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美香と光子と優子の爆笑ストーリー。光子と優子29歳  作者: リンダ


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春介と春海、高校三年生へ



2054年4月・福岡高校音楽科


――春介と春海、高校三年生へ。


春の風が、校舎のガラスをかすかに揺らす朝。


黒板の上にはまだ新しいチョークの粉が残っていて、窓の外には満開になりかけの桜。

そんな中――


赤嶺春介(チューバ/三年) は、いつもよりほんの少しだけ背筋を伸ばしていた。

制服の襟を直しながら、胸の奥にこみ上げてくるものがある。


「三年やけど、特別扱いは要らん。

オレらはみんなと同じ“仲間”。

ただ、ちょっとだけ背中押す係やね」


そんな気持ちが、表情に滲んでいた。


隣では――


赤嶺春海(ドラム/三年) が、スティックケースを軽く抱えながら、

いつもの落ち着いた微笑で後輩たちの様子を見守っている。


「部長と副部長って言うてもね、

偉いとかやないけん。

みんなで音つくって、笑って、泣いて、

それだけでよかっちゃ」


一年も二年も、その言葉に安心する。


二人の立ち姿は――

“高校三年生の貫禄” ではなく、

“仲間としての温度” に満ちていた。


気負わず、肩肘張らず、

でも誰より頼もしい。


◆ 朝の吹奏楽部・部室前


部室前に入ると、後輩たちが自然と声をかける。


「春介先輩!新入生のチューバ体験、今日お願いできますか!」

「春海先輩、リズムセクションのミーティング、あとでお願いします!」


二人は即答で、


春介「おう、任せとき!一緒に音楽しも!」

春海「今日もよか音出そ。焦らんでよかけん、ゆっくりでね」


その自然さ。

誰かを見下すでもなく、過剰に持ち上げるでもなく、

“同じ夢へ向かう仲間”という姿勢。


その空気が、後輩たちをリラックスさせ、

二人の周囲にはいつも温かい輪が広がっていた。


◆ 二人の春


春介は新年度の楽譜を眺めながらワクワクしている。

春海はパートリーダー会議で早くも的確なアドバイスを飛ばす。


高校生活最後の一年が始まった。

だけど二人は――


決して「最上級生」ではなく、

依然として「音楽を愛する仲間」のまま。


肩書きではなく、

音で、言葉で、背中で伝える。


そしてこの一年が、

きっと今後の人生を変えるほどの

“特別な春” になることを、誰もが感じていた。



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