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美香と光子と優子の爆笑ストーリー。光子と優子29歳  作者: リンダ


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呉線、戦跡、うどんと大浴場と爆笑通信



旅の12日目 ― 呉線、戦跡、うどんと大浴場と爆笑通信


広島の朝、呉線へ


広島の朝。

昨日の平和記念公園の余韻がまだ胸の奥に残ったまま、12人はホテルをチェックアウトし、呉線のホームへ向かった。


陽翔「きょうは、うみのそば走ると?」

燈真「ほんとに海のすぐ横?」

結音「お船も見えるかな〜?」


車窓の向こうには、穏やかな瀬戸内の海。

青と白の境目をなぞるように、呉線の列車は滑るように走っていく。


翼「この路線、何回乗っても飽きんね」

拓実「子どもがちょっと静かになる貴重タイムやな」

優子「すぐ復活するけん、今のうちに目ぇつぶっとき」


大人たちは笑いながら、しばしの“車窓セラピー”を味わった。



呉 ― 軍港の街と、空襲の記憶


呉に着くと、かつて軍港として栄えた街の空気がゆっくりとまとわりついてくる。

資料館や戦跡を巡りながら、12人はそれぞれのペースで展示に向き合った。


光子「この街もね、戦争中は何回も空襲受けたんよ」

優子「船も工場も、街ぜんぶが標的になっとったって」


説明パネルを読みながら、子どもたちは真剣な顔になる。


陽翔「いっぱい、爆弾…落ちたん?」

結音「おうち、燃えちゃった人もおると?」


隼がそっと言葉を探しながら答える。


隼「うん。たくさんの人が、突然、大事なものを失ってしまった街なんだって。

 でもね、そのあとも“ここで生き続けよう”って決めた人たちがおって、

 今の呉があるんやろうね」


祥子は、展示されている白黒写真をじっと見つめていた。


祥子「昨日の広島といい、さっきの呉といい……

 “ここに立っていること自体が、すでに奇跡なんだな”って思うね」


光子と優子は、原爆の映画の撮影で聞いた被爆者の孫の話を思い返しながら、

静かに手を合わせた。



竹原 ― 古い町並みと、いつものドタバタ再起動


呉線に揺られ、竹原で下車。

古い町並みが続く通りに、12人の姿がすっと溶け込む……かと思いきや。


結音「ここ、時代劇みたい〜!」

灯乃「かくれんぼしたい〜!」

悠翔「お侍さん出てくるかな?」


翼「走ったらあかんって。石畳でこけるぞ」

拓実「今日こそ誰か転ぶフラグ立っとるやん」


町家の前で家族ショット、夫婦ショット、子どもたちだけのショット、

さらに「爆笑発電所12人ショット」と、撮影会は止まらない。


祥子「インスタのストーリーズ、今日だけで何本上げるつもり?」

隼「“映え”と“ネタ”で容量が足りません……」


真面目モードだった空気は、少しずついつもの賑やかさを取り戻していった。



三原から倉敷へ、水島臨海鉄道にびっくり


三原から山陽本線に乗り換え、一路倉敷へ。

倉敷駅に着くと、そのまま水島臨海鉄道に乗り換える。


車内はローカル線らしい素朴さ。

窓の外に広がる工場地帯に、子どもたちの目は釘付けになる。


陽翔「なんか、いっぱいパイプある!」

燈真「うわ、でっかい建物!」

悠翔「工場、かっこいい!」


終点近く、自動車工場の真ん前に着くと、

その規模の大きさに、大人も子どもも声を失う。


翼「……想像の3倍どころじゃなかったね」

拓実「町一個分くらいあるやろこれ」

光子「“工場のテーマパーク”って言っても通じそう」

優子「いや、働いとう人から怒られるけんやめり」


祥子「ここで作られた車が、全国のいろんな街を走るんやね」

隼「さっきの軍港や戦争の話とはまた違う“ものづくりの力”って感じですね」


少しだけ誇らしい気持ちになりながら、再び倉敷へ戻っていった。



岡山からマリンライナー、海の上を走る列車


倉敷から岡山へ。

そしていよいよ、瀬戸大橋を渡るマリンライナーに乗り込む。


