第二章 ep.1 『閉ざされた傘とRequiem』
この度は、私の作品に辿り着いていただき、ありがとうございます。
『新たな魔法系冒険ファンタジー』の作品を思い描きながら書きました。
私の中では、かなり大がかりな作品になる予感がしています。
二章に入りました!
コレ以降、もっと掘り下げて行きますので、どうぞ皆様、お付き合い下さい。
ーー《魔女なんてキライ…》
魔女に成ったワタシの座右の銘だ…。
『お姉ちゃん、早く行こ!』妹のレアンが言う。
『ごめん、ごめん、、行こか』。
小鳥遊リアン、レアンは双子の姉妹。都内に住み、とても裕福な家庭に生まれ育つ。それ故、何不自由ない生活を送っている…。
特に不満も無く、人生に目標も無い…。2人共通の趣味は《ゴスロリ》ロリータファッションをこよなく愛し、常日頃から心酔している。いつも決まって日傘を持ち歩く…。そんな2人が魔女になったきっかけが、2年前に亡くなった母の存在だった。
遡ること5年前、、2人がまだ11才だった。突然母から《魔女》の存在を知らされ、自分はその一族だと打ち明けられた…。
だが、2人はさほど驚きもしなかった。何故なら、リアンは、お気に入りのロリ服や靴を汚したくない時、水たまりがあれば、少し意識するだけでその水が捌けたり、辺りに分散して避けることが出来ていた。それを常々見ていたレアンも、なんとなく自分にもそのような能力があることを察していた…。
『でも、なぜ急に魔女だの魔法だの言うの?』レアンも頷く。
『とにかく、もう時間がないの。ね!分かってリアン!お姉ちゃんでしょ?』私はこの言い回しが嫌いだ。
『時間って何?何の時間が無いの?』レアンが強く詰め寄る。
ーー《今に分かるわ…》ーー
それから毎日、来る日も来る日も、母から2人は魔法波動や基礎を叩き込まれた。そして、一昨年の春に母は他界した…。
今、思えば母は自分の死期を悟っていたのだろう。だから
《自分には時間が無い》
と思い、母の家に代々伝わる魔法波動の伝授に至ったのだろう…と思った。それが間違いだと気づくことに、そう時間は掛からなかった…。
いつものように、学校終わりにトイレに立ち寄り、ロリ系の服に着替えて原宿方面に向かって2人で歩きだした…その時!とてつもなく強い瘴気が、背中から入って来た!!…あまりに突然過ぎたのと、恐怖のあまり振り返れない!
『おねえ!?』レアンの声も震えている…
『大丈夫!振り返えらないで。急ご!』レアンの震える腕を引き、先を急いだ。
足早に交差点を渡り、逃げ込むように路地に入った瞬間
『!?…しまった!』思わず声が漏れる…。辺り一面真っ暗闇…レアンが『尸解領域⁈』と反応を見せる。
『レアン、、やるしかない!』リアンが促す。2人が身構えた瞬間、暗闇の中から足音が聞こえ、こちらに近づいてくる…そして、
『へぇ、、双子か…珍しい笑』得体の知れない瘴気を帯びた男が姿を現す!。
『私は、甕星、、アマツ…君たちの名は?』
とてつもない恐怖に震えてながらも、2人は男に向けてAFの傘を広げ、攻撃を仕掛ける…!?波動が出ない!!
『名乗らないのかい?笑…まぁ、いい』…
次の瞬間2人の頭の中にアマツの声が響く…
『もう、遅いんだよ、、フフフ』
『か、、体が動か….ない』
『おねぇ、、ちゃん!?』『レアン!!』
体中に闇が入り込み、侵食され、、意識が遠のく…
リアンが最後の力を振り絞っり、傘を突き出すが、
アマツに簡単にかわされ、意識を失った…。
ーー数日後、
放課後の帰り道、ルミナがネロリと家路に就く…。
『今から、ナギサと待ち合わせなんだ。ライハのお見舞いに行こうと思って』。
『見舞いのぉ…まだ意識が戻っておらんのにか?』
ルミナは無言で頷く。
駅前の書店に居るナギサと合流し、花屋に立ち寄った。2人で店員さんに話、花を選ぶ…ガーベラにした。
店を出て、駅の方へ向かう最中、狭い路地の辺りで、ネロリの耳が《ピン》とたった!。何かを察知したのか、その路地の前で立ち止まり、奧を見つめている…。2人も《この気配…》アマツの瘴気によく似た感覚を覚えた、、だが、少し違う!?…。
皆、一瞬戸惑ったが、避けては通れないことも同時に思った。臨戦体制で路地裏に入った。
誘われるように、先に吸い寄せられる感覚て進んで行った。
開けたところに出た瞬間、稲妻がナギサの頭上に落ちる!!しかし、ルミナの右手から波動『天乃布由衣《大気の衣》』を放出!稲妻を跳ね除けた!!
