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美香と光子と優子の爆笑ストーリー。光子と優子29歳  作者: リンダ


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開幕:1歳コンビ、覚醒

◆ 開幕:1歳コンビ、覚醒


日曜の午後。

床一面には柔らかいマット、カラフルなおもちゃ。

テレビではアンパンマンが流れている。


ソファには**春介と春海(15歳)**が並んで座り、

スマホをいじりながら、ちびっこたちを見張っていた。


春介:

「……なんか、今日は静かやな」


春海:

「フラグ立てんときって言ったやん」


そのときだった。


プレイマットの上で、

**彩羽(いろは1歳)と悠翔(ゆうと1歳)**が同時にムクッと起きる。


いろは:

「……ふぇ?」


悠翔:

「……ひ?」


2人、目が合う。


いろは:

「いろは、はしる〜〜」

悠翔:

「ゆーと、いく〜〜」


春海:

「……あ、やば」


春介:

「“やばい”ボタン押された音したな、いま」


◆ 1歳児タッグ、ギアチェンジ


いろは、よちよち数歩歩いたと思ったら――


いろは:

「とてててててーーーー!!」


突然トップスピード。


悠翔:

「ひーー!!」


→ 高速ハイハイにギアチェンジ。

手足がブレて見えるレベルの爆速。


マットの上を、1歳児2人が

ドドドドドドッ!! と走り抜ける。


◆ 第1ターゲット:ひーちゃん(灯乃・3歳)


灯乃は、お絵かき中。


ひの:

「ひの、いちご かいてる〜♡」


そこへ、いろはが

絵を覗き込みにやってくる。


いろは:

「ひーたん♡(※ひのちゃんと言いたい)」


ひの:

「いろはちゃん〜♡」


ほのぼのした一瞬。


しかし、その背後から

轟音と共に迫る白い影。


悠翔:

「ひーーちゃぁぁぁぁ!!」


ひの:

「ぎゃああああ!!きたぁぁぁ!!!」


ドスン!!


悠翔、全体重で背中にダイブ。

いろはもつられて前から抱きつく。


いろは:

「ひーたん むぎゅ〜〜♡」

悠翔:

「ひーちゃ むぎゅ〜〜♡」


灯乃:

「ひのの からだが、

 サンドイッチ なっとるぅぅぅ!!」


◆ 第2ターゲット:結音(ゆのん・4歳)


結音は、お人形遊び中。


ゆのん:

「おひめさまね〜、きょうは けっこんしき で〜……」


振り向くと、

1歳児2人が並んでニコー。


いろは:

「ゆのん♡」

悠翔:

「ゆのん♡」


ゆのん:

「え、まって。

 これ、“ふたりと けっこん”パターン?」


背後からは、

さっきようやく解放された灯乃が

「ゆのんにげてぇぇぇ!!」と叫ぶ。


時すでに遅し。


いろは:

「ゆのん、ぎゅー♡」

悠翔:

「ゆのん、ぺたー♡」


→ 2人同時に膝に乗ってくる。


結音:

「おひめさま じゃなくて、

 クッション になっとるぅぅぅ!!」


◆ 第3ターゲット:陽翔(はると・4歳)


陽翔はブロックで電車を作っていた。


はると:

「ごちょーしゃ、ありがとございまちゅ〜。

 はるとでんちゃ、しゅっぱつしまーす」


そこへ、いろは&悠翔が突撃。


いろは:

「でんしゃ、のる〜〜!」

悠翔:

「はると〜、のる〜〜!」


はると:

「ちょ、あかん! ここ きゃぱおーばー!!」


どん!!(いろはが車両にタックル)

ごしゃーーん!!(悠翔が線路に特攻)


ブロック電車、大破。


陽翔:

「はるとでんちゃぁぁぁぁ!!

 だいじこーぉぉぉぉ!!」


いろは(満面の笑顔):

「たのち〜〜♡」

悠翔:

「あっあっ♡」


春介ボソッと

「今、“ごちょーしゃ”どころか“ご愁傷さま”やな」


春海:

「はるとでんちゃ、事故率高すぎ問題」


◆ 第4ターゲット:燈真(とうま・3歳)


燈真は、隅っこでお菓子をこっそり食べていた。


とーま:

「とーま、ここ ひみつきち〜。

 ここなら、あかちゃん けえへん……」


フッと影が差す。


見上げると――


いろは&悠翔:

「とーまん♡(いろは)」「とーま♡(悠翔)」


燈真:

「やっぱり来たーーー!!」


お菓子に向かってダイブする1歳児2人。


いろは:

「ぽりぽり〜♡(※勝手にスナック確保)」

悠翔:

「ぱく〜♡」


とーま:

「あぁぁぁ!! とーまのおやつぅぅぅ!!」


春海:

「とーま、学びなさい。

 隠れて食べるお菓子は必ず見つかる」


春介:

「人生の真理みたいに言うなや」


◆ 15歳コンビ、ついに動く


リビング中、悲鳴と笑い声でカオス。


灯乃:

「ひの、2かいめ つぶされたぁぁ!!」

結音:

「ゆのん、けっこんしき どころやない〜〜!!」

陽翔:

「でんちゃ、しゅうりちゅう〜〜!!」

燈真:

「ぼくの ぽてちーー!!」


1歳児2人はテンションMAXで

まだまだ追いかける気まんまん。


春海:

「……そろそろ止めよっか」

春介:

「せやな。これ以上いくと“保護者会案件”や」


2人、立ち上がる。


春介:

「いろはー、ゆーとー」

「お兄ちゃんとお姉ちゃんに、ぎゅーは1回ずつな〜」


いろは:

「いっかい?」

悠翔:

「いっかい?」


春海:

「そうそう。2かいめからは“有料”になるけん」


いろは:

「ゆーりょー?」

悠翔:

「???」


春介:

「“おやつ 1こ” ずつ徴収します」


1歳児2人:

「「やだーーー!!」」


走る方向が変わる。


いろは:

「にげろ〜〜!!」

悠翔:

「にげろ〜〜!!」


今度は春介&春海が追う側に。


春海:

「はいはい、愛の徴収やで〜」

春介:

「“高速ハイハイ税”と“爆速つたえ歩き税”な」


◆ その結果


ソファの上に避難していた

灯乃・結音・陽翔・燈真が、

ぐったりしながら並ぶ。


ひの:

「ひの、きょう 10ねんぶん つかれた……」

ゆのん:

「ゆのんも……」

はると:

「はるとでんちゃ、きょうは うんこう しゅうりょう〜」

とーま:

「ぼく、もう“れんあいそうだんしょ”ひらくげんきない……」


春海:

「おつかれ、ちび組」

「そのうち“ちび運動会”で正式競技にしよっか。

 “1歳児から逃げ切れ”ってやつ」


春介:

「優勝商品、“お兄ちゃんお姉ちゃんのひざまくら券”」


ちび組全員:

「やるーーーー!!」


いろは&悠翔(まだ走ってる):

「あそぶ〜〜!!」「あそぶ〜〜!!」


春海:

「……これさ、」

春介:

「ん?」


春海:

「この家系、将来まじで世界の笑い制するよね」


春介:

「せやな。

 誰も、“平和は退屈”とは言わんやろな」


リビングいっぱいに響く、

子どもたちの笑い声と悲鳴とバタバタ音。


今日も小倉ファミリーの家は、

カオス=平和 の公式そのものだった。

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