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日用品を買う前に、目指せ換金所!

毎度有り難うございます。誤字脱字はいずれ直す予定でございます。



 フローズンバイパーの町の中心部にある広場では、毎日朝から夕方まで色々な商品を取り扱うマーケットが数多く並んでいる。


 食材から日用品、雑貨や武器や防具、合成の素材なども売っており、中には店主の趣味が丸出しな怪しい商品なども販売している。


 日用品や雑貨は比較的に分かりやすい場所に店を出しているため、直ぐにたどり着いた。



「ええっと……先ずは替えの洋服と下着、歯ブラシ石鹸…髪ブラシと…厚手と薄手の布…常備薬と変態撃退用の魔道具、ビリビリくん危機一髪は必要よね?」


 マーケットのたどり着くと、ミランダさんがキビキビと生活に必要な物をリストアップしてくれたのだが、最後に何か変な言葉が出なかったですかね?

 黒ヒ○危機一髪みたいな名前が付いてる言葉だ。

 聞き逃せなかったので、ちょっと聞いてみる事にする。


「あの……ミランダさん、そのビリビリくん危機一髪というのは、一体何ですか?」


「あら?リエラは知らないの?このビリビリくん危機一髪は、とある天才魔道具発明家のエジソーナという女性が、か弱い女性のために開発した、女性専用の攻撃魔道具なのよ?」


 こっ…攻撃魔道具ですか。確かに天才魔道具発明家のエジソーナの名前って確かに王都で聞いたことがありますが、まさかそんな魔道具まで作って居たとは……。

 しかし魔道具って物凄く高かった筈だ。本当にマーケットで手に入るのだろうか?


「ミランダさん……魔道具って結構高価な商品だったと思うんですけど、マーケットに置いてあるんですか?」


 ミランダさんは不敵な笑みを浮かべながら、私に教えてくれた。


「ふっふっふっ……。実はこのビリビリくん危機一髪は、安価でしかも量産可能だそうで、最近安く国内で出回り始めたのよ。それに何と言っても、女性にしか反応しない安心設計になっていて、男性が使用しようとしても、動かないって優れ物なのよ!そのお陰で女性への男性の一方的な、暴行や乱暴が激減したのよ。本当に優れものだわ」


 この攻撃魔道具……一体どういう作りになっているのだろうか?一見すると唯の棒なのに、手元のボタンを押すと、雷の魔力がスパークするんですけど?これで男性を痺れさせて、攻撃するのか。