『あれぇ〜、ちゃんと狙ったのになぁ!?』とレアンが言う。
『いつの間に!?』ネロリが驚く。そう、、いつの間にか、目の前に、ゴスロリ調の2人の少女が立っている!!
レアンは広げた傘を、肩にかけるように持ち直した。
『あなたが、ルミナちゃん?ゴメン、、死んでよね!』次の瞬間、リアンの傘がルミナの方へ向けて開く!一筋の水柱がルミナを襲う!!ルミナの前にナギサが立ち、両手でそれを受け止める!。
『あなたも水属性の魔女なの?』リアンが問う。
『あんたもね…』とナギサが返す。
次の瞬間、レアンが傘を振りかぶりルミナに襲いかかる!ルミナは悠然と《…叢雲》と呟きそれを難なく受け流した。跳ね除けたられたレアンが体制を整える。
ナギサが『驟雨』と唱え、右手をリアンに向けると、大粒の雨が怒涛の如く、リアンを襲う!!慌ててリアンが傘を広げて防ぐが、勢いで吹っ飛ばされ、背中から地面に落ちた!
『おねぇ!?』レアンが叫ぶ!
油断したレアンにルミナが叢雲で斬りかかる!間一髪で避けはしたが、波動が凄まじく、残撃で肩から背中にかけて切られる!
《くは…》レアンも吹き飛ばされた。
『…レアン、、』リアンもダメージを負った身体でレアンの元へ…。
一瞬、意識を失っていたレアンが意識を取り戻すと同時に正気に戻る…レアンがリアンの腕を掴んだ!?その瞬間、リアンも正気を取り戻した!
『おねぇ?何コレ!?いっ…たぁい、痛いよぉ』
『レアン…!?』リアンも背中に激痛が走る。
2人とも、動けずにいる状態を見てルミナが言う
『まだやるの?もう勝負はついたと思うんだけどな』
声の方に目をやる双子…。
『あなた達、一体なんなの!?こんな酷いこと…』
リアンの発言に、呆気に取られるルミナとナギサ…。
『もう、アマツの瘴気が祓われたのじゃろう』ネロリが言う。
『ルミナ、手当てをしてあげなさい』ネロリに促されルミナが2人の元へ歩みよる…。
状況が把握出来ない双子は小刻みに震え
『もう、、やめて下さい!』ルミナは透かさず
『大丈夫!もう痛いことはしないから、、ね!あなた達の手当てをさせて、お願い』。ルミナの優しい眼差しと、とても暖かな波動を感じ取った双子は、少し安堵の表情を浮かべ、頷いた。
《オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ》ルミナが尸解し、宇宙と繋がる…。そして、レアン、リアン、に処置を施す。
『あれ!?痛くない!』レアンの傷口が、跡形も無く消えて無くなっていた。リアンも吹き飛ばされて、強く打ちつけた背中の痛みが全く無くなっていた…。
『あ、、ありがとうございます』リアンがお礼を伝える。
『もう大丈夫そうね…良かった!ごめんね、色々と』
『いやいや、てゆーか、そっちから襲って来たから!』ナギサが不満そうに言う。
『え!?…あ!そうだ、、あの男に私達、、』レアンが思い出したように言った。
『甕星アマツじゃな?』ネロリが問う
『!?…そう、たしかアマツって言ってた』リアンが答える…。
これが父の仕業だと改めて知らされると、やはりショックだった…。痛心のルミナを見て、ナギサが歩より肩を抱いた…その時!
ーー《…今だ、ヤレ!》
一瞬にしてリアンに、アマツの瘴気が戻り、傘でルミナを突き刺した!!アマツの瘴気を、瞬時に察知したネロリがルミナの前に飛び出して盾となったが、波動の強さが傘先を更に鋭利なモノにしていた!そのためネロリを貫通し、ルミナの胸元深く突き刺さった!
『ルミナぁ!!』ナギサの声が響く!。傘を抜くと、大量の鮮血が溢れ出した!。崩れ堕ちるルミナをナギサが抱き抱える。ネロリがリアンに飛びかかる!
