足摺の海と四万十の川と、道後温泉の夜
旅の17日目 ― 足摺の海と四万十の川と、道後温泉の夜
足摺岬へ ― バスで揺られて“海の果て”へ
宿毛の朝。
今日は列車ではなく、バスで足摺岬へ向かう。
陽翔「きょうは電車じゃないと?」
燈真「バス旅も好き〜」
悠翔「バスからの景色も全部見る!」
バスは、町を抜け、山を越え、
やがて断崖と海が同時に見える道へ。
結音「うみ、すごい〜! きのうより、もっと“どーん!”って感じ!」
灯乃「なんか、せかいのおわりみたい〜」
翼
「でも、海のむこうにもちゃんと誰かの街があるんよね」
拓実
「そう考えると、“世界の端っこ”ってないんやなって思う」
そんなことを話しているうちに、
バスは足摺岬のバス停に到着した。
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足摺岬ミニライブ ― 海に向かって歌う日
足摺岬の展望台。
目の前には、水平線しかないくらいの大海原。
風が強くて、子どもたちの髪が自由奔放。
陽翔「かぜつよーい!!」
燈真「でもきもちいい!」
結音「うた、飛んでいきそう〜」
灯乃「うばぁ〜が、海まで届く〜」
悠翔「世界配信“うばぁ〜”や」
安全な場所を確認してから、
ここでもささやかな ミニアカペラライブ をすることに。
光子
「せっかくやけん、海に向かって一曲だけ。
今日は“誰か”じゃなくて、“海そのもの”に歌う気持ちでいきます」
優子
「タイトルは決めとらんけど、
“ここまで来たね”って歌、かな」
昨日までの旅で生まれたフレーズをつなぎ合わせて、
その場の即興に近い歌を、二人は海に向かって歌い出す。
道は山をこえ 川をこえ
電車とバスで 海のはしっこ
でもここは 終わりなんかじゃない
また歩き出す場所になる
翼と拓実が低音で支え、
キッズは「ラララ」「ルルル」で彩りを添える。
歌い終わると、風が一瞬だけ、
ふっと弱まったような気がした。
祥子
「なんか、“おつかれさん”って、
海に頭ぽんってされたみたいな感じやね」
隼
「海に“よくここまで来たね”って言われた旅人、って感じです」
足摺岬での短い時間を胸に刻んで、
一行は再びバスで宿毛方面へ戻っていった。
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宿毛 → 中村 ― 歴史ある街並みをのんびり散策
宿毛からは土佐くろしお鉄道で中村へ。
駅を出ると、川と古い街並みが広がっている。
結音「なんか、“昔のまち”って感じ〜」
灯乃「でも、いまも人が住んどる〜」
中村の古い通りを歩きながら、
歴史ある建物や商家の跡を見て回る。
光子
「こういう街を見るとさ、“時間って層になっとる”って感じするね」
優子
「表の一枚だけ見て“全部わかった気になる”の、
やっぱ危ないな〜って思う」
陽翔
「ここにも、むかし笑いよった人おったかな?」
燈真
「ケンカした人とか、泣いた人とかもおったやろね」
悠翔
「でも、いまこうして歩きよるの、なんか不思議やね」
中村の空気をたっぷり吸い込んでから、
ふたたび列車に乗り込み、窪川へ向かう。
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窪川 → 予土線で四万十川の景色を堪能
窪川からは、いよいよ予土線へ。
“鉄道ホビートレイン”や“しまんトロッコ”のイメージもある、あの路線だ。
車窓からは、
四万十川の流れが、しつこくない存在感で寄り添ってくる。
陽翔「かわ、ひろ〜い!」
燈真「さっきまで海やったのに、今度は川〜」
悠翔「川のカーブ、めっちゃきれい」
結音
「うみも好きやけど、川も好き〜。
“ゆっくり流れよう光”って感じする」
灯乃
「さかな、おるかな〜」
翼
「四万十川って、“最後の清流”って言われとるけど、
この景色見ると“守らなあかんなぁ”って自然に思う」
拓実
「試合とか音楽活動とかで“忙しい”“バタバタしとう”って言い訳しながら、
こういう場所に来る時間、ちゃんと取らなあかんな」
祥子
「マラソンでも、“タイムだけ追いかけてた頃”より、
景色に目を向けられるようになった今のほうが、
走るの好きやなって思えます」
隼
「四万十川、ずっと見ていたくなりますね」
車内はいつしか、
多くを語らなくても満たされる、静かな時間になっていた。
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宇和島に到着 ― 宇和島城へ
予土線の旅の終点は宇和島。
列車を降りて、まず向かうのは宇和島城。
石段をのぼる途中、
息が上がってきた大人たちの横で、
子どもたちは元気いっぱい。
陽翔「おしろ〜! おしろ〜!」
燈真「天守までいく〜!」
悠翔「てっぺんから、さっきの川見えるかな?」
天守に登ると、
街と海と山が一望できる。
光子
