私の努力は結ばれなかった
眠い。この時期猛烈に眠くなる。何故だろうか?歳か?
城門前の道を真っ直ぐに15分ほど進んだ場所に、イタミナクナール草は群生していた。
「で、リエラちゃん?貴女…………どうしたらこんな一本道で迷うの?」
知らんがな。あえて言い訳を言うとすれば城門からの一本道ってわけで、私が町の外に出たのが城壁からだったって事でしょうか?
「だな。それにイタミナクナール草の採取はギルドでも駆け出しの、低ランク冒険者が受ける依頼だよ?君程の魔法の使い手ならばギルドの依頼じゃなくて、個人の依頼も受けれそうなものだが?」
個人の依頼?そんな話は聞いてませんけど?
まぁ大抵そういう依頼はギルドを通せない変な依頼とか怪しい依頼ばっかりじゃないですかね?報酬が良くても、そういうのはちょっと………ねぇ?
ギルドポイントに加算もされないでしょうから、割りは良くてもランクは上がらない。
こちとら不利な見た目ですし、早くランクを上げて信頼を勝ち得ないと、個人の依頼なんか受けられませんよ。
「あれっ?言ってませんでしたか?私はその駆け出し冒険者ですよ?」
「えっ?」
「はっ?」
「ほえっ?」
私がアッケラカンと告げると、3人とも変な声をほぼ同時にあげた。
私は自分の発言を証明するため、魔法の鞄からギルドカードを取り出し、頭上にかざして3人にとくと見せてやる。
「う………う~ん。どうやらこれは本物みたいだね。まぁギルドカードの偽造なんて面倒は普通はしないよねぇ」
「そうだな。ギルドと事を構える勇気がある奴なんて、早々居ないだろうし、私達がもっているギルドカードと遜色は無さそうだが………」
「あっ!リエラのギルドランク、Gだよ~!あはは~本当に初心者なんだ~ビックリ!」
3人は私が掲げたギルドカードをじっくりと確認すると、それぞれが好き勝手な感想を言う。
まったく、何なんですかね?別に自分の実力を誇張している訳でもないのに、こんな扱いを受けねばならんのか。
「はい、ですから先程もお伝えしましたよね?私は初心者なんですよ。だから道にも迷いますし、個人の依頼も受けられません」
「まぁ……個人の依頼は、依頼人が納得すれば例え低ランクでも引き受けられるけどねぇ」
「ああ、リエラのこの外見と低いランクじゃな………」
「あっは!ちゃんと依頼を達成してくれるか不安を覚えちゃうよね~?しかも誰かとパーティを組んでる訳じゃ無いから、なおさら不安かも~!」
ううっ………。事実を言われているんだけど、心無い言葉の暴力が胸に刺さるよ。
もう良いや。相手をしていると何時まで立っても採取が終わらないから、ほっとこう。
私は好き勝手言う3人を後目に、さっさと依頼達成分のイタミナクナール草を採取すると魔法の鞄にしまう。
「さあさあ皆さん案内ありがとう御座います。これで採取は終了しましたので、町まで早急に戻りましょう!」
私がまだあーだこーだ言っている3人に声を掛けると、彼女たちは空腹を思い出したのか、自分達のお腹を擦りながら町へと歩き出した。
「うっしゃあっ!私は肉を食べるぞ!!肉汁たっぷりなやつ!」
体力自慢のエルルゥさんはやっぱり肉汁滴るお肉が好きらしい。
「ふふ……私はそうだな、野菜メインの魚料理かな?ああ、後はワインも開けたいな」
冷静なルチルさんはどうやらあっさり系がお好みなようだ。ワインもたしなむとは、どうやら私と1番話が合いそうですよ。
「私は~フルーツ!酸味があるやつを身体が求めてる感じがする~!」
明るい二ー二ャさんは果物がお好きらしい。かくいう私も今は酸っぱい果物が食べたい気分です。
***
足早に城門まで戻って来た私達は町の中に入るため、門の前で並んで自分達の順番を待って居ると、兵士の中に見知った顔がチラリと視界に入る。
うげっ!や、奴だ………奴が居るぞ。えっと……確かセロって言ったけ、あの若造。
人の頬にチューをぶちかまして乙女のように顔を赤く染めて走り去った奴だ。
おや?遠目に見てもセロの片頬が赤い様な?そしてその赤い痕は紅葉形だよな。まるで誰かにひっぱたかれたみたいじゃない?
私が気付いた事に、どうやら他の3人も気付いたらしく、ヒソヒソと会話を始めた。
「ねぇねぇ……私気付いたんだけど、あの若い兵士の人さぁ………」
「ああ……私も思った。あれは間違いなく………」
「ぷぷー!誰かに頬をひっぱたかれた痕だよね~?あんな痕を堂々と残して仕事してるなんて~一体全体どういう気持ちなんだろ~ね?」
セロよ。多分私の憶測ではあるが、その頬は彼女に………アディさんにやられたんだろ?
君は今まさに、羞恥心というものと戦いながら仕事をして居る事だろう。私はそんな君のガッツを影ながら応援するよ。
だから………だから………どうか私の事はスルーしてくれますようにっ!!
なるべくセロの視界に入らんように、もう1人の兵士の人寄りに並ぼう、うん。それしか無い。
背の高いルチルさんの影に埋没する様にしつつ、ギルドカードを俊敏に見せる。
「次……………っ!ああっーーーー!!!」
しかしそんな私の必死の努力は……………………結ばれなかった。
セロじゃない。もう1人の兵士の人が私を見て大声を上げていたのであった。
その声にこちらを気にして居なかったセロまで私の方を見てくる。
「あっ………お、お前…………………………」
そう言うとセロは、元々赤かった頬を更に赤らめながら私を指差してプルプル震え始めてしまったのであった。
おいぃぃぃぃぃ!!その態度、乙女かぁっ!!?
遅ればせながらマイン○ラフト遊び始めました。
いまいち操作に慣れない。その上何をしたら良いのか分からんので、その辺をウロウロして終わってる。
続きを続行するかは微妙。




