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説明回ですわ

 あの後、じっくりと時間をかけて対話をした結果、私は試験に合格を言うことになりました。こういう時の対話は、大体肉体言語を伴ったり、精神的な圧力をかけたりする事を示しそうですが、今回はキチンとした平和な会話です。

 そういう訳で試験に合格したので改めて受付へ。お姉さんはあの現場見てませんがギルマスのドグレイさんの疲れきった様子を見て驚いていました。そして続くギャラリーの皆さんの恐怖に彩られたお姿を見て、首を傾げました。でも実際のあの光景を見ていないおかげで私に怯えていないので話しやすいのは楽ですね。


「合格おめでとうございます。それでは簡単なルールを説明しますね。

 まず第一に、ギルドメンバー同士の諍いにギルドは一切関与しません。犯罪を犯した場合にも助けることはありません。当たり前ですが、ギルド内での荒事は控えてください。

 次にランクについてですが、初級、中級、上級の3つに分かれています。例外として、特級も存在しますが、これは街全体への危機が想定される場合に振り分けられるランクですので、全員の参加が強制されます。

 皆さん初級から始めて、こちらから問題がないと判断しましたらランクアップの打診をしますので、その時に詳しいことはお話しますね。

 昔はもっと細かく分かれていたのですが、ランクアップ試験のときにちょうどいい問題が発生していることも少なく、発生していても失敗が許される物ではなかったため、大きく分けてその中で自己責任という形で落ち着きました」


 なんという大雑把さでしょうか。ここは星何個とか銅何個とか細かく別けられるべきでは無いでしょうか?どこぞの狩ゲーだって初級の☆3と別けられているのに。

 それを要約すれば面倒くさいととれる理由で大雑把に改悪とは……異世界人も度胸がありますね


「次に、貴女のギルドカードを作成するので、こちらの紙へ記入をお願いします。読み書きに難があれば代筆も行ないます」


「申し訳ありませんが、代筆をお願いできます?名前は、優衣ですわ」


「かしこまりました。戦闘時の役割はどうされますか?」


「一応魔術師、かしら。今まで一人でしたので、特に役割を意識したことはありませんの。戦い方としては魔術を用いて近接戦闘を行なうときもありますが、遠くから一方的にやるときもありますわ」


 この辺はしっかり聞いてくるのですね。私の説明としては、ウソは言ってませんし、これでいいでしょう。どうせパーティーを組むつもりはありませんし、唯の身分証兼日銭稼ぎですしね。


「なるほど。出身はどちらになりますか?」


「出身について、黙秘は可能かしら?」


「問題ありませんよ。誤魔化される方もいるのですが、ウソを言われる方が困りますので」


 よかった。さすがに地理が分からない以上、誤魔化すにしても矛盾しそうですしね。

 その他使用武器や戦闘経験等も聞かれましたが、なんとなく誤魔化し気味に伝えておきました。さすがに馬鹿正直に殺人歴あります、などといえるわけは無いですし。武器は氷で剣を作って見せたら納得されました。


「ではこちらがユイ様のギルドカードになります。なくしますと再発行に銀貨1枚がかかりますのでご注意ください。」


 貰ったカードを見ても何が書いてあるのかさっぱり分かりません。所持金が残り銀貨5枚に銅貨40枚なのを考えると、紛失は出来ませんね。これは早急に文字を覚える必要があります。しかしどこで覚えたものか……。

 まあ考えても思いつきませんので、今は早速依頼でもこなしてみましょう。


 掲示板のように依頼書が張ってあるので、それを剥がして受付までもって行けばいいそうです。でも何が書いてあるのかさっぱりで、これは参りましたね。


「何かお勧めの討伐依頼はありますか?」


「そうですね……街を西に出ると、アクティブラビットの群生地になっています。東に出て2、3時間進むとワーウルフの群生地ですね。それぞれ常時依頼が出てますので、アクティブラビットは10匹で銅貨30枚、ワーウルフは5匹で銅貨50枚の報酬金がでます」


「ではワーウルフの方へ行ってきますわ」


 あのオオカミ形モンスターはワーウルフと言うのですね。適当に狩って両替レートの確認でもしておきましょう。

 そうですね、20匹でも狩っておけば銅貨200枚になります。これを両替すれば銅貨と銀貨のレートはバッチリです。

 幸いにも、討伐したモンスターはカードに自動的に書き込まれるシステムらしいので、わざわざ持ち帰る必要が無いので、倒したワーウルフは適当に埋めておきましょう。まる2日もかければ一般的でしょう。


 これ以上悪目立ちするのは避けるべきです。あまり意味は無いかもしれませんがおとなしくしておけばそのうち忘れ去られるでしょう。

 慎ましやかな戦果を繰り返していれば、そのうちあれは何かの間違いだった、とか偶然だったとか考えてくれるでしょう、違いありません。


「ところで、袋などを売っているお店はどの辺りにあるのか聞いておきますわ」


「それなら東通りの……えっと、東門から中央まで伸びている通りの中ほどに雑貨店がありますよ。収納袋などは西通りの中央よりに魔道具店がありますので、そちらへどうぞ」


 収納袋といえば、よく聞く見た目以上にしまえる魔法の袋のことでしょう。魔道具店に売っている事も加味してそうで間違いないでしょうね。

 いくらかは知りませんが値段を知るためにも先に寄っておくべきです。買えたら買っておきたいですね。

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