柳川家・カオス増量ナイト(2051年冬)
◆ 柳川家・カオス増量ナイト(2051年冬)
灯乃がようやく寝息を立てはじめ、
結音と優子と拓実がほっと一息ついたその瞬間――
リビングの奥から、
“タタタタタタタタッ!!!!”
という、もはや爆速の獣みたいな足音が近づいてくる。
優子:
「ん? なんか来たで……?」
拓実:
「……まさか……」
次の瞬間、視界に飛び込んできたのは――
◆ 悠翔(ゆうと/1歳)爆速降臨!!!
悠翔:
「ひーーーちゃぁぁぁぁぁん!!!
ゆのんちゃぁぁぁぁぁん!!!!」
ついに 高速ハイハイを卒業し、完全二足歩行を手に入れた爆速ベビー。
スピードはもう小型バイク並。
結音:
「うわっ!? 来たぁ!!」
灯乃:
「きゃーーーー!! ゆーとがあるいとるー!!」
悠翔はそのまま全速力で突進し、
まずは灯乃に “ぎゅむーーっ!!!”
灯乃:
「ぐえっ!! ひの、つぶれるーー!!」
次に、方向転換も異常にキレが良い。
“キュッ” と90度ターンして、
結音にも――
悠翔:
「ゆのんちゃぁぁぁん!!!
だっこーー!!!」
結音:
「わっ、ちょ、まっ……」
「ちょっと待ってゆうと!!! 重い重い!! 1歳の勢いじゃない!!」
拓実:
「ゆのん、しっかり受け止めろ!キャッチや!キャッチ!!」
優子は笑いが止まらない。
優子:
「もう、今日のうちの子ら、テンションおかしかぁ!!
ひのの幼稚園カウントダウンで盛り上がったけん、全員ハイなっとる!!」
◆ 抱っこ要求タイム、カオスの極み
悠翔は結音に抱きついたまま、
今度は灯乃にも向かって両手をバサバサ広げる。
悠翔:
「ひーーーちゃぁぁぁん!!
だっこ こうかーーん!!!」
灯乃:
「交換!? ひの、交換てなに!?」
悠翔:
「だっこ!! だっこ!! ぜんぶ!!」
結音:
「ゆうと、“全部”は無理!!」
しかし悠翔は聞かない。
ニコニコ笑いながら、姉2人にむぎゅむぎゅハグの無限ループ。
灯乃:
「ぎゅーされすぎて、ひの、ぺちゃんこなっとう!!」
結音:
「ママぁ!! 助けてぇ!!」
優子は笑いすぎて涙目。
優子:
「いや、うちの子たち……
この家の“末っ子無双”すごすぎん?(笑)」
拓実:
「将来は、間違いなく“ピーチギャラクシー∞”のエネルギー担当やな。
あいつ、今の時点でパワーやばいもん」
◆ そして、爆速の極み
突然、悠翔は3秒ほど固まり――
悠翔:
「……だっ!!」
次の瞬間、
灯乃と結音の間を “ぶおぉぉぉぉん!!!” と駆け抜ける。
拓実:
「うおっ!? 速っ!!」
優子:
「ちょっ……明日から“ゆうとチャージ”って番組作ったほうがよかんやない?(笑)」
灯乃:
「ひの、ゆうとに勝てん……」
(ちょっと誇らしげ)
結音:
「ゆうとは……もはや……赤ちゃんやない……」
優子:
「進化しとるね……完全に」
拓実:
「ポケモンでいうと“爆走期”入っとる」
◆ 最後は強制おやすみ
悠翔:
「ままーー!! だっこーー!!!」
優子:
「よしよし、はい、おいで〜」
(ぎゅー)
灯乃と結音は同時にため息。
灯乃:
「はぁ……ひの、つかれた……」
結音:
「ねぇママ、ゆうとって……」
「こんなに元気で、だいじょうぶなん……?」
優子:
「だいじょうぶ。
うちの家系の“エロ大魔王遺伝子”で元気ばい!(笑)」
結音&灯乃:
「やだぁぁぁぁぁ!!!!!」
リビングに“爆笑”が響き渡る。
そして灯乃も結音も、
爆速ベビー・悠翔に振り回されながら、
そのままコテッと眠りにつく。
優子は子どもたちの寝顔を見ながら、
そっと呟いた。
優子:
「……今日も、にぎやかで、しあわせやね」
拓実:
「ほんと。うちの家、カオスやけど……最高や」
その言葉に、悠翔が寝言で――
悠翔:
「ひー……ちゃ……ん……ぎゅ……」
優子:
「……かわいすぎん?(笑)」
にぎやかで、ドタバタで、
だけど温かすぎる柳川家の夜は、こうして更けていった。
◆ 青柳家の“カオス姫”降臨篇(2051年冬)
柳川家が爆速1歳児・悠翔に翻弄されていたその頃――
青柳家も負けていなかった。
なぜなら。
青柳彩羽(あおやぎ いろは・1歳)
=むぎゅー大魔王・抱っこモンスター
が覚醒してしまったからである。
◆ ① 彩羽、兄2人への“むぎゅー奇襲”
光子が夕飯の食器を片付けていると、
リビングの奥から トテテテテッ!! と小刻みな足音が。
光子:
「……あ、来た。」
次の瞬間、
彩羽:
「とぅーーーまっ!! はるとぉーーー!!