何か……前世の世界のスタンガンを、彷彿とさせる様な気もする。もしかしたらこのエジソーナって人も転生者なのかも知れない。覚えとこうっと。


「へっ…へぇ~そうなんですか………」


 ミランダさんに相槌をうったが、私は要らないな。

 危なくなったら流石に攻撃魔術を使うので、必要ない。まぁ、普通のか弱い女性ならば心強い道具なんだろうね、このビリビリくん危機一髪は……。


「ミランダさん、申し訳ないんですけど、私にそのビリビリくん危機一髪は、必要ないです」


「あらそう?お金の事を気にしているのなら、心配要らないなわよ?ここの代金は全部アーウィンが持つし、足りない分は私が持つから!」


「いえ、大丈夫です!換金所さえあれば自分で何とかしますから」


「そんな事は気にしなくて良いのよ?アーウィン何て大体お酒か食べ物しか買わないんだから、私たちが有効利用してあげなきゃ勿体無いでしょう?」


「ちょっ……。ミランダさんっ!もうそれぐらいで勘弁して上げて下さい。だって……アーウィンさん、無言で泣いてますし」


 ミランダさんに引きずられているアーウィンさんの両目からポロポロと涙の筋が、幾重にも重なっていた。

 流石に可哀想過ぎて、私の良心が痛むんですよ。


「これぐらいで泣くなんて……情けない奴ねっ!」


「何だとっ!俺の金を勝手に使いやがって!お前だって余計な物に金を使うくせにっ!」


「何ですって?私がいつ余計な物にお金を使ったって言うのよ?」


「何時もだろっ!あんなクソ甘いだけのケーキとか、あれが余計な物じゃなかったら、何なんだよ!」


「ふんっ!甘いものは女性には必要不可欠な食べ物何ですわ~」


「んな訳ねぇだろがっ!!」


 ミランダさんとアーウィンさんが何時もの喧嘩を始めてしまったため、私は一旦二人を置いてヘスさんと換金所に向かうことにしたのであった。




 ***




「ところで、一体何を換金するんだい?」


 ヘスさんが私に聞いてくる。


 そうですねぇ……本当はノエルに貰ったあの不吉な指輪をお金に換えたい所ですが、そこから足がつくと不味いから、ここは無難に魔石でも売っときますか。


 魔石とは読んで字のごとく、魔力を貯めた石である。この石は貯めておいた魔力を好きなときに使用可能な、便利な石だ。

 特に魔力を使用する職業の間では、わりとポピュラーな魔道具である。


 魔道具としては、比較的に安価で手に入りやすい物ですが、込める魔力量によっては高額な値段で取り引きされます。


 魔石に込められた魔力量は、魔石の色で判断します。何も入っていない魔力が空の状態の魔石は、透明ですが量によって、その色を段々と濃くしていきます。


 私が適当に込めた魔石の色は微妙に濃い青色です。

 中々適当な色何じゃ無いでしょうか?これを換金すれば、きっと日用品や雑貨は買える金額位にはなるでしょう。


「はい。この魔石を売ろうと思ってます。本当は装飾品などにしようかとも思ったんですが、(嫌な)思いでもありますので止めておきました」


 私が魔法の鞄から、適当な魔石を取り出してヘスさんに見せると、ヘスさんは突然すっとんきょうな声を上げた。


「うわっ!何この魔石……。色が濃過ぎない?こんな色の魔石を見たの、生まれて初めてだよ………」


 えっ?そんなにですかね?この程度の魔力量だったら、幾らでも量産可能ですけど?


「そっ…そんなに驚く程ですか?これが……?」


 私は手に持った微妙に濃い青色の魔石を、怪訝そうに眺めた。


「まぁ…僕は色の付いた魔石自体も初めて見るんだけどね?ほら、僕たちのパーティには魔法を使える人物は居ないから、見慣れてないし。きっと換金所の人だったら普通に対応してくれるから、僕のこの大袈裟な反応は気にしないで良いと思うよ」


 ああ……なんだ。そう言う事か。そりゃあ初めて見る人は驚くでしょうが、換金のプロはきっとこの程度の魔石じゃ驚かんよ。こんな小娘の魔力を適当に込めた品じゃねぇ……。


「そうですよね?この程度の魔石じゃ、プロは驚かれませんよね?」


 ヘスさんのフォローに、ホッとしつつも歩いて行くと、換金所にたどり着いた。



「ほらリエラ、ここが換金所だよ。高価な素材や、宝飾品は町の換金所の方がギルドの換金所よりも高額で買い取ってくれるから、面倒じゃ無ければこっちに売る方がお金は稼げるよ。但し安い素材とかは買い叩かれるから、一律の金額で買い取ってくれるギルドの換金所に売った方が良いんだ。この話は覚えておいてきっと損は無いからね?」


 フムフム……勉強になりますな。


「はい。分かりました!本当に色々と有り難うございます、ヘスさん」


 ふふふ。もし魔石が日用品や雑貨を買ってもお釣りが出る位に売れたら、おばちゃんがヘスさんにお小遣いを上げますから、楽しみにしてて下さいね。


 私はそんな小さな楽しみを抱えながらも、換金所に足を一歩踏み出したのであった。






魔石は魔道具屋さんで5個で幾ら~とかで安く売られています。

しかし魔力が込められた魔石は、込められた魔力量にも依りますが、大体高値で売買されています。


魔石に詳しくは無いヘスと、世間知らずなリエラの二人は換金所で…………。


乞うご期待!?


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