪人も襲い掛かってくるが、所詮は統率が執れてない烏合(うごう)の衆。各々、適宜(てきぎ)に処理する。


 粗方片付けた時、私は死角から射貫かれた『視線』を感じた。ほぼ反射的に身を捻ると、凶刃が脇腹の服を切り裂いた!

 距離を取ると、赤黒い着物の『処刑人(エクスキューショナー)』が私を冷たく見据えていた。着物の色が元からなのか、返り血によるものかは定かではない。


 今のは明らかに致命的一撃(ファタールヒット)を狙っていた。まぁ私も普段やってるから、お互い様なんだけど。武士(もののふ)は刀を水平に構え、静かに私に歩み寄る。


 コイツ……出来る。そう思った瞬間、武士は『一歩』で私との距離を詰めてきた! これは『縮地』……⁉ データベースに……って、考えてる余裕は一切ない!


 武士の一閃……! たった『一振り』で、十の斬撃が迫った! 私は反射的に飛び退くも……


――ブシュウゥウウッッ‼


 鮮血が舞い、私は思わず膝をついた。なに……今のは? あれほどの斬激を『同時』に放った? あり得ない。いくら相手が人外とはいえ斬撃の性質上、どうしてもラグが生じる。


 落ち着け私……本当に『同時』なら、手の打ちようがない。なにか『攻略法』があるハズ。私は左手のグローブから、オズから譲り受けたシールドを構えた。


 再度、武士が構えた。私は歯を食い縛り、なんとか斬撃に耐えた。見た目は派手だけど、威力はそこまでない。もしかして……


 私は聖刃(ブレイド)を両手で握り、次の残撃に備えた。私の推測通りなら、十の残撃はあくまで『一太刀』……つまり残りの九は、極めて実体に近い『フェイント』だ。


 でなきゃ説明がつかない。私は全神経を集中して、実体の『一』を見極めることにした。

面白いと思いましたら、モチベになるので是非ブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