むぎゅーーーーーっ!!!」
青柳燈真(3歳/爆笑恋愛相談所の主):
「ぎゃっ!! ちょ、まっ……苦しい苦しい苦しい!!」
青柳陽翔(4歳/超甘えん坊兄):
「わっ!! 彩羽!! 胸ぐら掴んでむぎゅするのやめてぇぇ!!」
彩羽は体のサイズに似合わず、
“全力のハグ(力加減ゼロ)” を決める天才だった。
燈真:
「お、おかあしゃん……
いろは……いろは 強すぎる……!」
光子:
「はいはい、離してあげるよ〜(笑)
彩羽は今日も元気やねぇ」
彩羽:
「むぎゅーがしごとっ!!」
光子:
「仕事なの!?」
陽翔:
「ママ……うちの妹……強かぁ……」
◆ ② 燈真の“恋愛相談コント”が始まる
ひとしきりむぎゅ攻撃が終わると、
燈真が突然、手をパッと上げた。
燈真:
「つぎは〜〜〜!!
とぅまの れんあいそうだんしょ!!」
光子:
(あ、始まった……)
陽翔:
「また始まった……」
彩羽:
「とぅーまっ! とぅーまっ!!」
燈真は、なぜか背中にタオルをマントみたいに巻き、
急に“相談所モード”に入る。
燈真:
「はい、つぎのおきゃくしゃ〜〜!!
しつもん、あるひと〜〜!!」
◆ ③ 彩羽、まさかの相談内容
彩羽:
「はぁい!!!」
光子:
「えっ!? 彩羽、相談あると?」
彩羽:
「とぅま、きいて!
いろはねぇ……
おにいちゃん だっこしたい!!」
燈真:
「それは もう やっとる!!!
ちょっとまって!!」
陽翔:
「そうそう! もう散々むぎゅされたよ!!」
彩羽は真剣な顔で言う。
彩羽:
「もっと!!」
光子:
「欲しがりすぎ!!(笑)」
◆ ④ 燈真の回答が“爆笑級”
燈真は腕組みして、
どこで覚えたのか“恋愛マスター”みたいな顔をする。
燈真:
「……いろはちゃん……
“むぎゅー”はね……
すきの きもちが おおすぎると
だいばくはつ するの!!」
光子:
「爆発!?!?」
陽翔:
「なにそれ!!」
彩羽:
「ばくはつするの!? いろは ばくはつするの!?!?」
燈真:
「うん! でもね、だいじょぶ!!
とぅまが とめる!!
“ぎゅーの うけとめかた” わかる!!」
光子:
「そんな特技持っとったん!?」
陽翔:
「ママ、うちの弟なんかすごい!!」
彩羽:
「とぅま、すごい!!!」
燈真はドヤ顔で胸を張る。
燈真:
「はい、つぎの おきゃくしゃ〜〜!!
れんあいそうだんしょ〜〜〜〜おわりっ!!」
光子:
「えっ、終わり!?(笑)」
みんな、魂が半分くらい飛んでいた。
◆ ⑤ そして兄2人は完全ノックアウト
陽翔:
「ママぁ……燈真と彩羽が暴れすぎて……
ぼく、さっきから息が吸えん……」
燈真:
「はると、だいじょぶ!!
