第二章 ep.9 『防衛省魔女特務課〝W〟と暁月の錬成師』
皆様、ご機嫌麗しゅうございます。
秋の夜、いかがお過ごしでしょうか?。夜が長く感じ入るこの頃。やはり読書の秋でしょうか。皆様のご期待に添うべく今回も盛りだくさんな内容となっております!。最後…天狗!?
『ああ。もはや1世紀ぶりくらいかのぉ』
『は!?失礼ね!!年がバレるじゃない!まだ 85年よ!ホントに昔からそうよね。あなたって!』
スタークが不機嫌そうに言う。
『あの、、スタークさん、この猫って…』一人の男がフードを脱いで話しかけた。もう一人もフードを脱いだ。話しかけてた男は中年の東洋人。もう一人は、ブロンドの髪に、青い瞳の西洋人。
『ええ。仙猫界の大大先輩よ!。甕星の波動も感知してたし、遺体に残穢も残っているわ!。この子が犯人では無い』。
『そうですか、、分かりました。君、疑ってしまって悪かったね』。
『あ、、はい。ところで、皆さんは?一体…』
『タスク・フォース・ウィッチ(Task force Witch)
通称〝W〟防衛省魔女特務課(魔女対策に特化した組織)の面々じゃ』
『え!?やっぱりネロさんご存知なのですね?』
『ああ。元々この組織は、晟霞八家が行っておった《晟霞の魔女狩り》から、旧五摂家(Fif〝フィフス〟)を始め、奴らの的にされる魔女達を守るべく、発足させた組織じゃからな』。
ーー『発足させた?』ーー
『ええ、そうよ。晟霞の横暴を、当時の大日本帝国政府が危惧し、旧陸軍省東部第33部隊(別称:陸軍中野学校)から、秘密裏に私たちの仙猫界に打診があったの。そこで、仙猫界が中心となり、発足した組織が
Task force Witch〝W〟よ』。
『因みに、私はニ代目の長官で、初代長官がネロリよ』
『そうでありましたか!』二人の男が敬礼する。
『まぁ、良かったな。疑いが晴れて』
『はい。でもこのような組織があったとは…』。
『組織とは、、もはや名ばかりよ。ここ数十年で〝W〟は弱体化してしまったわ』
『さすがに、晟霞八家を敵に回してはな…』。
『そうだ、ネロ!あなた達Transmuterに会いにきたのじゃないの?この《暁月の錬成師》に!』
『そうじゃ!あの銘流三師の一族が、、まさかここで途絶えてしまうとは…』
『いいえ、暁月は途絶えていないわ!なぜなら、その技術を継承した娘がいるの。その子は《古今稀に見る》実力の持ち主らしいわよ』
『何!?それは誠か?で、どこにおる?』。
ーー東京駅ーー
駅に着いて、皆、山手線の外回り五番線ホームに向かう…その途中に、とても強い魔女波動を察知した!
『ルミナ』
『うん、出よう!』皆によびかけ、丸の内中央改札口を出て、広場まで走った!。
『オン・アビラウンケン・バザラダト・バン』
ルミナが尸解を唱え、異世界のグラデーションが降りる。
そこをすり抜けて、フードを深々とかぶた魔女が、ゆっくりとこちらに向かって来た…。
『へぇ、、そう 《オン・シュリ・マリ・ママリ・マリシュシュリ・ソワカ》』尸解唱えながら右手のひらをルミナに向けて差し出した!
『うぅッ』ルミナが胸を抑えてしゃがみ込んだ!?
《魔女波動が封じられた!?波動が出せない!!》
『もう一つ!《オン・ベイシラ・マンダヤ・ソワカ》』今度は左手のひらに光線が放たれた!
『Agnir!!』炎を纏ったメノウがルミナの前に立ち、その光を受け止める!!
『オン・バロダヤ・ソワカ!!』魔女の足元に《魔法陣•水天》が現れたと同時に、水牢に落とした!
そこへ、透かさずライハが飛び上がり、雷光を帯びた右足を、かかと落としての如く水天の上から蹴り落とした!!水牢中が爆音と共に弾け飛ぶ!!おびただしい水蒸気が辺りを包み、一瞬にして視界を奪う…。
『ルミナ!』ナギサが駆け寄る。メノウ、ライハは臨戦体制のまま、視界が開けるのを待つ…。すると、ルミナの左側面から声をかけられた!?
『とりあえず〝空の魔女〟を抑えておけばいい、と思ってたけど、、驚いたわ!みんな強いのね!それに、なかなかのコンビネーションだったわ』
…視界が開けて、水天の有った方を見ると、魔女の姿はどこになく、声のする方に、いつの間にかその魔女か居る!?