「今まで乗ってきた線路、
あの辺かな〜って思いながら見るの、いいね」
優子
「このお城から見た景色も、
戦のとき、震えながら見た人もおったかもしれんよね」
翼
「今はこうして、子どもが“うわ〜!”って言いながら見てるのが救いやな」
拓実
「“今この瞬間の平和”をちゃんと味わっときたいね」
宇和島の風を感じながら、
一行はまた新しい“お気に入りの街”をひとつ増やした。
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宇和島 → 伊予白滝 → 伊予市 → 郡中港 → 道後温泉へ
宇和島からは再び列車旅。
予讃線で伊予白滝経由、伊予市へ。
山と海とトンネルを越えながら、
少しずつ“愛媛らしい海沿いの風景”になっていく。
伊予市で下車し、郡中港まで歩く。
静かな港町の空気。
結音
「海、きょう何回見たかな〜」
灯乃
「うみの日記つけたい〜」
郡中港からは、伊予鉄道に乗り換え。
やがて、町の明かりが増えていく。
陽翔「まちの光、ふえてきた〜」
燈真「なんか、“帰ってきた”感じするね」
そして、目指すは――
道後温泉。
伊予鉄の終点から歩いていくと、
レトロな街並みと温泉街特有の賑やかさが、一気に包み込んでくる。
優子
「やって来ました、“温泉街のラスボス”道後〜!」
光子
「“湯上がり浴衣回”に、ふさわしいステージですね」
みんな大笑いしながら、
今夜の宿へとチェックインした。
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道後温泉で宿泊 ― そして爆笑通信、全支部から“浴衣コール”
道後温泉本館にも浸かり、
宿の大浴場でもしっかり温まり、
ふたたび浴衣姿になった12人。
男女問わず、髪はゆるくまとめたり、おろしたり。
首筋や手首、足首が少しのぞくくらいの、
“健康的&ちょっと色っぽい”湯上がりモード。
19時、爆笑通信 in 道後温泉スタート。
光子
「みなさーん! 今日は愛媛・道後温泉から、
全支部同時接続でお送りします!」
優子
「昨日は四国の西の端っこ・宿毛、
今日は東から西へ回って、愛媛に戻ってきました〜」
コメント欄(全支部から)
《昨日の浴衣回、やばかった》《セクシーすぎ問題》
《健康美ってこういうことか》《眼福でした》《保存しました(真顔)》
翼
「ちょっと待て。“セクシーすぎ問題”ってなに」
拓実
「お前らな、浴衣であんだけ笑いよったのに、
スクショしたら“それっぽく見える説”やで」
祥子
「“笑いながら色っぽい”って、いちばんズルいパターンらしいです」
隼
「世界支部のチャットも、
昨日は“爆笑”と“尊い”で大変なことになってました」
光子
「ちょっと!
こっちは“湯上がりのお母さんモード”のつもりやったのに!」
優子
「“セクシー”って言葉を浴びせるのやめてください。
こっちは、“ただ風呂上がりで暑かった人”です」
コメント欄
《ただの“風呂上がりで暑かった人”=最高》《もっとやれ》
《道後の湯の力おそるべし》《今日も期待していいですか》
翼
「視聴者の期待値、完全におかしい方向行ってる」
拓実
「ま、でも“元気で健康に年とってます”っていう証拠やからね。
ありがたく受け取っときましょ」
光子
「はいはい、じゃあ真面目な話もしときますよ」
優子
「今日はね、足摺岬で海に向かって歌って、
中村で昔ながらの街並みを歩いて、
四万十川を列車から眺めて、宇和島城にも登ってきました」
光子
「なんかもう、“自然と歴史と鉄道と温泉と浴衣”全部盛り」
祥子
「“これぞ日本の旅”っていうテンプレ全部乗せた日やね」
隼
「でも、そのどれにも“笑い”がちゃんと付属してるのが、
この家族らしいところですね」
優子
「支部のみんなもさ、
“がんばって生きてたら、いつかこんな旅して笑える日が来る”って、
どっかで信じていてくれたら嬉しいなと思うと」
光子
「昨日の浴衣も、今日の浴衣も、
“色っぽい”っていうより、
“ここまで生きてきた証拠”やけんね」
コメント欄
《その言い方好き》《生きてきた証拠の浴衣、グッとくる》
《疲れたら道後回見返します》
優子
「じゃあ最後に、全支部のみんなと一緒に言いましょう」
全員(画面の向こうの支部も含めて)
「ごはんとお風呂と笑いがあれば、
どこだって世界の真ん中やけーん!!」
コメント欄
《888888》《名言再び》《スタンプ化希望第2弾》
光子
「というわけで、今日は道後温泉からでした。
明日もまた、どこかの線路と、どこかのお風呂と、どこかの笑いからお会いしましょう!」
優子
「支部のみんな、いつもありがとね。
ほんなら、おやすみなさーい!」
子どもたち
「おやすみー!!」
「いいゆめみてねー!!」
道後の夜風が、
スマホ画面の向こうの支部にも届くような気がしながら、
17日目の夜は、
温泉の余韻と笑い声に包まれて更けていった。