おれの ハグで なおしてあげる!!」
陽翔:
「やめてぇぇ!!(泣き笑い)」
彩羽:
「いろはも!!」
光子:
「ちょっとちょっと!!
兄ちゃん2人を潰さんでよ!!(笑)」
◆ ⑥ 最後は光子の一言で締まる
光子:
「……うちの子たち、
柳川家に負けんくらいカオスったいね……」
陽翔:
「ママ……ほんとそう思う……」
燈真:
「とぅまの そうだんしょ、またやる!!」
彩羽:
「いろは、むぎゅーいっぱいする!!」
光子:
「(笑)
……はいはい、今日も平和でよかねぇ」
青柳家に、今日も温かくて爆笑な夜が訪れる。
◆ 2052年・一番のりお誕生日は、燈真
年が明けてしばらく。3月20日は
今日は――
青柳燈真、4歳の誕生日。
青柳家のリビングには、大きめのテーブルがどーん。
その上には、ホールケーキがひとつ。
真っ白な生クリームの上に、
いちごがこれでもかと並んでいて、
真ん中にはチョコのプレート。
「とうま 4さい おたんじょうび おめでとう!」
そのケーキの上に、
ろうそくが4本、ぴょこんと立っている。
◆ 優子一家、到着!
玄関がバタバタと騒がしくなる。
優子:
「おじゃましま〜す! お誕生会、乱入でーす!」
拓実:
「本日のスペシャルゲスト、柳川ファミリーで〜す」
結音(ゆのん/5歳):
「とぅまくん、おたんじょうびおめでと〜〜!!」
灯乃(ひの/3歳):
「とぅまぁぁぁ!! きょうは“おたんじょうびむぎゅー”する日と!? する日と!?」
悠翔(ゆうと/1歳):
「とぅーーまっ!! だっこーー!!」
既にテンションMAXな3人が、
リビングに突撃していく。
光子:
「はいはい、走らんとって〜! ケーキにダイブするけん!」
青柳翼:
「ケーキは守らなあかんラインやからな……(笑)」
◆ 主役・燈真、ごあいさつ(?)
みんなに囲まれた主役の燈真は、
なぜか今日もタオルマントを背負っている。
燈真:
「きょうの しゅやくは、
“4さいのれんあいそうだんしょ・とぅませんせい”です!!」
光子:
「今日は“お誕生日の主役です”だけでよかけん!(笑)」
陽翔(はると/5歳):
「とぅま、まずは“おめでとうって言われる係”やけんね?」
燈真:
「わかった!!
“おめでとう”は ぜんぶ うけとめる!!」
結音:
「受け止めるスタイルなんだ……」
◆ ケーキの前に、全員集合
テーブルの前に、子どもたちがずらりと並ぶ。
陽翔・結音・燈真・灯乃・悠翔・彩羽。
ちびっこ6人が横一列に並ぶと、
それだけでカメラのメモリが足りなくなりそうな“破壊力”。
彩羽(いろは/1歳):
「とぅま、ケーキっ!! ケーキっ!!」
光子:
「いろはは、まずろうそく消させてあげてね〜」
優子:
「さぁ、それじゃあ、ろうそくに火をつけまーす」
翼がチャッ、とライターで火をつける。
4本の炎がゆらゆらと揺れて、
部屋の空気が一気に“お誕生日モード”になる。
◆ ハッピーバースデー、2052年・第1号
光子:
「それじゃあみんな、準備はよかね?」
優子:
「せーのでいくよ〜」
全員:
「せーのっ!」
♪ ハッピーバースデー トゥー ユー
ハッピーバースデー トゥー ユー
ハッピーバースデー でぃあ と〜う〜ま〜
ハッピーバースデー トゥー ユー!!
