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魔道具店ですわ

 さて討伐目標はワーウルフ、東に分布していますが先に魔道具店のある西通りへ参りましょう。きっと銀貨5枚で買える物があるとは思いませんけれども。

 収納袋なる魔道具が買えるまでいくらを稼ぐことになるのでしょうかね。話題にすらしてませんでしたが、クラッコの野郎との合流は今のところ絶望的ですので、生活基盤を整えながら彼の情報を探すのがベストでしょう。悪党に身を堕としての生活は魔術や、サイファス(おっさん )が放った飛んでくる剣戟などが存在する以上危険がありますしね。


「失礼しますわ、魔道具店はこちらであってますの?」


 先ほどの受付のお姉さんが話したとおりの場所にそれっぽいお店がありましたので、ビビる本心を押し殺して、中にいた店員の青年に声をかけました。ギルドでの反応を見るに、何か危険を感じるまで、『あたし』になる必要はなさそうですし、『(わたくし )』のままでいいでしょうね。


「いらっしゃい、あってるけど、ここの商品はそこそこ値段が張るから、君には難しいんじゃないかな?」


 爽やかそうですけど、しっかり商売魂を持っていますね。ちらりと商品を見てみますが、値札なのか効果説明なのかが書いてある札が1つ1つについてます、がやっぱり読めません。


「確かに今の手持ちはやや寂しいですわ。でもこの後稼いできますので、収納袋の価格を伺ってもよろしくて?」


「そうかそうか、値段を聞くだけならタダだもんな。一番小さいのが銀板1枚、大きいのが金貨2枚、中サイズが銀板5枚だな。冒険者なんかは中サイズをよく買ってくけど、それも中堅に差し掛かった冒険者しか買えないね。大サイズなんて商人くらいだよ、買って行くのは」


「そうですの……」


 銀板とは何でしょう?銅銀金貨以外にも通貨があったんですね。銅貨が1枚100円位だと思っていますけれど、銀や金貨はいくらほどなのでしょうかね。


「もしよかったら両替レートを教えるよ?あんまり分かってないみたいだし」


 この青年はエスパーでしょうか。そこまで顔に出ていた訳ではないはずなのに、こちらが気になる事を見抜くだなんて。

 きっと単に商人としての素質などがあって、人の機微に敏感なのでしょう、尊敬できますね。私には機微なんてなかなか見抜けませんし。というより意思の疎通に失敗する可能性が高いです。この世界に限らず、実は元の世界でも結構やらかしてます。幸いと言うか身近な人とのトラブルは常識の範疇で済んでますけれども。


「助かりますわ。実は読み書きにも難がありまして、結構困ってますの」


 見栄を張ってもしょうがないですし、ここで買い物すれば必然とばれてしまいますので、正直に言いました。ここで少し上目遣いです。自分の魅力はよく分かってますし、多少の羞恥心をかなぐり捨てれば結構楽に活動できた経験が多数あります。


「そうなのか!君みたいな美少女が困っているんだ、値引きはしてあげられないけど可能な限り手助けしたいね」


 案の定鼻の下が伸びました、男なんて所詮はこんなものです。


 話の内容は割愛しますが、どうやら

 銅貨10枚→銅版10枚→銀貨10枚→銀板10→金貨10枚→聖金貨

 といった風なレートが存在するようです。しかも世界共通通貨だそうで、国が変わっても価値や種類は変わらないそうなので便利です。

 それぞれの価値は


 銅貨≒100円

 銅版≒1000円

 銀貨≒1万円

 銀板≒10万円

 金貨≒100万円

 聖金貨≒1000万円

 所持金≒54000円

 ワーウルフの報酬≒5000円


 のようになりそうですね。多少誤差はあるでしょうが、日本円と両替できるわけではないのであまり気にしてもしょうがないですしね。


 そして一番小さい収納袋を手に入れるまで稼ぐには、ワーウルフだけだと50匹ほど狩らなければいけません。これは考え直さなければいけません。

 討伐は余裕ですけど、目立たず狩るためには時間が必要です。宿代によっては相当な時間がかかりそうです。


 とりあえず青年―――マルクと名乗りました、彼に(いとま)を告げて東門を目指します。


「やあお嬢さん、仲間とは会えたのかい?」


 完全に門番の兵士に言ったこと忘れてた!これどうしよう?ケンカして先に来た女性が一人で冒険者始めるだなんておかしいよね?ヤバイヤバイ……


「……会えたけどさ、もう一緒に行動しない事に決めたんだ。あたしの行動をいちいち把握してなきゃ気がすまないなんてキモくてね。しばらくはこの街で厄介になるから、冒険者登録してきたんだ。期間は決めてないけど、よろしくな」


「そうなのか、なにか困ったことがあれば言ってくれよ?すぐにそいつを牢へ放り込んでやるから」


 納得してくれました。ちょっとというか相当意外です。彼の中でどんな物語が展開されたのかは疑問ですが、色恋沙汰と分類されたようです。


「それと、一応忠告しておくけど、さすがに手ぶらで依頼を遂行するのはどうかと思うぞ?」


「あたし、これでも魔術使えるんだよ」


 ニヤッと笑ってみましたが、彼の眉間の皺は取れません。この村娘スタイルで魔術が使えると言っても、確実に実力不足に見えるでしょう。せめて防具を、とか近づかれた時ようにナイフを、と煩かったので適当に流してその場を離れました。


 想像してみましょう、色恋沙汰でトラブルを起こしたであろう少女が、無手で危険な場所へ着の身着のまま向かう姿を。しかもその先は群れで行動する事の多いワーウルフの生息域。

 確実に自殺志願者に見えますね。これは彼の心臓に悪いこと間違いなしです。門番さんは今夜、しっかり眠れるでしょうか?私だったら絶対に無理ですね。


 振り向かずに手でも振っておきましょう。


「……!……!………………!」


 何かを叫んでいたので、足裏に水製スプリングを出して駆け出しました。さすがにしっかりとした金属鎧を着ている彼は追いつけないでしょう。

 さらば門番さん、私が帰ってくるまで気に病んでいてください。まあ杞憂で終わりますので安心してくださいね。

ノープロットのせいで見苦しい言い訳になりましたね

後悔も反省もしてませんが( ゜д゜ )

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