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拐われた人を助けに行きますけど?

また太りました。

えっ?ああ、はい。どうでも良いですね。ごめんなさい。


 

 貴女は誰?と、聞かれたならば答えねばなるまい。


「………私はリエラです!見ての通り駆け出し冒険者です」


「えっ?貴女も冒険者なの?実は私も冒険者で、エルルゥって言います。それで……一角ウサギの角を採取するために丘に向かったら……そこでゴブリンの罠に引っ掛かっちゃって………仲間の2人と一緒に捕まっちゃったんだけど………」


 しょんぼり項垂れるエルルゥさんは、そこからの記憶が曖昧のようだ。

 確かに仲間も捕まってしまったならば、そりゃあ心配でしょうね。


 実は先ほど私は繁みから出てきた6匹のゴブリン中、5匹を地中に沈ませたのですが、最後の一匹を魔力でポイントマーカーを打ち込んで、わざと泳がせるため逃がしておいたのだ。

 そいつがここから程近い場所で停止しているのを把握しています。


 って事は普通に考えてそこがゴブリン達の住みかである可能性が高いです。


 場所の把握が出来ているので、ゴブリンを殲滅するならば速い方がいいですね。

 エルルゥさんの仲間は名前からして女性ですし、ゴブリンがその場で殺さず生きたまま住みかに持ち帰るのは、交配可能な女性だけだなのです。


 救助が遅れると………その、ゴブリン共にヤられ……げふん、とにかく大変な事になるからです。


 しかし……この場合エルルゥさんは、一緒に連れていかない方が無難でしょう。

 知能の低いゴブリンの罠に引っ掛かっちゃうのだから、冒険者と言っても私と同じ駆け出しでしょうし、足手まといは少ない方が良いですからね。


「えっと……じゃあ、私はニーニャさんとルチルさんを助けに行きますから、エルルゥさんはここで待ってて下さいね?」


「はあっ!?」


 あれ?何か変なこと言いましたっけ?エルルゥさんはなぜか驚いた表情で私を見詰めてきます。

 ああ、もしかして怖いのかな?さっきまでゴブリンに捕まってたんだから、1人でこんな場所に置いてかれるのって辛いのかもしれないね。じゃあ並のモンスターには手が出せない防御魔術を掛けてあげましょうか。


「エルルゥさん、大丈夫ですよ?私が防御魔術を掛けて行きますから、安心して待ってて下さいね?」


「いや、そうじゃなくて、貴女みたいな幼い少女にゴブリン共がウジャウジャ居る場所に1人で行かせる訳には………」


「大丈夫。大丈夫ですから。私は18歳ですので、幼くはないです。あっと!少し動かないで下さいね~?………シールドロック!」


 カキキンッという澄んだ音がすると、エルルゥさんの周りに透明な膜が出来る。


 この位の強度ならば、オーガ程度ならば防げるでしょう。ゴブリンがこの辺りを縄張りに出来ているならば、ゴブリンよりも上位のモンスターは居ないはずだからね。

 自分で掛けた魔術の出来栄えを確認していると、ブルブルと震えながらブツブツ呟いているエルルゥさんと目が合う。


「嘘…でしょう……こんな高度な魔術を、簡単に使えるなんて……。し、しかも18歳ですって?あり得ない……どうみても13、4歳にしか見えないわよ……」


 13、4歳……ですかぁ~。やっぱりそれぐらいにしか見えないんだ。結構ヘコムなぁ。

 これでも妊娠もしてるんですよ~?とか言ったら、腰抜かすんじゃないでしょうか?まぁ、言いませんけど。


「この魔術は対象を強固な防護壁で護ります。ついでにここから動けないようにもさせて頂きました。私の後を間違っても着いてこないように、です」


「そっ……そんな!貴女が本当に18歳だったとしても、危険よ!それにゴブリンは1匹1匹は弱くても、物凄い数が集まるとそれだけで苦戦、若しくは悪くすると死んでまうわよっ!」


 エルルゥさんは必死に身体を動かそうとしてますが、動きません。いや、さっき私は説明したよね?動けないようにさせて頂きましたってさ?聞いてなかったのかな?それとも信じてなかった?


 う~ん……やっぱりその理由って、私のこの一見すると幼い容姿に起因しているんでしょうけど、こればっかりはねぇ……どう考えても無理なのよね。成長期は過ぎてるし……はぁ………。



 まぁ、これ以上時間のロスをしていると、エルルゥさんの仲間がゴブリンにムニャムニャされちゃうので、急ぐとしますか。


 私は自分の魔力を追うために小走りで走り出したのであった。

 そんな私の背後にエルルゥさんの悲痛な叫びが木霊したのであった。



「リ、リエラちゃぁぁぁぁぁぁん!!待ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」



 いえ、待ちません。急がないとならんので、エルルゥさんの叫びは無視させて頂いたのであった。




いつも拙作をお読み頂き有り難うございます。


それにしても暑いですよね?安い中古の扇風機……この夏も頑張ってくれました。


来年は……扇風機で乗り越えられるのか、心配でなりません。(エアコン買えよって話なんですが、エアコン……高いッスよね。ボンビーには手がでません)

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