『ナギサ、お前はルミナを連れて逃げろ!メノウのところに行けば何とかなるはずじゃ!!』
ナギサが『ミシェ(pledger)お願い!!』ナギサのpledger(妖精)が現れ、ミシェが頷き、ルミナを丸呑みした!!。ナギサが逃げようと振り返った瞬間、稲妻に撃たれてた!
『逃がすわけないけど?』レアンにもアマツの瘴気が漂っている!。間一髪、ミシェがナギサを庇った!!
『ミシェ、ルミナをメノウのところへ!』ミシェは空高く舞い上がり消えた!
『てゆーか、あんたは私がやるしかないわね!』ナギサが身構える!
ネロリも大怪我を負ってはいるが《仙猫》特有の能力の一つ、自然界の生命力を、超スピードで吸収して、ほぼ回復してきていた。
『お主も可哀想に、、奴に乗っ取られているだけだからのう…。その体、傷つけはせん!』ネロリが一度、両目を閉じて目を見開いた!次の瞬間、尾が2本になり、右目の黒目が真っ赤に変わっている!リアンも、自ずとその右目に惹かれて目が合った瞬間!リアンの中にネロリの意思が、一気に入り込んできた!
『ん!?お前ぇ!!』アマツが気づく!!
『今度はワシの番じゃ、出てゆけ!アマツ!!』
リアンの精神から、アマツを追い出した!!
リアンが意識を失って崩れ堕ちる。そこへネロリが滑り込み、背中で受け止めた!。
レアンは雷属性で、ナギサが水属性…。ナギサにとって相性が悪い。レアンの傘から放たれる稲妻を、まともに受けてしまうとダメージが大きいことに気づく。かわすことに専念せざるを得ない!。徐々に体力も削られ、息が上がってきた。それにレアンも気づき、一気に決着をつけにきた!。傘を一度閉じて
『とどめぇ!《Mehrfachblitz》!!』傘を開くと無数の稲妻がナギサを襲う!避けようとした時、足が滑り体制が崩れた!。
ーー《避けれない!!》
と、直撃覚悟で目を閉じた…!?直撃したはずなのに、全く痛くはない!?…目を開けると、、
『ナギサさん、大丈夫ですか?』リハヤがナギサを抱き抱えていた!。
『リハヤぁ、、てゆーか、あんた今まで何してたのよ!ルミナも大変な時に!!』ナギサが捲し立てる!
『あ、いやぁ…そんなことを言われても、ですね…僕はこの場には居なかった訳でして、、ネロリさんの念が飛んで来て、それでぇ…これでも大急ぎで』
『言い訳はいいから!あなた、戦えるんでしょ?』
『あ、、はい』終始ナギサに圧倒されてしどろもどろなリハヤ。
気を取り直し、ナギサを下ろしてレアンの元に赴く。リハヤに稲妻の攻撃が降り注ぐ!しかし、その全てを避け、更には稲妻を、波動を帯びた手刀て切り裂き、瞬く間にレアンの元に駆け寄った!
『…凄っ』ナギサがその様子を見てつぶやいた。
『ちょ…な、何!?なんなのよコイツ!』レアンが動揺した瞬間視界からリハヤが消えた!?背後を取ったリハヤがレアンに攻撃しようとした時、、
ーー《殺しても、傷つけてもいかん!》--
リハヤの意識にネロリが叫ぶ!
次の瞬間、波動を解いた手刀が、高速で後頭部に一撃!。レアンの意識が飛び、崩れ落ちるところをリハヤがそっと支える。『分かっていますよ、、ネロさん』そして、レアンの体を丁重に地面に寝かせた。
『ふぅ…』リハヤがひと息つく…。
『…終わった』ナギサが言う、、その時!
ーー《何が終わったんだい…!》-- !?
横たわるリアンの傘(AF)が動き出し、右手に収まる!?その瞬間、アマツの瘴気が一気に入り込み、ネロリの意思を追い出してしまった!。再びアマツの瘴気に呑まれたリアンが立ち上がり、それに呼応するかのようにレアンも立ち上がる!?咄嗟に避けたたリハヤが
『え?この子の方も!?』と驚く。
--《当たり前だろ…双子なんだから…笑》--
レアンが雷光になり、瞬時にリアンの元に着く…。
--《さぁ、2人そろった。息の合ったところを見せてくれるかい?》--
2人が手を繋ぎ、ネロリに向けて傘を合わせるように開いた『orage!』稲妻を帯びた凄まじい嵐がネロリを襲う!。直撃こそ避けたが、幾つかはもらってしまい、ネロリも怯む。ネロリへの攻撃の隙に、リハヤが波動《風魔手裏剣》を放っていたた!が、2人に当たる直前に、合わせた2人の傘に跳ね除けられた!。手裏剣を投げてすぐ、別角度から2人に突っ込んで行ったが、手裏剣を跳ね除けた傘が、今度はリハヤに向き『tempestade!!』ネロリへの攻撃とは段違いな威力の嵐波動が目の前で放たれる!!瞬時に回避不能と判断し、咄嗟に出した両手にありったけの波動を込めて受け止めた!!
