第二章 ep.7 『Fif(フィフス)と五摂家ーー真実の覚醒ーー』
皆様、ご機嫌麗しゅう。
ここ最近は、暑さも和らぎ、残暑とはいえ、吹く風が秋めいて来ましたね…。私は、夏生まれなのですが、実は秋が1番好きな季節なのです。あ!決して食欲の秋!?だけではありませんよ笑。 心地よい秋晴れの日に、好きなところを見つけては散策する…。疲れれば、少し休憩をとって景色を眺める。それだけで最高の気分が味わえる!?なんとも安上がりな人です…笑。
『!?』話しかけて来た、和装の老婆がこちらに向かって来た。
『あの〜、、もしかして空城家の方ですか?』ルミナが話しかけた。
『はい、初めまして。蘭スズクと申します。今、当主のキオウ様は出て居られます。その間、私が留守を預かっております』。周りを見回しながら、、
『この尸解領域は《大空の魔女》でありますキオウ様が施した空間になります。普段、俗世界からこちらに立ち入ることは出来ません。たとえ魔女であってもです。皆様が入れたのは、キオウ様の意思と共鳴出来たからに他なりません。その強い意思こそ、お仲間である証と存じます。そこでですが…!?』
スズクが一瞬、両目を閉じ、すぐに目を開けた!?すると、ルミナ以外の3人が吹っ飛ばされた!
『!?みんな!』ルミナが声をかける!
『ルミナ!』いち早く、体勢を立て直したライハが駆け寄るが、見えない壁に阻まれている!?メノウ、ナギサも同様。ルミナと3人が分断された。
『ルミナ様…参りますよ!《闇淤加美》と、両手を前に唱える!!』手のひらから、うねるように幾つかの闇波動が放たれる!
ルミナは同様するでもなく、素早く右手を差し出し、
『オン ロケイ ジンバラ ソワカ!』尸解を唱える!その瞬間、目の前に現れた異空間のグラデーションに闇の波動が吸い込まれ、消滅した!。
『凄い!』ナギサを始め、二人も驚く…。闇を呑み込んだ異空間が消えた瞬間、ルミナがスズクに切り掛かる!両手に《叢雲の太刀》、、一の太刀で、スズクが真っ二つに斬られた!
ルミナには分かっていた。現れたのが《分身体》だと云うことを…。
『スズクさん、まだやるんですか?』辺りを見回すルミナ、、次の瞬間、背後に気配!!と同時に
『天乃布由衣』と唱え、瞬時に《大気の衣》を纏うルミナに、闇の波動を帯びたスズクが襲い掛かる!しかし、簡単に跳ね除けられた!?
『え!?』ルミナが吹っ飛ばされたスズクに駆け寄る。
『あれは分身じゃ無かったのか?』メノウも駆け寄る!?それを見て、分断が解けたことを知り、ライハ、ナギサも駆け寄った…。
『あいたたたたッ』スズクがルミナに抱き起こされる…その時、
『やり過ぎだよ、スズクさん笑』男の声がして、近づいてくる!?
『あら?お戻りでしたかキオウ様』皆、一斉に振り向く!
『初めまして、水無瀬ルミナ様、、いや《Princess 泉凪閖》….』ルミナの前まで歩みより、片膝・片腕を付いて跪き、頭を下げた!。驚くルミナ!!
『あ、ちッ、ちょっとやめて下さい!頭を上げて、キオウさん!』
『ハッ』すぐさまキオウが立ち上がる!かなり大柄で、ライハに負けないくらいの良い体格だ。白いマントに《Fif》の紋章。キオウが話し出す…。
『約800年も前…我ら五摂家が不甲斐ないばっかりに、王家転覆を許してしまったこと…そして、我らの中から裏切り者を出してしまったこと、、どれを取っても弁明の余地もごさいません…。そして、今日まで泉凪閖家の王政復古を掲げて戦って参りましたが、それも未だ成らず…。我ら旧五摂家が共に立ち上げたFifも、この長き年月の間に、晟霞の魔女狩りの的にされ続け、抗う牙をも削がれ、Fifの名の下に抵抗し続けているのは、もはや空城家だけになってしまいました。それでも父と二人、戦って参りましたが、その父も甕星アマツの手によって命を奪われました…。正直、途方に暮れかけていた時、このリングのafが、とてつもない波動を発して輝きだしたのです!このリング(af)は、当家に受け継がれて来たモノで、泉凪閖王家より賜りしaf。その輝きを見て、確信しました…《今、その時が来た!》と…。約800年も抗い続け、苦渋を舐めさせられて来た我らに、ようやく希望の光が差したことを…。貴女の下で、我ら先祖代々の宿願が成就することを…』言葉に詰まるキオウの目から大粒の涙が溢れ落ちた。
『キオウさん、私達があなたを訪ねて来たのは、一緒にアマツを倒して欲しいからなの…お願いします』ルミナが頭を下げた
『ハッ!陛下の仰せのままに』敬礼するキオウ。
『案外、、簡単だったな』ライハの言葉に二人が頷く。
『あの、ありがとうございます…。あと、、なんか、、ちょっと堅苦しいので、、普通にして貰って良いですか?』
『!?…アハハハ、そうですか?じゃあ、普通な感じなら、、ルミナちゃんかな?』
『はい!そんな感じで笑』
『やはり、思っていた通り貴女は聡明な方のようですね。あの甕星アマツが《本物》だと解っていらっしゃる』…!?
