爆笑恋愛相談所・本日の相談者は……ゆきちゃん(3歳)
◆ 爆笑恋愛相談所・本日の相談者は……ゆきちゃん(3歳)
博多南幼稚園・年少組
桜のクラス。
朝の教室は、にぎやかな声と積み木の音でいっぱい。
そこに――
ちょこん、と椅子を並べて座る2人がいた。
青柳燈真(とうま・3歳)
柳川灯乃(ひの・3歳)
双子ではないのにコンビネーションは完全に双子。
年少組の“ちびツイン司会者”である(灯乃は3歳であるが、四月生まれなので、まだ入園してないが、付き添いで幼稚園にきている)。
燈真(イスに座りながら偉そうに):
「は〜い! きょうも『とーまのれんあいそうだんしょ』はじまりまーす!」
灯乃(横でノート持ちながら):
「メモとります♡」
先生(内心):
(なんで3歳児が恋愛相談受けとるん……?)
◆ そこへ現れた本日の相談者
ゆきちゃん(3歳・ポニーテール):
「……あのね、とーまくん……」
燈真:
「きた!こいのなやみやね!」
灯乃:
「すでに確信しとる!」
◆ ゆきちゃんの相談内容
ゆきちゃん:
「ゆきね……けんたくんにね……
“すき”っていうと……」
灯乃(身を乗り出す):
「うん!」
ゆきちゃん(涙目):
「“おまえはじゃがいもか!”っていわれるの……!」
教室:
ざわ…
燈真:
「……」
灯乃:
「……」
先生:
(ど、どういう状況……!?)
◆ 燈真、3歳にして恋愛分析スタート
燈真(腕組みして):
「ふむ。じゃがいも問題やね。」
灯乃:
「なにその問題?」
燈真:
「すきっていわれたら、てれかくしで、
“おまえ”とか“じゃがいも”っていうんよ!」
ゆきちゃん:
「え!?」
燈真:
「けんたくんは……
ゆきちゃんがすきやけん、
イモにしとるんよ!」
灯乃:
「すき=いも化、の法則!」
先生(心の声):
(どんな法則やねん……)
◆ 燈真、3歳にして名言を放つ
燈真:
「ゆきちゃん。」
ゆきちゃん:
「うん……?」
燈真:
「すきっていったらね、
にげるこは、みんな……
“はずかしがりやさんのイモ”なんよ。」
ゆきちゃん:
「い、イモ……」
灯乃:
「それはそれでひどくない?」
燈真:
「でもね、イモはさいご、おいしくなるけん!」
灯乃:
「フォローになっとらん!!」
◆ ゆきちゃん、泣き笑い
ゆきちゃん:
「……じゃあ、けんたくん……ゆきのこと……
すき、なの……?」
燈真(堂々と):
「99ぱーせんと、イモすき。」
灯乃:
「残りの1パーセントなに?」
燈真:
「はずかしさ。」
灯乃:
「あ〜それはあるかも!」
◆ ゆきちゃんにアドバイス
ゆきちゃん:
「……どうすれば、けんたくん、イモじゃなくなる?」
燈真:
「かんたん!」
ゆきちゃん:
「ほんと!?」
燈真:
「ゆきちゃんが、すきっていったあと、
にこーってわらう!」
灯乃:
「わらったら……?」
燈真:
「けんたくん、こうなる」
(テーブルに頭をぶつける仕草)
灯乃:
「脳がやられて倒れるってこと!?」
燈真:
「うん♡」
先生:
(なんで倒れる前提……)
◆ ゆきちゃん、決意する
ゆきちゃん:
「わかった! ゆき、がんばる!!
