表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美香と光子と優子の爆笑ストーリー。光子と優子29歳  作者: リンダ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
59/92

ほんなら次は――俺の番やろ

翼の中で、なにかがカチッと入った。


(拓実も結衣さんも金。

 “ちゅ〜ポイント”もゲット。

 ほんなら次は――俺の番やろ)



◆ テニス 男子シングルス決勝


青柳 翼(日本) vs カルロス・サントス(ブラジル)


ヨハネスブルク・センターコート。

陽射しは容赦ないが、スタンドの熱気はそれ以上。


アナウンサー

「さあ、男子シングルス決勝。

 日本の青柳 翼が、ブラジルのカルロス・サントスと激突です!」


サントスは、

・豪快なフォア

・ネットに出てくる勇気

・“ブラジルらしい”攻撃的なテニス


でここまで勝ち上がってきた、南米の新エース。



◆ 第1セット:脚を奪う“コーナー&ドロップ”作戦


立ち上がり、

翼は最初から明確なプランを持っていた。


(コーナーぎりぎり、

 まずは後ろに下げる。

 そっから前に引っ張り出す)


* フォアのクロスでサイドラインギリギリを突き

* 次の球でバック側のコーナーへ逆クロス

* サントスが大きく下がったところへ、ふわりとドロップ


サントス

「くっ……前か!!」


全速力で前に走るが、

届いてもネットを越すだけで精一杯。

その甘くなったボールを、

翼が冷静にオープンコートへ流し込む。


解説

「青柳選手、今日は最初から

 “前後左右フルコース”ですね。

 サントス選手の脚を、確実に削りにいっています」


中盤で一度ブレークを奪い、

6-3。



◆ 第2セット:ブラジルの反撃 → さらに揺さぶる翼


サントスも黙っていない。

フォアの強打の比率を上げ、

サーブもセンターを多用してくる。


しかし翼は、

“強打一本”を簡単に決めさせない。


* 強打には、カウンター気味のブロック

* その次に、またコーナー深くスピンボール

* コーナーを踏まされたサントスに、再度ドロップ


サントス

(また前後か……!)


観客のどよめきとともに、

サントスの足取りが少しずつ重くなる。


解説

「サントス選手、徐々に足が止まり始めました。

 青柳選手、1ポイントごとに“脚へのダメージ”を積み重ねている感じですね」


終盤、サントスの凡ミスが増え、

再びブレーク。


6-4。



◆ 第3セット:円熟の“仕事完了モード”


(ここで終わらす。

 だらだら長引かせたら、こっちの家族時間が減る)


翼の中には、

もう一つのモチベーションがあった。


(早よ終わらせて、

 金メダル持って、

 光子に“ちゅ〜ポイント1”もらわないかんし。)


第3セット、

サーブのコース配分がさらに冴え渡る。


* ワイドに振ってからの逆サイドへのフォア

* センターに打って身体を固めさせてから、ドロップ

* ときどきネットにも出て、プレッシャーをかける


サントスの肩が明らかに落ち、

最後のゲームではノータッチエースも飛び出す。


レフリー

「ゲーム、セット、マッチ!

 青柳! 6-3, 6-4, 6-2!」


ストレート勝ち。

翼、シングルス金メダル。



◆ 優勝インタビュー(翼)


インタビュアー

「青柳選手、金メダルおめでとうございます!