『あなた達に興味があったの。今、解いてあげるわね、、
水無瀬さん』…!?
ーー《わたしの事を知っている!?》ーー
ルミナに近寄る魔女に、ナギサが割って入ろうとした!
『大丈夫、、ね?任せて』
『オン・マカバゾロシュニシャ、ウンタラクキリクアクウン』その魔女が、尸解を唱えながら、そっとルミナの肩に手をかざす、、すると…
ルミナの体から、一気に波動が噴き出した!!
『キャ』ナギサが吹っ飛ばされたが、ライハが受け止める
『オイ、なんかいつもより凄くねぇか?』
『…そうなんだね。やはり、波動を安定させれていないのね…』そう言うと、徐にフードを脱いだ!
ーー『!?…レイカ先生』ーー
『せんせー?』メノウもナギサも驚いている。
『レイカ先生、、魔女だったの?』
『まぁね…別に人に言うことでも無いし。正確には、私は《錬成師》の方なんだけどね笑』。
『学校で、初めてあなたを見た時にすぐ分かったわ。あなたの波動の強さで』。
『え!でも、私は魔女になったのは最近だから』
『潜在能力が、あなたはとても高かったのよ。今まで何十人もの魔女を見てきて、その中でもズバ抜けてたわ、その当時から。それで、気になって調べて見てビックリ。まさか、泉凪閖宗家の魔女とはね…』。
『あ!あの〜、錬成師の方なのですか?』ナギサが問う
『ええ。一応ね』
『あ!?そうか!レイカ先生、わたしのAFって治せますか?』そう言うと、シルバーリング(AF)を見せた。
『…このdetail、、ミル打ち(ミルグレイン)を基調に、とても細やかな装飾が施されているわ…。しかも相当古い。さすが泉凪閖家ね。肝心の遺物自体はまだ生きてるんじゃないかなぁ…。一度、魂を吹き込んで見ないと何とも言えないわ。とにかく、ここでは細かいところまでは分からない。とりあえず、このAFは預かっておくわ。メンテナンスが終わったら、連絡するから』
『お願いします。あと、サイズも合わなくて』そう伝えて、お互いの連絡先を交換した。
『水無瀬さん、AFが無くいと不安でしょ?コレ、使ってみなさい』ネックレスのAFを手渡した。
『わぁ、やったぁ!!ネックレスもいい!』
『ルミナって、光モノ好きよね…』ナギサがポツリと呟いた…。早速、首から掛けてみた…すると
ーー《ギュウオォン!!?》ーー
けたたましい音を立てて、ネックレスのAFから、青白い光が発せられた!!ルミナが、、フワッと宙に浮いた!!
『え!!!』ルミナも周りも驚いてる!?
『へぇ…やっぱりね。このAFもだいぶ古いんだけど、我が家にある唯一《空属性の遺物》がTransformされてるモノなの。 あなたにあげるわ、水無瀬さん』
『えぇ!?いいんですか?先生!』
『ええ。だって空の魔女様しか扱えない代物だもの。わたしが持っていてもね…。それより、どんな感じがする?』
『あ、はい…何というか、、その〜、守られている感覚!?と言った方が良いのかな?』
『うん。あなた、やはり感が良い子だわ。いい?AFに
Transformされている《遺物》にも二種類あるの。
一つは《幸魂》、もう一つを《奇魂》と言うの。同じ〝空〟属性の遺物にも二種類あるわ。ここからは錬成師として、私の経験則からの推察ね。このネックレスのAF をTransformした錬成師は、この遺物が《幸魂》、即ち《守る•維持する》特性が分かっていて、ネックレス状のAFにした。より心臓に近い作りにしたんだろうね…私でもきっとそうすると思う。逆に、あなたが持っていたリングのAFは《奇魂》《創造し、生み出す》の可能性が、かなり高いわ!。手に取った瞬間、うっすらと波動片を感じたの。詳しくはしっかりと見て見ないとね』。
『レイカ先生、、凄い方なんですね』皆、驚いた様子だ。
『水無瀬さん、そのAFを肌身離さずにね。そして、そのAFと対話する気持ちを持って。その子の声を、しっかりと聴けるようになった時、あなたの波動も最大限に発揮されるでしょう』。
『…てことは、ルミナは今よりもおっかなくなるってことか!』
『はぁ!?どういう意味よ!ライハ』ルミナの波動が荒ぶる!
『ヤッベ』メノウの後ろに隠れるライハ…
ーー『何やら、強い波動がいくつも感じると思って来て見たら…フふふ笑』ーー
!?…天狗!!
『To be continued...』
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
第二章、年内決着なるか…!?
ではまた、次回お会いしましょう。