すきっていって、にこーってする!!」
燈真:
「よかよか! ゆきちゃん、かてる!」
灯乃:
「恋愛の勝ち負けじゃないけどね!!」
◆ 相談終了の儀式
燈真:
「きょうのそうだん、しゅうりょー!」
灯乃:
「“成功のイモ印”おします!」
ゆきちゃん:
「イモなん? 最後までイモなん?」
◆ 教室の隅で…
光子(迎えに来た):
「……とうま、なんしよると?」
優子:
「3歳で恋愛相談とか聞いたことないんやけど!」
美鈴先生(博多南幼稚園):
「わたしにもようわかりません!」
翼:
「未来が怖い」
拓実:
「いやもう片足どころか肩まで芸人」
◆ エピローグ
その日の帰り。
ゆきちゃんは勇気を出して——
けんたくんに「すき!」と言ってみた。
にこー♡
けんた:「……!!」
(本当にテーブルに頭ぶつけて倒れた)
ゆきちゃん:
「ほんとに倒れたぁぁぁ!!」
燈真:
「ほらね♡」
灯乃:
「いや、褒めるとこそこじゃない!!」
こうして今日も
博多南幼稚園の恋愛事情は混沌を極め、
ちびっこ恋愛相談所は伝説を更新していくのであった。
◆《爆笑幼児語 小説版》
灯乃3歳 → とーま兄ちゃんに恋愛そうだんする日
博多南幼稚園・園庭。
砂場の前に、小さなイスがふたつ並んでいる。
年少さんの 燈真(とうま・3歳) が
ちょこんと座り、足をぶらぶらさせながら叫んだ。
燈真:
「きょーは〜! とーまのれんあいそうだんしょ、かいぎしまーす!!」
先生:
「なんで3歳児が“会議します”って言うんね……」
そのとき。
ぴょこぴょこ走ってくる影がひとつ。
灯乃(ひの・3歳/未就園児)
――今日も優子ママと一緒に園に遊びに来たのだ。
ひの:
「とーまぁぁぁ♡ ひの、きた〜!!!」
燈真:
「ひのちゃ〜ん! おれ、いまおしごとちゅーよ?」
ひの:
「ひのも おしごと するぅ!」
優子:
「いや、ひのは働かんでいいけん。3歳やけん。」
◆ ひの、突然の相談モード発動
ひのは、ちょこんと燈真の横に座り、
小さな手で胸をぎゅっと押さえた。
ひの:
「……とーま。ひのね……きょー……
むねが……どっきゅんした……」
燈真(プロの顔):
「お? それは……れんあいしょうじょーやね!」
優子:
「いや、あんた達なんでそんな言葉知っとるん」
◆ 相談内容:りんごジュース三角関係事件
ひの:
「ひのね……あのね……
ゆのんおねえちゃと りんごじゅーちゅ のみよったと……」
燈真:
「うん!」
ひの:
「そしたらね……
ゆーとくんが、ひのの りんごじゅーちゅ、うばったと!」
燈真:
「なぬっ!?」
ひの:
「ひの、
“それ、ひのの〜!”て いったのに、
ゆーとくん、“んべぇ〜♡”て……」
燈真:
「なんそれ、こいびとムーブやん!」
優子:
「いや、ジュースやろ」
◆ とーま、恋愛脳で分析する
燈真(腕組み):
「ふむ……ひのちゃ。
それはね……
ゆーとくん が、ひののこと すきすぎて、
ジュースに なりすぎとると!」
ひの:
「じゅーちゅに……なっとうの?」
燈真:
「すきすぎたら、
みんな いろんなもんに へんしんするっちゃ!」
ひの:
「とーまは……?」
燈真:
「おれは、ひのの こと すきやけん……
ゼリーになる!!(どや)」
ひの:
「ぜりー♡ ぷるぷる♡ すき♡」
優子:
「なにこの会話???」
◆ アドバイス発動
ひの:
「じゃ、ひの、どうすれば、ゆーとくん、りんごじゅーちゅ とらんくなる?」
燈真:
「かんたん!!」
ひの:
「ほんと!?」
燈真:
「ゆーとくん に……
“これ いっしょに のも♡”て
ふわ〜♡って わらう!」
ひの:
「ふわ〜♡(練習)」
燈真:
「それしたら、ゆーとくん、こうなる」
(頭抱えて転げ回るジェスチャー)
優子:
「倒れさせんでよか!」
◆ 相談終了の儀式
燈真:
「はい! れんあいそうだん、おしまい!!」
ひの:
「おちまい〜♡」
燈真:
「ひのちゃ、きょうのはんこ、これ!」
(砂で作った謎の印)
ひの:
「わぁ♡ ひの、りんごじゅーちゅのひと、がんばる!!」
優子:
「いや、なんの役職???」
◆ エピローグ:ひの、実践する
その日の夕方。
ひの:
「ゆーとくん……これ……
いっちょに、のも? ふわ〜♡」
ゆーと(3歳):
「……っ!!」
(※ほんとに転んだ)
ひの:
「とーまぁぁぁ!!ゆーとくん こけたぁぁぁ!!」
燈真(遠くから):
「れんあいは きけん!!」
優子:
「危険なのはあんたのアドバイス!!」
◆《爆笑幼児語・完全改訂版》
ひーちゃん(灯乃)を追いかけ回す悠翔(ゆうと1歳)カオスシーン
博多南幼稚園の園庭。
未就園児ひろばの時間。
優子が灯乃(ひの・3歳)を連れて遊びに来ていたそのとき……
ソファ横のベビーゲートがガラッと開く音。
優子:
「え、ちょっと……!? 誰が開けたん!?」
迷いなく飛び出す1歳児。
柳川 悠翔(ゆうと/1歳)
ヨチヨチのくせに加速だけはバケモノ。
悠翔:
「ひぃぃぃ……ひーちゃぁぁぁーー!!」
(※灯乃=ひーちゃん)
灯乃:
「きゃああああ!!ひの、にげるーーー!!」
◆ 1歳児とは思えぬ“爆速ハイハイ”
悠翔:
「ひーー!!ひーー!!(獲物発見の声)」
ドドドドドドドドッ!!!
