◆ 卓球・男子団体 準々決勝
◆ 卓球・男子団体 準々決勝
日本 vs アメリカ
会場アナウンスが響く。
『Men’s Team Quarterfinal!
Japan vs USA!』
アメリカは、
・強烈サーブのエース
・パワフル両ハンドの若手
・しぶといカットマン
クセの違う3人を揃えた、いや〜なチーム。
● 第1試合 ダブルス
柳川 拓実 + 若手B vs USAペア
序盤、アメリカの変化サーブと、
意表を突く速攻にリズムを崩され、
第1ゲームを落とす日本。
若手B
「すみません、ちょっとビビってます……」
拓実
「ビビってる自覚があるだけマシやね。
ほんなら“ビビったまま勝つ方法”に切り替えよ」
若手B
「そんなのあるんですか?」
拓実
「あるある。“自分の担当だけ”ちゃんとやる。
それ以外は俺が何とかするけん」
それを聞いてからの若手Bは、
余計なことを考えず「自分のゾーン」だけに集中。
台上処理・決め球に役割を絞り、
あとは拓実の配球に乗っかるだけ。
2ゲーム目以降、
“柳川システム”発動。
拓実がサーブとレシーブで形を作り
若手Bがフォアで決めに行く
アメリカペアのミスも増え、
最終的に 3-1で逆転勝ち。
日本 1-0 リード。
● 第2試合 シングルス
若手A vs アメリカエース
世界ランク上はアメリカ有利。
だが若手Aは、
昨日のイタリア戦を乗り越えた自信がある。
「守りに行かない」
その合言葉どおり、
バックハンドを振り、自分から仕掛けていく。
一進一退の攻防、
フルゲームまでもつれたが――
最後は、
アメリカの強打をブロックでいなし、
カウンターで仕留める。
3-2で若手A勝利。
日本 2-0、王手。
● 第3試合 シングルス
柳川 拓実 vs カットマン
ここでアメリカは“変化球”、
しぶといカットマンを投入。
アナウンサー
「ここでカットマンをぶつけてくるのは、
“柳川を長引かせて削る”狙いもあるかもしれません!」
実際、第1ゲームは、
無限に続くかと思うほどのロングラリーに。
拓実
(はい出た、“しんどいけど楽しいやつ”)
わざと球速を落とし、
回転とコースだけで相手を動かす。
2ゲーム目はじっくり削って11-7
3ゲーム目はフォアで一気に畳みかけ11-5
最終的に 3-1で勝利。
日本、アメリカを 3-0ストレートで下し、
男子団体ベスト4進出。
◆ 卓球・女子団体 準々決勝
日本 vs ニュージーランド
女子はニュージーランドと対戦。
“ラグビーの国”は、卓球もフィジカルつよつよ。
しかし日本には、
“どれだけ打たれても崩れないセンターライン”
三浦 結衣がいる。
● ダブルス
結衣+若手Cが、
パワーに押されかけながらも、
台上とコース取りで主導権を握り 3-1勝利。
● シングルス若手D
強打に一度は押され、
2-2までもつれたものの、
「1本長く返す」ことを貫いて 3-2勝利。
● シングルス 結衣
最後はエース対決。
結衣は、
ミスを恐れず、でも無理をしない。
「崩れないこと」がそのまま武器となり、
3-0の完勝。
女子も団体ベスト4、メダル圏へ。
◆ 男子シングルス 準決勝
柳川 拓実(日本) vs シュナイダー(ドイツ)
ドイツのシュナイダーは、
ガチガチのヨーロッパスタイル。
厚い両ハンドドライブ
サーブの回転もエグい
“ラリー上等!”タイプ
第1ゲーム、
その圧力に押されて 8-11。
拓実
(うん、強い。
でも“勝てん強さ”ではない)
2ゲーム目から、
サーブの長さとコースを細かく変え、
シュナイダーに“踏み込みの迷い”を作る。
・フォア前に短く
・バック前ギリギリ出ない
・ときどきロング
シュナイダーの体勢がわずかに崩れ、
強打が減っていく。
2ゲーム目 11-7
3ゲーム目 11-9
だが、ドイツも意地を見せる。
4ゲーム目はまたも激戦の末、
9-11で落とし 2-2。
ベンチに戻る拓実。
コーチ
「ここからは“根性ゾーン”やな」
拓実
「根性と、“ちゅ〜欲しさゾーン”です」
コーチ
「動機が不純!!」
会場はピリピリしてるのに、
日本ベンチだけ妙に和んでる。