歌いながら、
陽翔と結音は手拍子。
灯乃と悠翔はなぜか盆踊りみたいな動きをし、
彩羽はケーキに全意識を集中させている。
歌が終わると、光子がニコッと笑って言う。
光子:
「燈真、お願いね。
“2052年第一号のふーっ”やけん!」
燈真:
「おまかせください!!」
◆ “ふーーっ!”が事件を呼ぶ
燈真、ふぅぅぅっと息を吸い込んで――
燈真:
「ふーーーーっ!!」
ろうそくの火が、
3本だけ消えた。
1本だけ、
「勝ち残り感」全開で、
ぷるぷる揺れながら残っている。
陽翔:
「あ、ひとつ残った!」
結音:
「とぅまの“未練ろうそく”やね」
燈真:
「みれん ろうそく!!?」
灯乃:
「じゃあ、ひのがふーする!!」
優子:
「主役から奪い取らんとって!!(笑)」
拓実:
「ここは“家族代表ふー”ってことで、陽翔、行ったれ」
陽翔:
「よーし、弟のために!」
陽翔&燈真:
「せーのっ!!」
二人でふーーーっと吹きかけて、
ようやく最後の火が消えた。
全員:
「おめでとーーー!!!!」
彩羽:
「けーき!! いろはのケーキは!?」
光子:
「はいはい、今から切るけん、ちょっと待って〜」
◆ 兄弟&いとこからのお祝いコメント(カオス)
ケーキを切り分けている間、
優子がスマホでカメラを構える。
優子:
「はーい、それじゃあ、燈真にひとことずつ“おめでとうメッセージ”いこっか」
● 陽翔から
陽翔:
「とぅま、4さいおめでとう。
いつも“れんあいそうだんしょ”で
わけのわからんこと言うけど、
ぼくはわりと好きです。」
光子:
「“わりと”って付けるのやめなさい(笑)」
● 結音から
結音:
「とぅまくん、4さいおめでと。
ゆのんのことを“すきですか?”って毎回きいてくるけど……
おともだちとしては、とっても“好き”です。」
燈真:
「“おともだちとして”!?
それは なにか びみょうなかんじ!!」
優子:
「3歳にして微妙さ感じ取るな(笑)」
● 灯乃から
灯乃:
「とぅまぁ、4さいおめでと!!
ひの、とぅまのこと、
むぎゅーするひととして だいすき!!」
燈真:
「それは うれしい!! でも つぶれる!!」
● 悠翔から
悠翔:
「とぅまー! だっこーー!!」
優子:
「コメントが“だっこ”一択(笑)」
燈真:
「ゆうと……ゆうとは もう ことばより からだで つたえてくる……!」
● 彩羽から
彩羽:
「とぅま、おたんじょうび おめでと!!
いろは、とぅまを いちばん ぎゅーする!!」
光子:
「いろは、それはさっき実行済みやね」
燈真:
「……とぅま、
いのちが なんぼ あっても たりんかもしれん。」
全員:
「アハハハハ!!」
◆ 大人たちからの、ちょっとまじめな一言
ケーキをみんなでほおばりながら、
大人組もひとことずつ。
翼:
「燈真、4歳おめでとう。
なんでも“相談所”にするとこ、
パパはけっこう誇りに思ってるで。
これからも、いっぱい聞いて、いっぱい考える子になってな」
光子:
「とぅま、
生まれてきてくれてありがとう。
笑いのセンスも、抱きしめる力も強すぎるけど(笑)、
その“まっすぐさ”があれば、きっとこの先も大丈夫やけん」
拓実:
「とぅま、
将来、ゆのんのこと泣かせたら……
パパ、卓球ラケット持って説教行くけんね。」
結音:
「ちょっとパパぁぁ!!今ここで言う!?///」
優子:
「でもね、
とぅまみたいな子が、
“だいじな人をちゃんと笑わせてくれる男の子”になってくれたら、
うちは安心しとるよ。
4歳、おめでとう」
燈真:
「……なんか きょう、
いっしょうぶん ほめられた きがする……!」
陽翔:
「また明日からゼロリセットやけどね」
燈真:
「えぇぇぇぇぇ!!」
◆ 2052年のスタートライン
こうして――
2052年、最初のハッピーバースデーは、
大笑いと、ちょっとの照れくささと、
ケーキのいちごまみれの口で幕を閉じる。
光子:
「さぁ、とぅまが“今年いちばん”に年を重ねたけん、
ここからみんなも、順番に“またひとつ”大きくなるよ〜」
優子:
「笑って、泣いて、また笑って。
今年もカオス全開でいこうかね〜?」
子どもたち:
「いこーーー!!!!!」
その元気な声に、
窓の外の冬空も、
少しだけ明るくなったように見えた。