 見事なストレート勝ちでした!」


「ありがとうございます。

 サントス選手、めちゃくちゃ強かったですけど……

 今日は“脚をどこまで使ってもらうか”ってことだけ考えてました。」


インタビュアー

「前後左右への揺さぶり、すごかったですね。

 最後までペースを落としませんでしたが、

 原動力になったものは?」


「え〜……あの、卓球で拓実がですね、

 『優子に怒られんで済んだ。ちゅ〜ポイント1ゲット〜』とか言ってたじゃないですか」


観客:ドッと笑い。


「それ聞いて、“あ、負けとれんわ”と思いまして。

 俺も金メダル獲って、光子から“ちゅ〜ポイント1”もらおうって。」


インタビュアー

「ここでも“ちゅ〜ポイント”ですか(笑)」


「はい。

 ただ、うちの嫁はツンデレなんで、

 ポイント貯めるだけ貯めて、

 実際もらえるかは分からんですけどね」


観客:爆笑&拍手。



◆ 女子シングルス決勝


水川 玲奈(日本) vs 強打派トップ選手


相手は、世界ランキング上位の強打派。

名前を呼ぶ国アナウンスが響くたびに、

会場の空気がピンと張りつめる。



◆ 試合は当然のようにフルセット


* 第1セット:相手の強打が炸裂し 4-6。

* 第2セット:玲奈がリターンを修正、粘って 7-5。

* 第3セット:再びパワーに押され 3-6。

* 第4セット:丁寧なラリーで崩し 6-4。


セットカウント 2-2。

ファイナルセットへ。



◆ ファイナルセット → デュース地獄


ファイナルセット、

ゲームカウントが並び続ける。


・3-3

・4-4

・5-5


どちらも一歩も譲らず、

気づけば 6-6 → タイブレーク。


タイブレークも、当然もつれる。


* 4-4

* 6-6

* 8-8


玲奈

(ここまで来たら、

 “怖い”か“好き”かで打ち方変わる。

 私は、“テニスが好きなほう”に賭ける)


相手の強烈なサーブにも、

ブロック気味のリターンで食らいつき、

自分のサービスゲームでは、

セカンドでも思い切ってコーナーを突く。


そして――


10-10。


ここで相手が、

痛恨のダブルフォルト。


観客

「うわぁぁぁ……!」


スコアは 11-10(玲奈のチャンピオンシップポイント)。


玲奈、ベースラインの後ろでボールをつく。

深呼吸ひとつ。


(最後は――自分の“一番好きなサーブ”で終わらせる)


トスを高く上げ、

しなやかなフォームから振り抜かれたボールは――


センターへ伸びるノータッチのサービスエース。


主審

「ゲーム、セット、マッチ!

 ミズカワ! 4-6, 7-5, 3-6, 6-4, 7-6!」


玲奈も金メダル。



◆ 優勝インタビュー(玲奈)


インタビュアー

「水川選手、壮絶なフルセット、

 最後はサービスエースでの勝利でした!

 今のお気持ちは?」


玲奈

「もう、正直言うと……

 『やっと終わった〜!』って感じです(笑)」


会場:笑いと拍手。


インタビュアー

「最後のポイント、

 あの場面でセンターへのフラットサーブを選んだ理由は?」


玲奈

「たぶん、“怖いから置きにいく”とか

 “ミスしたくないから回転かける”とか、

 いろいろ頭をよぎるんですけど……


 “一番好きなサーブ、どれ?”って自分に聞いたら、

 真っ直ぐバンって打つやつだったんで。

 それで決まったら気持ちいいかなって」


インタビュアー

「出発前に『ちゅ〜ポイントおねだり』の話もされていましたが…」


玲奈

「あ〜、はい(笑)

 卓球の拓実さんが“ちゅ〜ポイント1ゲット〜”ってやってて、

 翼くんも『光子にちゅ〜ポイントもらう』って言ってたので、

 “じゃあうちも旦那におねだりちゅ〜ポイント1、

 堂々と請求していいよね?”って。」


観客、大爆笑。


インタビュアー

「ご主人の反応が楽しみですね」


玲奈

「きっと赤面して、

 “テレビで言わんでくれ〜”って言うと思います(笑)」



◆ 日本・青柳家リビング


テレビから、

翼の「ちゅ〜ポイント」発言、

玲奈の「おねだりちゅ〜」が続けて流れてくる。


光子

「…………」


陽翔

「ママ、パパ、また“ちゅ〜ポイント”って言いよるよ!」


燈真

「ママ、パパにちゅ〜してあげると?」


彩羽

「ちゅ〜〜!!(よく分かってないけど混ざる)」


光子、額に手を当ててため息一つ。


光子

「……やっぱり、うちの旦那、この前よりもっとアホになっとる。

 世界配信で、どんだけ“ちゅ〜ちゅ〜”言うとね……」


でも、その横顔はしっかり笑っていて、

目尻には少しだけうるんだ光が浮かんでいる。


美鈴

「でもねみっちゃん。

 あの“アホさ”で、どれだけ世界中の人が笑ってくれようかね」


優馬

「せやな。

 メダルと笑いと、ちゅ〜ポイント。

 どれも、平和なときにしか手に入らんもんや。」


光子

「……そう言われたら、

 しゃーなかねぇ。

 ほんなら、ちょっとくらいポイント使わせちゃろうかね、“旦那さん”に」


陽翔&燈真

「パパ、よかったね〜〜!!」


彩羽

「ぱぱ、ちゅ〜!!」


――こうして、

テニスも卓球も、

“メダル+笑い+ちゅ〜ポイント”付きで

日本に届けられることになったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