『ぐぁッ』リハヤが吹っ飛ばされて、地面に叩きつけられる!!
『うッ』意識はあるものの、立ち上がれない!うずくまる手からは煙が出ていて受けた衝撃を物語る。
『オン・バロダヤ・ソワカ』ナギサの尸解で、双子の足元に魔法陣『水天』が現れかけた瞬間…消えた!
『え!何で!?』
ーー《もう、それは御免なんだよ笑》--
アマツによって掻き消されてしまった!
『いかん!』手負いのネロリが状況を見て焦りを見せる…。
ーー《さぁて、この忌々しい猫からヤルとするかな》--
双子が傘を閉じて、ネロリに狙いを定め、傘を合わせ開こうとしたその時!上空から現れたルミナの叢雲が、2人の傘を切り裂いた!!!
『る…ルミナ!?』ナギサが戸惑いながら言う
『ごめん、遅くなって』ルミナが軽く微笑む。
空が一瞬暗くなった!?と思ったら、真っ赤に燃え盛る大鳥が舞い降りる!
『師匠、遅くなりましたぁ』メノウが大鳥から飛び降りた。
『おお、やりおったな!』ネロリが叫ぶ!
『話は後、今は…!?』ルミナが目を向けた双子が、
キョトンとした顔で見ている!?
いつの間にか、双子の体からアマツの瘴気が消えていた…。
『…なるほど、そうか!あの傘がAFで、そこにアマツの意思本体が潜んでおったのか』ネロリが気づく。
ーー《ミシェに運ばれたルミナを、メノウが覚醒したと同時に進化したpledgerリヒト改め『不死鳥・フヒト』。死の淵にいたルミナに《魂の火》を施した。結果、ルミナの生命エネルギーが爆発的に飛躍し、傷も治癒し、傷痕すらも残らないまで超回復を見せていた!》ーー
ルミナはリハヤに駆け寄り、手当てを施している。
ネロリとナギサが、双子に経緯を説明した…。
2人は、特にルミナに敵意がある訳では無く、アマツの支配によって操られていた事。アマツとは特に関わりがあった訳ではない事…など。大方は予想通りでだった。リハヤの手当てを終え、双子の方も手当てをした…。
ようやく落ち着いたリアンとレアンが、皆にお礼を述べる。
『2人共、また何かあれば私達を頼ってね』ルミナが優しく言うと、2人は顔を見合わせてから
『はい!』と元気よく返事をした。お互いに手を振り合って別れた…。
双子が帰路につく…。
『あ!おねぇ、傘忘れた!どうしよう!?』
『もう、、要らないわ…コレを機に魔女辞めよ!いいわね?レアン』
『…うん、そうだね!魔女じゃなくなってもゴスロリ出来るもんね!』笑い合う2人…
ーー《本当に、悪い子達だ…》ーー
『!?…レアン、逃げ…て』
『お、、ね…ぇ、ちゃ…ん』
2人共金縛りにあった様に動けない…それどころか息も出来ない!
目の前に、眼鏡をかけた背の高いスーツの男が現れた!?辺りには砂煙りが舞っている!リアンが気丈に波動を出して反撃をしようとした時に、、気付く
『か…傘が、、』
男の後ろから、更に大きい赤い目の魔物が2人に襲いかかった!。
リアンが虫の息…『れ…アン、、』レアンは既に絶命している…。
死の淵で、リアンは悟る…。
母がなぜ自分達を魔女に仕立てたのか…。
初めは一族の火を絶やさないためだと思っていた…でも、そうではなかった…。アマツの存在に母は気づいていた。そして、自身の余命では、この事態を回避出来ない事も分かっていた。母自身が娘達を守ってあげられない、だから私達を魔女に….。その身に危険が及んだ時のために…《今、分かった…》。
『お、、かぁ…さん…』涙が溢れる…。
だから、、やっぱり、、
ーー《魔女なんてキライだ…》ーー
『To be continued』
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
今章より、様々な魔女達との出会いも描かれていく事になります!全てが良縁、というわけにはいきません…それも魔女達のSagaでしょうね…。次回のEPもお楽しみに!




