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年齢の割りには迂闊過ぎる私

変なヶ所は追々直します……多分。

書けたので即時投下です!!

 私が驚いてガメッティーさんに、行儀悪くも指さしながら口をパクパクさせていると、その表情が面白かったのか、ガメッティーさんはふふっ…と笑うと、こう言った。


「そこまで驚かれてしまいますと、私が何か悪いことを言ってしまったのかと、疑われてしまいます……」


 ガメッティーさんは、申し訳なさそうに首を竦めると視線を私から後ろに移した。

 まだ私は言葉が出なかったのですが、ガメッティーさんの視線をゆっくり追うと、黒く微笑むヘスさんがガメッティーさんを見詰めていた。


 コワッ!


 ヘスさんに……あの爽やかスマイルフォロリストのヘスさんに、あのドSのリズさんがとり憑いたのだろうか?(失礼)

 だが、そう思わないとあの黒い笑みを浮かべているのが、ヘスさん本人だとは思えない……否、思いたくない。


 今度は私がヘスさんに声をかけて、正気に戻してあげねばなるまい?

 もし私が失敗して屍と化したら、後は頼んだぞ?ガメッティー二等兵!!


 そんな事を考えながら恐る恐るヘスさんに、声をかけてみる。


「あの……ヘスさ~ん?」


 その瞬間、ヘスさんの黒い笑みはキラキラの爽やかスマイルに戻った。


「うん?リエラ?どうしたんだい?」


 プスッ……チクチク………。


 うぎゃぁぁぁ……痛ててっ!刺さるよっ!爽やか過ぎる彼から掃射される眩しい何かが、穢れた私に突き刺さるんだよっ!


 私が椅子に座ったまま悶えていると、ヘスさんは、更に後ろから私の両肩を抱き締めると、ガメッティーさんを牽制する様に、こう言い放った。


「リエラは僕(のパーティーの者達)にとっても大切な人ですので、余り彼女を驚かしたりしないで頂きたいです!」


 って、ヘスさん………私を今現在一番驚かしているのは、貴方ですがね?

 何ですか……その僕にとって大切な人って?

 きっと冗談か、社交辞令的な何かですよね?


 ふう……。落ち着け私!

 落ち着くときに、落ち着けば、落ち着こう!って、三段活用してる場合じゃ無いし、全然落ち着けて無い。寧ろ動揺してる。はぁ………。



 よっ…よしっ!ここはヘスさんの言葉は一端置いて置こう。うん。

 それよりも急用性の高い話が、ガメッティーさんから出ていたからね。

 そう、ヘスさんの方の爆弾発言で、若干忘れそうだったのは否めないけれど、私が魔術師だってバレてるみたいなんだよね。

 何故バレたのか?

 先ずはそこをガメッティーさんに問い質そう。



「ゴホンッ……。ガメッティーさん、何故私が……その……アレだと分かったのですか?」


 ひとつ咳払いをした後、普通にガメッティーさんに喋りかけた私に、ガメッティーさん本人と、ヘスさんが驚いた表情になる。

 少しの間部屋の中がシーンと静まり返るが、ガメッティーさんが話を再開してくれる。



「それは貴女がこの魔石を出した瞬間に私はおやっ?と、思いました。そして確信に至ったのは、貴女が先ほど仰った言葉からです」


 えっ?な…何か言いましたかね?私は魔術師ですとかは、口を滑らして無い筈。

 うぬう……思い出せない……ガメッティーさんに確信を持たれる発言とかしましたっけ?


 うん、思い出せないので本人に直接聞いてしまおう。


「それは…因みにどんな言葉でしょうか?」


「貴女は先ほどこう仰られました。私は魔石を作る事が禁止なんて知らなくて………と」


「あっ!」


 あっちゃぁ……。それは確かに魔石を作ったの私ですって言っちゃってますね。


 はぁ………。


 私って隠し事向かないみたい。昔から馬鹿正直って言われてたし、その上ラズリエラの精神年齢に引っ張られてるから、迂闊さがプラスされてますよ。


 どうしようか?ガメッティーさんに口止め料を払う?いや、しかしそんなのじゃ彼の言動を縛るのは無理だ。決してガメッティーさんを信用してないとかじゃ無い。ほら、寝言で言っちゃったりとか、他の魔術師に自白魔術をかけられたりしたら、イチコロだ。


 そうなると私が採れるガメッティーさんを黙らす方法は大きく分けてふたつ。


 ひとつは私の隠蔽魔術で記憶を改竄する方法。

 穏便かつ簡単に済む方法だ。ただし私よりも高位の魔術師には、自白魔術とか解除魔術を使用されるおそれがある。


 もうひとつは確実性は今ひとつだけど、ガメッティーさんの脳に外部から強い刺激を与える方法だ。ただし力加減を見誤ると、大惨事なりかねないし、その力加減の仕方も良く分からない。



 どっちだ?ここはどっちを選択するのがベストなのだろうか?