5ゲーム目、
サーブからの展開を完全に支配した拓実が 11-6。
6ゲーム目は
互いに一歩も引かず 10-10 までもつれるが――
最後は、
バックカウンターがエッジをかすめてイン。
12-10。
4-2でドイツを下し、
拓実、シングルス決勝進出。
◆ 女子シングルス 準決勝
三浦 結衣(日本) vs ハンナ・クラーク(ニュージーランド)
相手は、
ラグビーの国らしく筋肉質なハンナ。
強烈なフォアドライブ
どこからでも打ってくる
メンタルもタフ
第1ゲーム、
その勢いに押され 7-11。
若手女子
「結衣さんが押されてる……!」
ベンチでタオルを顔に当てた結衣、
小さく笑う。
結衣
「うん、“今日いちばん元気な人”が相手やね。
じゃあ、“元気でも決まらない卓球”にしよっか。」
2ゲーム目から、
ブロックの質を変える。
ちょっと高く、ちょっと長く
逆に低く、短く
回転量を増やしたり減らしたり
同じ“返球”でも、
全部タイミングと高さが違う。
ハンナの豪打が、
ほんの少しずつアウトになり始める。
2ゲーム目 11-8
3ゲーム目 11-9 と連取。
しかし4ゲーム目、
ハンナが再びギアを上げてきて、
フルスイングラッシュ。
8-11。
スコアは 2-2。
5ゲーム目。
ここで結衣は一つギアを変える。
(ラリー長くしてもいい。
でも“先に触るのは自分”)
レシーブで必ず先に台上に触り、
ラリーのリズムを握り続ける。
5ゲーム目 11-7。
6ゲーム目、
またしても接戦。
9-9 → 10-10 と続き――
最後は、
台上からのストップと見せかけて
チキータ、
そのままフォアでダウン・ザ・ライン。
12-10。
結衣も 4-2で決勝進出。
◆ 勝利インタビュー(またかの“ちゅ〜”タイム)
● 拓実インタビュー
記者
「見事な勝利、決勝進出おめでとうございます!
非常にタフな試合でしたが、勝因は?」
拓実
「うーん、
まだ引き出し全部開けてないってことですかね」
記者
「まだ、ですか?」
拓実
「はい。ここで出し切ったら決勝で困るんで。
それに――ここで負けたら、
優子に怒られるし、ちゅ〜もお預けになりますから。」
会場爆笑。
記者
「また“ご褒美ちゅ〜”ですか(笑)」
拓実
「ええ。
決勝で勝ったら、こっちから優子に“ちゅ〜おねだり”しようかなと。
世界中に向けて宣言しとけば、
さすがに断れんかなって」
会場「うおおおおお!!」
● 結衣インタビュー
記者
「三浦選手も決勝進出、おめでとうございます!
柳川選手に続いて、日本勢ダブルで決勝ですね」
結衣
「ありがとうございます。
さっきの拓実さんのコメント聞いて――
“ずるい”って思いました。」
記者
「ずるい?」
結衣
「だって、あれだけ世界に向かって“ちゅ〜おねだり宣言”したら、
優子ちゃん断れないじゃないですか。
私も、決勝で勝ったら旦那に“ご褒美ちゅ〜”おねだりしよっと。」
会場、大爆笑と拍手。
記者
「ご夫婦そろって“ちゅ〜動機”ですか?」
結衣
「動機は何でもいいんです。
ちゃんと勝ち切れれば。
……あ、でも旦那が本気で照れて逃げるかもしれませんけどね」
拓実
「ちょ、心の準備させてくださいって!」
◆ 日本・柳川家リビング
優子
「……こら拓実!!
だから国際放送でちゅ〜ちゅ〜言うなって、
前も言うたやろうが!!」
結音
「でもママ、ちゅ〜してあげると?」
優子
「……が、頑張って金メダル獲ったら、考えんこともない……」
灯乃
「ママー、顔真っ赤やで〜?」
悠翔
「おねーしゃん、ちゅ〜〜!!」
(結音と灯乃に突進)
結音&灯乃
「きゃーーー!!」
◆ 日本・青柳家リビング(中継見ながら)
光子
「……あの夫婦、またやらかしとる……」
翼
「いや、人のこと言えんやろ、
こないだ俺も“ちゅ〜ご褒美宣言”させられたし」
陽翔
「みんなちゅ〜のはなしばっかり!」
燈真
「オリンピック、“ちゅ〜メダル”もあるんかな?」
彩羽
「ちゅ〜!!(意味わかってない)」
美香
「……なんかもう、“スポーツの祭典”やら
“ちゅ〜の祭典”やら分からんくなってきたねぇ」




