表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/21

ナメプは楽しいですわ

どこまでやれば全力と認定してくれるのでしょうか?腕の一本でも切り落とせば満足でしょうか?

 でもそれだと今後のドグレイさんの生活に支障が、いえでも魔法で腕くらいくっ付きそうです。


「ひとつ聞きますが、腕の一本くらいならくっ付きますわよね?」


「なんだ嬢ちゃん、俺がそんなに悪逆非道に見えるのか?安心しな、うちの魔術ギルドには優秀な奴がいるから腕どころか間に合いさえすれば体が真っ二つでも繋がるぜ」


 なんと頼もしい一言でしょう、これで心置きなく真っ二つに出来ますね。でも間に合わなかった時が怖いですし腕で勘弁してやります。傷口を凍らせておけば時間がかかってしまっても問題ないでしょうしね。


「それを聞いて安心しました。では参りますので、覚悟の程をお願いします」


 自信たっぷりに笑って見せれば、なぜかため息をつかれました。いったいどうしたというのでしょうかね?まあ気にせずに腕を切り落としてあげましょう。出来ればギャラリーにも分かりやすいように刃を飛ばしてあげたほうが、それとも腹パンで沈みますかね、この筋肉ダルマは。


 決めました、腹パンで行きます。なのでこれ見よがしに腰だめに拳を構えて、足裏に圧縮した水のスプリングを作り、ついでに逃げられない様に彼の体の至る所に、特に背中には大量に、水分子を一つずつ固定して動けないようにしてみます。 これで当たった瞬間に点で背中が押されて痛いはずですよ。


「構えもなっていないのに、それが最高の一撃か?嬢ちゃん。そんなんだったら試す前に言ってやる、不合格だぞ。異色の魔術とやらははったりだったのか」


「もう使ってますわ、私の魔術はとっくにドグレイさんを蝕んでますもの」


「おいおい、俺をコケにしているのか?無知なお前さんに残念なお知らせだ。魔術はどんなに隠蔽しようとしても無理なんだ。俺に限らず、ある程度魔術を嗜んでいる輩には簡単に察知出来る。そして今魔力が一切動いてないんだ、これがどういうことか……っ!!?」


 長々と語っておきながら、動こうとしてから気付いたようです。なんと無様な姿でしょう。これだけのギャラリーの前で論破してたら間違っていることに気付いたのですから。


「やっとお気づきになりましたか?さすがに貴方の様な屈強な方を相手にすれば私の筋力なぞ赤子も同義、正面から打ち込む気はありませんもの。仮にこの場が対モンスターと仮定すれば、動きさえ止めてしまえばいくらでも行動の幅は広がりますし、逃走だって容易ですわ」


「まさか動きを止めることしか出来ないなんて言い出すつもりはないよな?嬢ちゃんが何をしたのか、俺ですらさっぱり分からんが、逃げるだけでは冒険者は務まらんぞ」


「殺しますわよ」


 本気ではありませんが、脅しながら氷刃を彼の付近に生成してみれば、ギャラリーが異常にどよめき始めました。なんだか楽しそうに、期待をこめた様などよめき方です。

 きっと、今までも同じような状態になったことがあったのでしょう。つまりは彼は毎回、ある程度追い詰められてからとっちめているのでしょうか?


「はっはっは、怖いなぁ、で?これが嬢ちゃんの本気か?」


 あー、なるほど。この後全力をあっさり破って鼻っ面をへし折るつもりなのでしょうか。これは調子乗った若者には効果絶大でしょう。

 まさか、そんな……。みたいになったところを攻撃すればあっさり沈みますものね。なら少し付き合ってから本気を出しましょう、そうしましょう。


 あえて何も答えず不快そうな顔をして、腕を振り上げて氷刃を動かすフリをしました。それとこっそり固定していた水分子を少し押せば動くくらいに調整しておきます。これでドグレイさんでも動けますね、安心安心。


「ハッ!!」


 威勢のいい掛け声とともに彼は軟らかくなった束縛を破りました。


「そんな!?ありえませんわ!?」


 どうです、この驚愕っぷりは。キチンと騙されてくれるでしょうか期待ですね。とりあえずこの後畳み掛けてくるはずなので、そこでフルボッコです。さあいつでも来てください、相手になります。


「さっきの威勢はどうした!モンスターは待ってくれないぞ!」


 ビンゴです。駆けてきましたし、相当速いですが予想の範疇ですね、これでは。思わず笑みが浮かんできて隠し切れません。


「ふっふっふ……死なないでくださいまし」


 まずはおなじみの氷柱を10本程射出、速すぎず遅すぎず、かつ避ける為のスペースもキチンと用意するのがポイントです。それを避けたら……避けましたね。では次にそこを強制固定です。遠慮は要りません、情け容赦なしの絶対零度の固定です。


「ぐふぉあっ!!」


 ……まぁ、そうなりますよね。かなりの速度で動いていたものがいきなり停止ですから、Gもかなりのものでしょう。あ、皮膚が凍った……あ、氷像になった。これは死にますね。

 生きた氷像とか久しぶりに作りました。最後に作ったのは半年前の痴漢ですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