第14話「そん、な...........」
(比呂さんの鑑定によると………)
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名前:マルク・アントニウ
魔法適性《風》
LV:31
HP:244
MP:213/213
スキル
『剣術』『体術』『スケコマシ』『性獣』『ヤリチン』
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(男の名前はマルク・アントニウ……レベルは31か。レベルは俺より下……それにしてもひどいスキル。紛うことなき人間のクズだな。早めに処理するに越したことはないか……アレでもつけるか)
そんなことを考えているとペンチェルのギルド地下にある訓練場。その一角で始まるに他の冒険者がわらわらと集まり始まる。それもそうだろう。急に始まる決闘。それを面白がらないはずもない
「オイッ!誰か審判をしてくれッ」
「私がこの決闘の審判をいたします」
アントニウの言葉に反応したのは冒険者にしては身なりの良い男性。
(アレ?この男道中でノした男どもの中に居なかったか?……まぁ、いいか)
どこか見覚えのある男。しかもそれはこの町のギルドに来る道中で……必死に思い出そうとするが全くと言っていいほど出てこない
「それでは決闘を開始したいと思います。よろしいですねッ?」
「いや、ちょっと待ってくださいッ!なんであっちは4人なんですか!?」
比呂が指さす方向。つまりアントニウと連れの3人の方だ。
「すまない。だけど、君にパーティーの重要性について理解してほしくてね。卑怯者と罵られ用途も君にはパーティーの重要性を理解してほしいんだ」
自分に酔いしれているのかぺらぺらと語りだす。肩を竦め、申し訳なさそうにわざとらしく首を振る。
“イラッ”
(演劇でもやってんのか?このバカはッ)
思わず血圧がカンストしたのではと思う程この男に一挙手一投足にむかつく
(よし、アイツの物にもアレを施してやろう。二度と剣術と体術以外できないようにッ)
比呂が残りの鑑定をすると…………
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名前:リサ
魔法適性《風》《火》
LV:26
HP:197
MP:591
スキル
『融合』『強化』『付与』
名前:モンゴメーリア
魔法適性《土》
LV:28
HP:357
MP:275
スキル
『身体強化』『回復(小)』『魔獣鑑定』
名前:モリス
魔法適性《水》《風》《雷》
LV:28
HP:301
MP:600
固有スキル
『魔導の加護』
スキル
『詠唱短縮』『高速詠唱』『詠唱破棄』『魔力回復率上昇』
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全員が30近いレベルで体力も魔力もかなり高い。更に魔法適性が2つある奴が1名。3つが1名。魔法適性3つの奴に限っては固有スキルにかなり厄介なスキルを3つも所持している。特に魔導の加護は魔法の威力を1.57倍してくる。
(あとはどの程度の連携をしてくるのかだな……場合によっては身体超強化5倍も辞さない)
「それでは決闘開始ッ!」
立会人による決闘が開始された合図。それとほぼ同時に水圧砲のような魔法を放ってくる
(詠唱破棄……威力が落ちる代わりに詠唱を必要とせせず、速射性に優れている。かなり厄介だが……『障壁』)
「ッ!?」
障壁で水圧砲をはじき逸らす。なみたいていの奴であればその不意打ちで沈むだろう。しかし、比呂の鑑定によって、予め情報を入手し予測できる。
「あれは……魔法。いえ、スキルッ?」
しかし、その動揺はすぐに収まり違う魔法を周辺含め乱射しまくる
(なるほど……手数で俺をその場に釘付けにするつもりか。そして、女剣士……モンゴなんとかが無防備な比呂を狙うと)
数多の魔法攻撃とそれにより舞い上がった粉塵。普通であればそれらを一斉に対処し、状況判断することは非常に困難を極める。しかし、成瀬は普通ではない。
「なッ!?」
比呂の3m手前。そこで影によって縛られ、身動きを封じられた女騎士。更に二人の間には影によって生清された大きな壁。それは成瀬の3倍強化の引っ掻くにも耐えうる壁だ。更にフィールド全体を覆う様に広がる濃い影。それが不気味に揺らめく
(作戦は悪くない。でもそれは影による索敵を可能とする俺の前ではゴミ同然)
「き、君の従魔君は多少優秀なようだね。でも、僕たちが一斉に掛かったらどうかな?」
「別に構いませんよ?私のナイトさんはあなたたちが束になっても敵わない」
「チッ使えない女……待っててね。そこの犬畜生を殺した後でヒィヒィ言わせてやるからさ」
比呂の言葉に額に血管を浮かび上がらせる器の小さい男の絵
(器小ッさ……脳みそ股間についてんのかよ)
「う、動けないッ……」
影によって拘束された女が拘束を解こうと藻搔く。しかし、その程度では成瀬の影拘束から逃げることはできない
「モンゴメーリア。あの犬畜生を引き付けろ」
「あいよッ」
「モリスはその援護。最悪殺しても構わない。あとで俺が慰めるからな」
ヒヒヒッ……と気色の悪い笑みを浮かべ、剣を抜く。
(確かに……モリスとかいうやつは少し面倒だ。………よしッ)
徐に身体超強化4倍を発動。そして……
(フンッ!)
強化された右前足を地面に叩きつける
「「キャァァッ?!」」
「なんだッ!?あの犬畜生めッ」
「………」
先の衝撃で舞い上がった土煙がフィールド上を覆いつくす
「クソッ!……モリスッ!」
「風魔法『突風』」
風魔法による強烈は風。それはただ踏ん張っていても足もとをすくわれかねない程の強い風。その風によってフィールド上に舞い上がった土煙は消し飛んでしまう
(行けッ)
粉塵により視界が悪くなった一瞬。それに紛れ近づいていた影狼が男に牙を剥く。しかし……
「このッ!」
それを持っていた剣で一刀両断。その剣は炎を纏っていた
(なるほど、これが付与か。さっきの1撃。ただのヤリチン野郎じゃなさそうだ。だが……)
「ははははッ!これで君の頼もしい犬君はいなくなった。テイマーの君はもう無力。さぁ、負けを宣言して僕の女……仲間になるんだ」
「そん、な……」
一刀両断された影狼を本体だと思い込んだ男は勝ちを確信し、動かなくなった影狼を本体だと確信した比呂はこの世界において最も信頼していた仲間の死に力なく崩れ落ちるのだった