『え?ホンモノ!?』ルミナを始め、三人が首を傾げる。
『は?ご存知ないのですか?今、我らが倒そうとしている甕星アマツこそ、約800年前、アマツを含む8人の魔女達とその配下を率いて反乱(Rebellion Genevieve)を起こした首謀者=張本人なのですよ!』
『えっと…どゆこと??』メノウが聞き返す
『アマツは、その当時の大空の魔女波動で今の世界に来た。その目的は不明だが、、事実だ!』
『…そう言えば、アマツが初めてエルデの体を通して私達に接触して来た時、ネロさんを見て《あの時の猫》って言ってたわ!!』ナギサが思い出す
『てことは、、やっぱり、タイムスリップして来た本物ってことか!』ライハ・メノウ共、驚きを隠せない…。
『え!でも、私のお父さんだよね?』
『いや、ルミナちゃんのお父さんでは無いよ!ただ、現世の泉凪閖家に近づく為に、宗家に当たる君のお母さんに接触して来たのだど思う。本当のお父さんは、おそらく、、いや、アマツの事だ!確実に、もう…』。
『え!…そんな、、あの人の顔を幼い頃から…!?』
ーールミナの記憶がフラッシュバックする…。
本当に古い記憶の中に、母と思われる女性に抱かれている私。その私に微笑みかけている男性はアマツではない!?…。次に思い出した場面では、私達三人のところに、一人の男性が訪ねて来た…。母に手を繋いで貰って、ゆっくりと玄関へ。母が扉を開けると、そこに立って居た男性が玄関に入り、私の方に近づき、ゆっくりと腰を下ろして頭を撫でて来た…その男の顔が《アマツ》だ!!ーー
『え…そんな』ルミナがへたり込むように崩れ落ちた…。
『ルミナ!』四人が駆け寄る!
『なんか、、ごめん』キオウが申し訳なさそうに謝る。
ルミナの目から涙が溢れる…。突如知らされた、本当の父の訃報…実の父親だと思って心を痛めていたアマツが、実の父の仇であること…悲しさと、込み上げてくる怒りとで、気持ちの収拾がつかない…ただ涙が溢れ出て止まらならかった…。そんなルミナの肩を抱きながらナギサが
『ルミナ…今、、ホント辛いところゴメン。でもね、言うね…アマツを倒そうよ!ルミナ!。私達もいる、キオウさんもいる!』しばらく俯いて…考えるルミナ……涙が、、止まった…。
『…うん、そうね。今日、キオウさん達に会えて良かった。だって本当の事を知れたから。アマツは、父ではなく、本当の父の仇だった!…やっぱり許せない!…だからもう迷わない!』すっくと立ち上がるルミナ…ライハが心配そうに
『ホント、大丈夫なのかよ?無理だけはするな!俺達がついている!』メノウも頷く。
『うん!ありがとう。ここに居るみんなが、一つに成れたから…私達の手で、甕星アマツを倒そう!』
皆が、少し安堵し、心を一つにした瞬間だった…。
『そう言えば、キオウさん空魔女なんですね!空城家は、空魔女の家系なんですか?』
『いい質問だね…何ちゃんだっけ?』
『ナギサです』
『空・光・闇、この三つの属性は、特に貴重なんだよ。その中でも空属性は、私の知る限り、泉凪閖家と、もう一家しか知らない』
『そのもう一家が、空城家なんですね』
『いいや。空城家は、泉凪閖家の遠縁になる。かつての本家と分家みたいな。ただ、泉凪閖家とは違い、空城家に生まれる魔女が、全て空魔女ではないんだよ。やっぱ泉凪閖宗家は凄いんだよな…』。
『おっと、忘れるところだった』キオウが左手の小指からシルバーリングを外す
『ハイ、このリングが泉凪閖王家に伝わるafだよ』ルミナに手渡した。
『わぁ!やったー!みんなが色んなafを持っていて、いいなぁ、私も欲しいなぁ…って、ずっと思ってた。しかもリングだし』嬉しいさを爆発させるルミナを、不思議そうに見るナギサとライハ
『え!?ルミナって、今までaf持って無かったの!?』
『…そういゃぁ、、見たこと無えな、ルミナのaf』
『え?、、うん、そうだよ』
『あ!そうか二人は知らなかったのか』メノウが相槌ちを打つ
『!?何じゃと!』スズクが驚く
『え?ルミナちゃん、本当にafはコレが初めてなの?』キオウが再度確認する
『はい!そうです』
ーー《そんなこと..!?…この子、、もしや、伝承の!》キオウは言葉にせず飲み込んだーー
『そう。じゃあ、とりあえずはめて見て』キオウに勧められ、左手の薬指にはめてみた…
『ん?サイズが…ブカブカで』
『なんか感じ無いのかよ』ライハが聞く
『う〜ん…特に…』
『そっか…サイズも合わせて直さないとな。スズクさん、トランスミューター(錬成師)当てある?トム(富井)さんかなぁ?』
『あの偏屈ジジイはダメじゃ!私が好かん!』
『あ!ネロさんが錬成師さんを探してくれてるので、こっちも当たって見ます』
『ネロさん?…あゝ、pledgerか。確か、仙猫だよね?彼らの情報網なら信憑性が高い。このリングの石(遺物)を、しっかりとTrans muteして、波動を引き出せるようにして貰わないと。魔女波動と石をtuningして貰う必要があるから、ルミナちゃん自身が錬成師(Transmuter)さんに会った方が良いよ』
『そうですか、分かりました』。
『いずれにしても、アマツを倒すと決めた以上、準備は怠れない。こちらも協力者を当たってみるよ。一人、確実にアマツを倒したい子がいるからね…。
それと、アマツの《闇》波動はかなり強くて深い。だから、どうしもある属性の魔女を仲間に引き入れる必要がある!』…。
『To be continued』
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
第二章も、だいぶ佳境に差し掛かってきました!ルミナの秘めたる謎とは?フィンレの目的とは?アマツとの決着の行方は?
盛り上がりはここからです!是非お見逃しなく!。それでは、
また次回お会いしましょう。