ひの:
「はやい!!ひーちゃん、はやすぎる!!」
優子:
「ひーちゃーーんって言いながら追いかけるなーー!!
あんたの姉ちゃん(結音)じゃないとよ!!」
でも悠翔は止まらない。
悠翔:
「ひーちゃーーー!!!(※完全に覚えた呼び名)」
◆ 灯乃、園庭を全力逃走
灯乃:
「ひの、つかまったら、ほっぺ むぎゅされる〜〜!!」
「ひの、ほっぺ いちごみたいになる〜〜!!」
(※実際、悠翔は捕まえた相手に「むぎゅ♡」攻撃をかます)
悠翔:
「ひーーちゃ♡」
どん!!
悠翔、ついに灯乃を捕獲。
ほっぺに顔面ダイブ。
灯乃:
「ぎゃああああああぁぁぁぁ!!!
ひのの ほっぺ! めりこむーー!!」
優子:
「ひーちゃんやめー!! ひーちゃん言いながらひーちゃんつぶすな!」
◆ そこへ救出に来る結音(ゆのん/4歳)
結音(お姉さん風):
「ひーちゃん! ゆのんが たすける!!」
(悠翔の背中をえいっと持ち上げようとする)
悠翔:
「ゆのん♡」
→ 今度は結音にもダイブ。
結音:
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!
ひーちゃん、ふたりは だめーーー!!!」
灯乃:
「ゆのんおねぇちゃ……たすけにきて つかまっとるぅ!」
優子:
「ちょっと待って、ひーちゃん、対象が増えとる!!」
◆ さらに彩羽も巻き込まれて地獄絵図へ
彩羽(2歳):
「なにしてるの? たのしそう〜〜♡」
→ 悠翔のターゲット、増える。
悠翔:
「いーちゃ(※いろはのこと)!!」
彩羽:
「あーーー! きた〜〜〜♡」
→ 自ら抱きつかれる(完全に自爆)
光子:
「ちょっと! いろは自分から行った!? なんで自分から行くと!」
優子:
「この子たち、1歳児の突進を“遊び”と認識しとるやん!」
◆ 結果:
3歳(灯乃)+4歳(結音)+2歳(彩羽)が、
1歳児・悠翔にまとめて押し倒される
床で団子状態。
灯乃:
「ひの……まけた……」
結音:
「ひーちゃんのほっぺ、あつい……」
彩羽:
「いろは、つぶれてる……♡」
(※なぜか嬉しそう)
悠翔(真ん中で満面の笑み):
「ひーちゃ♡ いーちゃ♡ ゆのん♡」
光子:
「うちの陽翔が生まれた時もカオスやったけど……
悠翔、破壊力が規格外すぎん?」
美香:
「抱きつき攻撃の精度よ……努力の方向性、間違っとる」
拓実:
「あの……うちの息子、こんなキャラやったっけ……?」
優子:
「あんたに似たんよ!!」
拓実:
「えーー!?」
◆ ラスト・灯乃のひと言
やっと落ち着いて、
灯乃が優子の膝の上でぼそっとつぶやく。
灯乃:
「……ひーちゃん、こわい……
でも……すき……」
結音:
「ひーちゃん、つよいけんね……
ゆのんも、すき……」
彩羽:
「いろはも〜♡」
悠翔:
「ひーちゃ♡」
光子:
「灯乃、1歳児に恋の相手取られとるやん……」
優子:
「将来、この三角関係……いや四角……いや六角……
どうなるんやろ……」
美鈴:
「少なくとも、小倉家の未来は 平和とカオス が永久保証やね」