 う~ん……最初の案の方が穏便だし確実だ。しかし…王国には私よりも腕利きの魔術師なんて、星の数ほど居るだろうし……解除されたりする可能性を考えるとなぁ…う~ん…。


 私が物騒な事を考えていると、ガメッティーさんの方からこう提案してきた。


「ふむ……。貴女には何か深いご事情があられるご様子。もし宜しければ私と精霊の契約をお結び致しましょうか?」


「精霊の契約……ですか?確かにそれは信頼できますが、あれは昔の悪しき因習だと私は思っています。精霊の契約をする位ならば、私は先ほどの件を誰かにバラされても構いません!」


 精霊の契約とは、この世界に数多いる精霊に仲立ちしてもらい結ぶ契約で、この契約を結ぶと決して結んだ内容を解くことは出来ない。契約した相手が死ぬまでだ。

 昔は奴隷制度というものがあり、その時に使用されていた非道な契約である。

 奴隷制度が無くなった現在でも、闇の取引では今だ頻繁に行われているというが、そんな危険な契約の話を持ち出されたら、さっきまで物騒な考えを巡らしていた私も頭が冷えたよ。



 しかし解せぬ。

 何故ガメッティーさんは突然精霊の契約等と言う恐ろしい話を持ち出して来たんだろうか?


 もしや……辛いのが楽しい、否!気持ち良いという性癖の人だったのだろうか?

 差別はしないけど、私は巻き込まないで頂きたい。私の性癖は至ってノーマルなのだから。


 私はガメッティーさんを訝しむ様に睨み付けながら、少し距離を取ろうとしたのだが、後ろに控えていたヘスさんに阻まれた。



 ――――なにぃっ!?


 私の知らぬ間に、ガメッティーさんに買収でもされていたのか?

 それとも……もしや……爽やかスマイルに隠れたヘスさんの性癖も、ガメッティーさんと同じだったというのか?さっきまで険悪な雰囲気の二人だったのに、よもや手を組んで居るとは…恐れ入ったよ。


 それにしても、この状況は不味いな……。前門の虎、後門の狼とは正にこの事かっ!?


 逃げ場が無いぞ?


 私は逃げる方向を探るため、チラチラと世話しなく辺りを見回していたのだが、そんな挙動不審な私にヘスさんは言い辛そうに、こう言って来た。


「リエラ……あのね?君は気付いて無かったかも知れないけれど、君の考えていた事は全部君の口から駄々もれだったからね?ガメッティーさんの脳に外部から強い刺激を……とか、力加減を見誤ると大惨事とか……」



 げげげっ!そうだったの?うっかり考えていた事を口からこぼしていたとは……私ってやっぱり迂闊ですね。


「流石にガメッティーさんもそんな、いちかばちかな方法で怪我をさせられたら堪らないって思ったから、仕方無く精霊の契約をしませんかと口にしたんだと思うよ?」


「そうだったの?そこまで私がガメッティーさんを追い詰めてしまって居たとは…本当に申し訳御座いません!!」


 私は勢い良くガメッティーさんに頭を下げると、続けてこう言った。


「ついでにアレの件はなるべく黙っていて下さいませんでしょうか?」


 私の図々しいお願いに、ガメッティーさんはまたも苦笑すると、優しく返事をしてくれた。


「ええ、構いませんよ?それに私は初めから誰にも言わないつもりでしたから……」


「ええっ?そうだったんですか?じゃっ…じゃあ今までの私のゲスな考えは……」


「そうですね……無駄だったのでは無いでしょうか?それに、売買契約の書類にも売りに来て頂いた方の情報は犯罪で無い限りは開示しない事と、明記して御座いますし」


 そうなの?ちゃんと読んでなかったから、見逃してました。そんな事も書いてあったんですね?

 金額しか確認してなかった。これからはちゃんと確認しよう。うん。


「本当ですね…。確かに最後の方にちゃんと記載されてます。早とちりで惨事を引き起こす所でした……。本当に申し訳御座いませんでした!」


「こちらも最初の不手際が御座いますので、そんなに謝って頂かなくても結構ですよ?」


 私がガメッティーさんに再度頭を下げると、ガメッティーさんは許してくれたのであった。

 大人の余裕ってやつですね?私に足りない物は、正にこれでしょうね。

 はっはっはっはぁ~……補える気がしない今日この頃です……。




「では、後日黒い魔石を持って伺わせて頂きますね?」


「はい。それまでには金貨1000枚、ご用意致しますので宜しくお願い申し上げます……」


 私とガメッティーさんは軽く握手をすると、お互いに部屋から退室した。


 私はジャラジャラと音の鳴る金貨の入った袋を、魔法の鞄に投げ込むと、ヘスさんと共に換金所を後にしたのであった。






我が家では、約束は守れ……では無く、出来ない約束はするなと口をすっぱくして言われてましたが、どうやら小生は学べなかったみたいです。


話を脱線させるのが、得意の様でして話が長くなりすぎるみたいです。

もう……諦めて渋々読んで下さいとしか……。




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