結音「うみのうえ走る電車〜!」

灯乃「おっこちん?」

優子「落ちん落ちん。そんなスリリングな造りしとらん」


窓の外には、島と海と空。

夕方の光が水面をきらきらと染めていく。


翼「この景色見ると、“日本も捨てたもんじゃないな”って毎回思う」

拓実「お前、誰目線やねんそれ」


光子は、静かに息を吸い込む。


光子「昨日は広島、今日は呉と竹原。

 戦争で壊された場所も、こうやって今は旅人が笑って通るんやね」


優子「うちも、笑いながらちゃんと“覚えてる側”でおりたいね」


その会話を、祥子と隼も黙って聞いていた。



高松 ― うどん三昧と、でっかいお風呂


高松に着く頃には、空はすっかり夜の色。

チェックインを済ませると、目指すはもちろん――


うどん。


陽翔「ぼく、ぶっかけうどん!」

燈真「かま玉!!」

結音「とろろのやつ〜!」

灯乃「なんかサクサクの乗っとるやつ!」(=天ぷら)

悠翔「ぜんぶちょっとずつ食べる!」


光子「よし、“うどんシェア制”採用します」

優子「うどん界のビュッフェやね」


テーブルの上には、釜揚げ、ぶっかけ、かけ、かま玉、ざる、天ぷらうどん……

まさにうどん祭り。


翼「テニス遠征よりカロリー摂っとる気がする」

拓実「明日、ランニングしたらチャラやチャラ」

隼「その“チャラ”の基準、いつも甘くないですか」


食後は、ホテル自慢の大浴場へ。

湯気に包まれた広い風呂に、子どもたちの声が響く。


陽翔「しゅっぱつしんこー!!」

燈真「ここはおふろりんかい鉄道!」

悠翔「次は〜、サウナ前〜、サウナ前〜!」


翼「サウナを駅扱いするな」

拓実「でもちょっとわかる」


大人たちも肩まで浸かり、今日一日の疲れをふっと解き放った。



爆笑通信 in 高松 ― 戦跡と工場とうどんの夜


部屋に戻り、子どもたちがパジャマに着替えたところで、

おなじみ 「爆笑通信」配信タイム が始まる。


光子

「はいどうもー! 今日は広島から呉線乗って、竹原歩いて、

 倉敷から水島臨海鉄道で工場にびっくりして、

 最後は高松でうどんまみれです!」


優子

「情報量おおか。

 とりあえず“全部ようやったな今日”って褒めてください」


コメント欄

《今日もフルコース》《呉線いいよねぇ》《水島臨海きた!》

《うどん写真はよ》《次は何県攻めるんですか》


「呉ではね、戦争で空襲があった跡とか、軍港の資料も見てきました」

拓実

「昨日の広島に続いて、子どもらにも“命の話”しながら歩いたね」


祥子

「“怖いから見たくない”じゃなくて、

 “怖いけど知っときたい”“今の自分たちの場所を考えたい”っていう気持ちで、

 みんなで一緒にまわってきました」


「そのあと竹原や倉敷、水島臨海鉄道、高松のうどんっていう、

 “平和だからこその贅沢コース”を歩かせてもらった感じですね」


光子

「そうそう。

 昨日も言ったけど、うちらは専門家でも先生でもないけど、

 “旅しながら、笑ったり考えたりする家族の姿”を見てもらえたら嬉しいなって思うと」


優子

「で、考えるだけじゃお腹はふくれんので――」


子どもたち

「うどん〜〜〜!!!」


コメント欄

《結局そこw》《うどんテロやめて》《夜中に見る配信じゃない》


光子

「というわけで、今日は“戦跡と工場と、うどんの夜”でした」

優子

「いやタイトル欲張りすぎやろ」


「でも、なんか日本らしい一日やったよね」

拓実

「過去も今も、ぜんぶ詰まっとる感じやな」


祥子

「明日もまた、いろんな景色を見て、いろんなこと考えて、

 でも最終的には爆笑して終わる予定です」


「それだけはブレませんね」


子どもたち

「ばいばーい!!」

「またあしたーー!!」

「うどん、さいこうーー!!」


配信は笑いと「おなかすいた」というコメントで埋め尽くされ、

高松の夜は、静かにふけていった。



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